空色野原

空の下 野原にねころんで つぶやく

紫雲台上の果報●勝尾寺

2009-08-25 16:22:54 | 法然上人二十五霊場
これもしばらく前になりますが
大阪の北方、箕面(みのう)にある勝尾寺というお寺に行きました。
西国三十三観音札所でもあります。

ここの二階堂というお堂が、浄土宗の開祖法然上人が讃岐よりの帰途、4年の間逗留なされた専修念仏の道場ということで、法然上人の二十五霊場のひとつに数えられています。

タイトルの『紫雲台上の果報』というのは、二十五霊場の案内に出てくる言葉で、写すと「上人はこの山居に御滞留あらせられ、朝な夕な柴の戸に去来する白雲を眺められては、やがて来る日の紫雲台上の果報を悦び給うた御心境こそ、拝察するさえ尊い極みである」うまくくだいて解説は出来ませんが、なんとなく意味としてはこのままでも通じるような気もします。

ここでどうやら中国の偉いお坊様、善導大師(隋の頃の僧。日本で言えば飛鳥時代)と夢の中でお会いになり、大師に仏教の大事な教えを残りなく伝えられた、らしいのです。そのおふたりの姿を後世の者のために壁板に残され、この二階堂の本尊はその壁板だとか。一心に念仏して拝んでいるとその御影を拝することが出来る、そうです。

昔の話には夢で~~があってというのがよくありますが
夢うつつの時は、どんな不思議があってもおかしくなく
起きている時以上のインパクトを与えられることがままあります。

わたしも実際そういうことがあったので、夢にて、という言い伝えのあるところはさぞや深い体験があったのでは、とけっこう気になります。

実際に行ってみると現在は団体バスもやってくるような、お寺で土産物屋をやっている?ような観光地化もされていましたが、一番高みにある二階堂はあまり人もやって来ず、遠く大阪の街を見遥かす、さぞかし往時は山深い場所だったろうと想像出来るところでした。

今のような観光気分のひとがおらず、ここで夜を過ごし、朝を迎え、嵐や雪の日も過ごしたであろうかという法然上人のお気持ちはいかばかりかと、とてもじゃない、推し量ることなどは出来るものでもありませんでしたが、ただ立ち去りがたくずいぶんしばらくそこで山の空気を味わっておりました。

ちなみにこのだるまは何かというと、勝尾寺、というだけあって今は勝運の寺として勝運祈願にだるまを置いてゆく習慣があるようです。緑の中に紅いだるま、だるま、だるま・・。それはそれでよく映えており・・。いろんな意味で今までに行ったことのないようなお寺でした。

勝尾寺
http://www.katsuo-ji-temple.or.jp/

 ・・・・・・・・

ソウソウ、きのうで『Planet』というおはなし30話が終わったのですが、その最終話のイメージはある意味<夢うつつ>で体験したことです・・。














最新の画像もっと見る

コメントを投稿