そらいろの日々

育児とミステリ

がらくた

2010-08-13 | 読書記録
『がらくた』江國香織

愛の歓びと怖さ、その光と影を描き出す、完璧な恋愛小説。二人の女性を主人公に語られる、愛と家族と時間の物語。

不倫とか浮気とか、世間一般にはそういう言葉で表される行為が、江國さんの文章では、
まったくちがう様相を呈してしまう。
私にはまったく理解できないし共感もできない主人公たちなのですが。
怖いもの見たさでおずおずとのぞいてしまう感じ。
ほんとうにこんなやり方で相手を所有する夫婦がいるのか?

ラストなー!
もうちょい先まで読みたかった!
きっと、柊子は、美海と原さんの間にあったことにすぐ気付くと思うのね!
(どうせあの濃密な夫婦のことだから!)
それでどう思うのかなー。
どんな行動に出るのかなー。
その事実さえ黙って“所有”してしまうのかしら。
ちょっとだけ、ほんの少しだけでいいから、嫉妬してしまえばいいのに。


最近の江國さんの作品って、描かれているものが濃厚すぎて少しなじめないのですがー。
いったいどんな結婚生活をおくっていらっしゃるのかすんごい気になる!
『いくつもの週末』でもちらっと書かれていたけど、また結婚生活をテーマにしたエッセイを出してほしい!



江國 香織
新潮社
発売日:2007-05


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