残照日記

晩節を孤芳に生きる。

血液型余話

2011-08-26 18:19:21 | 日記
≪血液型 就活で聞かれたら──シューカツで血液型を聞かれたらどうする? 就職活動で不況と東日本大震災のダブルパンチに あえぐ学生が悩んでいる。専門家は血液型による性格判断に科学的根拠はなく、面接で聞くことは 差別につながりかねないと警告している。 中部地方の女子学生(21)は面接で血液型を聞かれて戸惑った。B型だが、かつて「マイペースで 就活に不利な血液型だ」と言われ、気にかかっていたからだ。正直に答えたが、その会社は落ちた。 筆記も不調だったので、血液型が原因でないとは思う。しかし、被災地での態度が問題となり、7月に辞任した松本龍・前復興担当大臣が「B型だから」と言い訳していたのを見て 、「B型の印象が悪くなる」とため息が出た。…≫ (8/22朝日新聞)

∇≪ エントリーシートに記入させる企業もある。東日本にあるサービス業の採用担当者は 「あくまで参考程度の質問」「特定の血液型を排除しているわけではない」としたうえで、 「入社後に細かい作業をする部署もあるので、配置を考える上でも血液型を把握しておきたい」と説明する。 一方、ニセ科学に詳しい菊池誠・大阪大サイバーメディアセンター教授(物理学)は「いまだにそんな 会社があるんですねえ」とあきれる。菊池教授によると、性格と血液型の関連性は見つかっておらず、 「現代の迷信」という。「そもそも、自分の努力で変えられないことを就職の面接で聞くのはおかしい。 企業側に自覚がなさすぎる」 日本労働弁護団の常任幹事を務める中野麻美弁護士は「仕事への適応能力をみる採用の場で、 職務との関連性がない血液型の情報を求めるのは不合理だ。プライバシーを侵害し、いわれのない 差別にあたるおそれがある」と話している。≫そうだ。「いやはや」と言いたいところだが、かつて老生が現役の頃、能見正比古なる人物の「血液型でわかる相性」などが一時大流行して、大手人事部でも配置換えなどに利用されたことがあった。無論科学的根拠は無く効果もみられなかったので、その後解消された。就職時の選別になどに決して使うべきではない。

∇それを前提にして、あとは「血液型と政治家」余談を。──日本人の血液型はA型が最も多く39%、次にO型で29%、3番目はB型で22%、最も少ないのはAB型で10%。即ち、総人口に占めるA:O:B:AB型の割合はそれぞれ4:3:2:1であるとされる。血液型性格診断で一般的に言われるのが、A型は「生真面目で規律を重んじ、筋を通す。外面を気にする良い子ぶりっ子で“格好し”である。面子にこだわり、口うるさい。」、O型は「現実的で常識派かつ外交家。親分肌でバイタリティがある。人の好き嫌いや感情の起伏が激しい。物好きな面あり、あっさりして大らかな面がある。」、B型は「マイペースで、他人から行動を抑制されることを嫌う。周囲の影響を受けず、又気にしない。仕事師でアイデアマン。人は良いが、口はやゝ軽率で時に放言癖が出る。」、AB型は「人との応対は柔らかく親切人間。争いを好まない。プライドが強く、真面目で天才的な面をもつ。決断力に欠ける。人との付き合いに距離をおき、行動はやや消極的。一般的に分りにくい性格である。」──幾人もの学者により統計的差異分析が試みられたが、結局有意差を見いだせぬまゝ今日にいたっている。だが、通俗的には未だに「あの人は○○型だから」は罷り通っている。因みに老生はB型である。

∇菅首相が今日午後、≪国会内で開かれた民主党役員会で、退陣条件としていた特例公債法と再生可能エネルギー特別措置法が参院本会議で成立したことを受け、「約束したように代表の座を降りる。新代表が決まれば総理の座も辞す」と述べ、退陣を正式表明した。≫(読売新聞) 菅首相の後継を決める民主党代表選が愈々正念場を迎えたわけだが、趨勢は前原誠司前外相と、それを阻止する小沢・鳩山Gの動きに絞られてきた。誰が次の総理の座をしとめるか。因みに戦後総理大臣の血液型をネットで調べてみた。【A型】:佐藤栄作、三木赳夫、海部俊樹、宇野宗佑、小渕恵三、小泉純一郎、福田康夫、麻生太郎 【O型】:幣原喜重郎、東久爾宮稔彦、吉田茂、石橋湛山、岸信介、池田勇人、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘、細川護煕、羽田牧、村山富市、森喜朗、鳩山由紀夫、菅直人 【B型】:田中角栄、竹下登、安倍晋三 【AB型】:宮沢喜一、橋本龍太郎 。以上から、戦後総理大臣の血液型比率は、A8:O16:B3:AB2なので、ABを1として換算し直すと、4:8:1.5:1となる。総人口に占めるA:O:B:AB型の割合はそれぞれ4:3:2:1であったから、“みかけ統計上”はO型総理が傑出して高い。

∇一方、現在の首相有力候補者の血液型は以下の通りである。【A型】:前原誠司、鹿野道彦、仙谷由人、原口一博 【B型】:小沢鋭仁、野田佳彦、馬淵澄夫、 【AB型】:海江田万里 。因みに小沢一郎元代表はB型、岡田克也幹事長と自民党総裁谷垣禎一氏はO型 。今回岡田氏は立候補しないのでO型総理の可能性はなくなった。ところで、巷間≪政治家とバーのホステスにO型が多い≫といわれる俗説は、戦後総理大臣たちの比率からは当っているような面もあるが、個々の顔ぶれをじっと眺めても、所謂血液型性格なるものゝ正統性は見受けられない。又、地震予測と一緒で、仮に血液型O型の総理が確率的に多いとしたところで、だからといってイコール総裁になれるというものではない。諸般の事情や関係する人脈との関わり、、最終的には、人智では予測できない真の意味での“国家やその人の運命”がそれを決める。その運命学で最も信がおけそうなのが「四柱推命」といわれる仙術である。江戸時代有数の推命学者・桜田虎門は、「凡そ人一生の間の富貴、貧賤、賢愚、寿夭ならびにその性格形態疾病など、またはその年々の吉凶、父母妻子の禍福にいたるまで、みな四柱八字を以て本とす」と断じた。即ち、人生の禍福はその人の生年月日時刻に一切の運命が宿されている、というのである。生国・生誕日などは天与のものだ。すると人の一生は運命に操られた傀儡に過ぎないことになる。

∇運命まで鑑定するには相当の研究と実践を必要とするが、「性格」「資質」面に於いては、不思議なくらい適中する。以前かなりのめりこんで研究に耽ったことがある。事例を孔子にとってみよう。孔子は魯の国の陬(すう)で生まれた。そして「史記」によれば、魯の襄公二十二年〈紀元前五五一年〉、公羊伝等では襄公二十一年(五五二年)の「冬十月庚子の日に誕生した」、と記載されている。白川静「孔子伝」は、結論を「生年を紀元前五五二年、生月を十月、生日を二十一日」とした。これを干支に置き換えると、己酉年、甲辰月、庚子日生まれとなる。これを、四柱推命流に表すと下記になる。これを鑑定すると以下のことが推命される。

     命式          行運(大運)
   庚 甲 己      辛 庚 己 戊 丁 丙 乙 甲
   子 辰 酉      亥 戌 酉 申 未 午 巳 辰

<生日の日主は「庚」で金を表し「義の人」、しかも辰酉は金、辰子で水そして甲己干合して働かず。すなわち強い「金水傷官格」で、まさに学問研究の人である。庚子日生まれの性格は以下の通り。──①男性的な風貌と几帳面な態度の男性。温和な人柄を思わせる対人的いたわりと、きめ細かい配慮を持った折り目正しい人である。②本来淡白で率直、白黒をはっきりさせる行動力ある男性である。③短気であるが凶暴性はない。徹底した努力家で、人間的にもその知恵才覚よりもむしろ誠意や努力を買うヒューマニストである。④思想的には穏健であるが、自尊心は強い。常に自主独立を旗印にわが道をいくタイプ。⑤権威に追随せず、社会に迎合する柔軟さもない。芸能面での才能にすぐれている。人生波動は以下の通り。──1.五歳位までは辰辰の「自刑」、及び水気過剰にして命式が冷え切って悲運。2.丙午は共に火、十五歳にして学問に志す。三十歳位までには優秀の評判。3.三十五歳未子の「害」に合い、母国を去り斉に遊学。4.四十歳に戊運めぐり吉運。四十五歳の申運で足元を固める。5.五十歳で重臣になるも甲己の干合(命式と両方)にあい失脚。6.五十五歳以上は金だらけそして水。学問を助長かつ自我強く放浪と啓蒙。7.69歳で母国に帰り教育に専心。七三歳で死去。>。当るも八卦、当らざるも八卦。だが、そう馬鹿にできないところもある。呵呵大笑。