日盛りの道の上で

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なぎとうずまき

2010-11-08 15:35:19 | インポート
以前にも書きましたが、私の家では猫を飼っていて、名前は「なぎ(凪)」と言います、チンチラとアメショー(アメリカンショートヘア)の合いの子で近くのペットショップで売れ残っていたのを買ってきました、彼が4カ月くらいの時です。

名前をつけたのは最初に猫を飼いたいと言った長男で、凪というのは海で風がない状態を表す日本語です、5年くらい前のことです。

凪は他の猫とつきあう機会が無かったので、猫としての社会性を身につけていないらしく、他の猫を見ると必ず喧嘩をふっかけます、ワナーーオウ、ワーーオオウという大きな鳴き声を聞いて急いで行くと、凪が他の猫と額を突きつけて見合っています、やめさせようとして凪に噛まれたりひっかかれたりしたことが無数にあります。

左の写真は凪の最初の喧嘩相手「うずまき」です、体の側面に立派な渦巻きのような縞があるので、私が勝手にそう呼んでます、村上春樹のエッセー「うずまき猫の見つけ方」からいただきました。

アメリカンショートヘアの血統らしく、ノラにしては可愛いので家の庭で餌付けをして2年くらいになります。

2か月程前から、うずまきが子猫を連れてくるようになりました、連れてくると言うよりも、うずまきに餌をやると子猫がそれを食べてしまうのです、うずまきはノラの生活が長いので自分の餌を他の猫に盗られたら絶対に追っ払うはずなのに、黙って横で見ています、親子なんですね。

その子供は「うずまきこねこ」と私たち家族の間で呼ばれるようになりましたが、本当に渦巻きの子なのか疑うほどに、なんとも言いようのない黒と茶褐色を無造作に振りかけたような毛並み、野良猫独特のするどいまなざしで、多分「かわいい」と飼ってくれる人間はいなさそうです。

うずまきは子猫に餌を分けるので自分が腹いっぱいにならないらしく、餌の皿が空になった後もしばらく家の周りをうろうろしていましたが、餌は一人分(一匹分)以上は与えませんでした。

そのうち、うずまきの餌を2~3匹の子猫が食べに来るようになり、「おいおい」と思った私たちはうずまき以外の猫が餌を食べにくるのを追っ払うようにしました、この攻防は今でも継続中です。

都会では「野良猫に餌を与えないでください」という張り紙や粗末な看板を見かけることがありますが、私の住んでいるところは田舎の農家集落で、家の前に自家用の畑があり、農機具小屋があるので猫にとっては住みよい環境かもしれません、子猫が庭のキャベツをかじっているところを見たことがあります。

それにしても、私がなでようとすると本気でひっかき、噛みつきするうずまきが、自分の餌を分け与えるのを見ると何かこの頃の人間の親子関係より、猫の親子関係がよっぽどうまくいっているんじゃないかと、少し思うところです。