家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

通い慣れた道で

2015-01-14 09:09:15 | Weblog
天竜川の堤防を利用した道路に出ようとしていた。

道路は下流に向かって右に緩く、そして長くカーブしている。

そのカーブの途中に接続する一旦停止の三叉路。

そこを目指していた。

私の走る道は、やはり右にカーブして堤防道路に接続している。

交差点は坂を上がり、上がりきったところに位置している。

堤防なのだから登るのは当然だ。

一旦停止の停止線は道路に出る手前に引かれている。

坂を登っていくと、堤防の草がきれいに刈り取られているおかげで見通しが良い。

交差点に近付くとき左側の上にに見える私の走るべき道路を見る。

一旦停止する前にも、できるだけ交通事情を観察しておく。

車の前部が少し上がった状態で一旦停止。

私は一旦停止の際3秒止まる。

車輪が止まった瞬間、車が後ろに戻る感覚になる。

と同時に「ドン ニッ サン」と数える。

右から来た車は私の走ってきた道に左折して通り過ぎた。

次に左を見る。

よくある垂直に接する一旦停止と違って目と首の運動では確認できず左を見るというより、腰をひねって、ほぼ後ろを見て確認する。


誰も来ない。

車をスルスルと発車させた。

次の瞬間目の前を箱タイプの軽自動車が「ブーン」と通り過ぎた。

あまりにも瞬間だったのでブレーキをかける間もなかった。

軽自動車には老夫婦と犬が乗っていた。

私は危うく彼らを堤防の下に突き落とすところだった。

キチンと止まり左右を確認したのだが、その時点で彼らは私の車の後部のピラーの部分にいたらしい。

彼らからは私の車がはっきり分かる。

止まっている私が、よもや走り出すとは思ってもみなかったのであろう。

クラクションを鳴らす暇もなく車はニアーミスを起こした。

本当に悪いことをしてしまった。

彼らの後ろ姿を見て冷や汗をかきながら無事であった彼らをありがたいと思った。

高速道路などで本線と合流する時には、右方向に走っていく。

しかし左の合流というのは少し厄介だ。

これからは、もっと気をつけようと固く誓った。