残照日記

晩節を孤芳に生きる。

みなさまへ

2012-02-13 15:03:56 | 日記

私事ながら、左目「緑内障」、右目「網膜静脈分岐閉塞症に伴う黄斑浮腫」(要するに「老人病」)に罹り、治療に専念することになりました。特に右目は、新薬承認のための治験(臨床試験)のモルモット役を引き受けました。暫く当ブログをお休みさせて戴きます。宜しくお願い致します。又、お会いできる日を! 皆々様の御健勝をお祈り申上げます。 楽翁拝

処世のおきて

2012-02-07 17:09:22 | 日記
<処世のおきて> 「ゲーテ格言集」

気持よい生活を作ろうと思ったら、
済んだことをくよくよせぬこと、
滅多なことに腹を立てぬこと、
いつも現在を楽しむこと、
とりわけ、人を憎まぬこと、
未来を神にまかせること。
(高橋健二訳)

∇老生は現在、左目「緑内障」、右目「網膜静脈分岐閉塞症に伴う黄斑浮腫」なる老人性眼病の治療中で、再々にわたる精密検査をやっている。右目は結果次第で、新薬の臨床試験(治験)≒モルモット役に参加するつもりである。実際の治療は2月末スタートで、約一年半とのこと。≪未来を神にまかせること≫。了解! 暫くはブログの方もとぎれ/\をお許し頂きたく……。

何処も同じ…

2012-02-02 12:58:50 | 日記

【他人を責める前に…】
≪一友人と争いて、その短をあげつらう。予「十分の中に於いて君、一分の不是ありや否や」友「我は一、二分没(な)しと説き難し」予「しばらくこの一、二分を以て、都(全)て没(な)くし了(おわ)りてわずかに人を責むるに好し」≫(「呻吟語」)=己に非無き者が他人を責めよ。

【議事録問題】
≪自社さ政権でも議事録なし=95年の阪神大震災以降──平野達男防災担当相は1日午後の衆院予算委員会で、自社さ政権当時の1995年1月の阪神・淡路大震災以降の非常災害対策本部の会議でも、議事録や議事概要が作成されていなかったことを明らかにした。平野防災相は「内閣府の防災担当部局が阪神・淡路大震災以降の議事録あるいは議事概要の状況について調べたところ、作成されていないとの報告を受けている」と述べた。自民党の斎藤健氏への答弁。≫(2/1 時事通信)

∇≪阪神大震災でも議事録つくらず──東日本大震災をめぐる政権の会議だけでなく、阪神大震災など過去の大災害時につくられた非常災害対策本部の会議でも議事録や議事概要が残されていなかった。内閣府防災担当の資料でわかった。公文書管理法の施行前とはいえ、自社さや自公政権の時代から記録が不備だったことが明らかになった。 非常災害対策本部は、国土庁長官(当時)や防災相がトップを務める。内閣府によると、1995年の阪神大震災以降、三宅島噴火(2000年)や新潟県中越地震(04年)など7回設置。いずれも議事録や議事概要がなかった。阪神大震災では、別に首相がトップの緊急対策本部も設けられたが、この会議の議事録や議事概要もない。 会議で決定した事項や各省庁からの報告資料は残っているが、詳細な発言メモはなく議事録の復元は困難だという。公文書管理法では、政策が決まる過程を確かめられるよう会議の文書作成を義務づけているが、施行は昨年4月だった。 ≫(1/31 朝日新聞)──民主党も自民・公明等野党も全く話にならない。何処も同じ冬の茶番劇なり。それにしても相手の失策ばかりを責め立てる前に、脚下を照顧すべし!


50年後の人口

2012-01-31 14:03:05 | 日記
【50年後の人口 8600万人】(1/30 NHKニュースより)
≪国立社会保障・人口問題研究所は、国勢調査にあわせて5年ごとに人口推計を行っているが、それによると、2010年に1億2806万人だった人口は、2048年に1億人を割り込み、2060年にはおよそ4000万人少ない8674万人になると予測している。平均寿命はさらに延び、2060年には男性が84.19歳、女性が90.93歳となり、人口に占める65歳以上の高齢者の割合は39.9%に達するとしている。1人の女性が一生のうちに出産する人数の指標となる「合計特殊出生率」は、…前回、6年前の推計より僅かに改善して2060年には1.35、また、労働力の中心となる15歳から64歳までの生産年齢人口は、2060年には今より半数近く減少して4418万人になると予測されている。…≫

∇推計では、一人の女性が産む子供の数(「合計特殊出生率」)を1.35と仮定しているが、人口減少に歯止めがかかるとされる2.07には程遠い。又、高齢化のスピードは前回の推計より僅かに緩やかになっているものの、「少子高齢化」と「人口減少」の傾向は変わらない。≪今回の推計について、厚生労働省の審議会の部会長を務める慶応大学経済学部の津谷典子教授は「日本の人口は今後、政令指定都市ひとつ分に当たる100万人が毎年減り、人口減少が加速する」としたうえで、「年金や雇用労働政策、それに子育て支援策などの社会保障制度は、これほど急速な人口減少や少子高齢化を前提として設計されていない。今後、政府はこの推計を基に制度の修正や新たな政策の立案を急ぐ必要がある」と指摘している。≫──既に“言い古された事実”で、殆どの人々は耳慣れのせいか左程ショックを感じることはないだろう。

∇特に我々60代後半の者たちには、50年後の人口推計値など他人事である。既にあの世にいっているのだから。だが、冷静に数字を追ってみると、孫子のいる家庭では、将来真っ暗な筈だ。先ず、「合計特殊出生率」が2.07に近づくことは全く期待できない。下手をすれば1.35を割ることを考慮した推計値をも付加すべきだろう。「若年層の雇用改善」の方策が全く見えず、慢性化する「経済的不安」(それは日米欧等所謂「先進国病」)のために、子どもを安心して産めない。生産年齢人口の減少+高齢化比率増大、そして財政改革のために将来、消費税他軒並み待ち構える「増税」趨勢の前に、若年層は未来が描けず、「自分の事で精一杯」社会が到来することだろう。そんな中、一番の癌は、≪2060年には男性が84.19歳、女性が90.93歳となり、人口に占める65歳以上の高齢者の割合は39.9%に達する≫ことだ。“姥・爺捨て志向”が沸々と湧き出てくることを予感する。クワバラ/\。長生きしないことが美徳となるかも……。


終末期医療

2012-01-29 15:40:11 | 日記
【終末期医療の原則】
≪高齢者の終末期医療とケアについて、日本老年医学会は28日、胃に管で栄養を送る胃ろうなどの人工栄養や人工呼吸器の装着は慎重に検討し、差し控えや中止も選択肢として考慮するとの「立場表明」をまとめた。最新、高度な医療をすべて注ぎこむことは必ずしも最善の選択ではないと判断した。表明の改定は11年ぶり。 終末期医療の手続きなどを定めた法的ルールはない。この立場表明にも拘束力はないが、高齢者医療に携わる医師が治療方針を考える際の基本原則とするもの。具体的な手順などを定めたガイドライン(指針)を作る際のもとになる。

まず、高齢者の終末期における「最善の医療およびケア」を「必ずしも最新もしくは高度の医療やケアの技術すべてを注ぎこむことを意味するものではない」と明記。高齢者の心身の特性に配慮し「残された期間の生活の質(QOL)を大切にするものだ」との考えを示した。 その上で、高齢者が最善の医療およびケアを受ける権利の一環として「(おなかに穴を開け、管を通して水分や栄養剤を胃に送る)胃ろう造設を含む経管栄養や気管切開、人工呼吸器装着などの適用は慎重に検討されるべきだ」と指摘した。具体的には「本人の尊厳を損ねたり、苦痛が増えたりする可能性があるときは、差し控えや撤退を考慮する必要がある」と記した…≫(1/29 朝日新聞)

∇全く賛成である。尚、「終末期」の定義は、「病状が不可逆的かつ進行性で、近い将来の死が不可避となった状態」とされる。“QOL”という言葉は、平成元年の12月に、医薬品メイカーK社の役員さんに誘われて「東條会館」で日野原先生と仏教学者・中村元先生の講演を拝聴した際に耳にしたのが初めてだった。≪もし、死の領域への断末魔と判定したら、やってあげることは「治療」ではなくて、患者自身の手作りの死を準備させてやる手伝いだ。即ち安寧と宗教的清浄である≫≪人間のいのちはもともと有限なものである。与えられた寿命を精一杯生きる(または生かす)ことは当然の義務としても、ただ延命することの愚を思うべきだ≫。日野原先生の言葉が今でも耳底に残っている。当時先生はQOLを“いのちの深さ”と解釈されていた。

∇中村先生はそれを受けるかのように≪瞬間を人として満足して安寧のうちに死ねば、良きライフを全うしたことになる。裕福であるとか、有名であるとか長寿であるとかいうことは、その際どうでもよいことである≫とおしゃっておられた。──死の最終局面では、複数の病気・障害を併発して、がんと同様多くの苦痛を伴うのが実態である。日本老年医学会は、がんの治療で容認されている緩和医療やケアの技術が持ちられるべきだとし、痛みや苦しみを和らげるための麻薬(モルヒネ等)や最低限度の点滴の使用などを想定しているという。勿論医療は、“人事を尽くして天命を俟つ”ことを前提とすべきであるが、家内の末期に施された、単に延命策としか思えない高栄養の点滴治療は即刻やめて欲しい、と、老生は何度も/\思ったものである。──