残照日記

晩節を孤芳に生きる。

政局浮遊

2011-08-18 18:58:10 | 日記
≪民主29日に代表選案 岡田氏主導、党内に拙速批判≫≪海江田氏 代表選立候補の意向≫≪野田氏、前原氏に協力要請か≫≪前原氏が18日午前に開いたグループの会合では「前原氏が自ら立候補するべきだ」≫≪前原グループの一部には馬淵澄夫前国土交通相を支持する動きもある≫≪鹿野氏が推薦人確保≫≪「民主代表選、積極的に携わる」小沢氏≫≪鳩山グループ、野田氏不支持を確認≫≪谷垣氏 大連立否定 伊吹派・町村派は主戦論≫≪亀井代表、社民党福島党首 大連立に反対≫……。

【治国平天下の「九経」】
≪凡そ天下国家を為(治)めるに九経あり。曰く、修身・尊賢・親親・敬大臣・体群臣・子庶民・来百工・柔遠人・懐諸侯なりと。≫(天下を治めるには九つの重要な“道理”がある。第一にトップリーダーが先ず身を修めること。第二に賢人を尊び教えを請うこと。第三に「親親」すなわち身内同士の結束を大事にすること。第四に大臣を信頼し敬うこと。第五に官僚すべてを自分と一体として意思疎通を図ること。第六に庶民・国民を我が子の如く慈しむこと。第七に百工(産業人=農業、工業、商業ら)を大切にし、それぞれの事業の継続発展を図ること。第八に四方の外国人たちを厚遇して当国を訪れるべく便宜を与えること。第九は世界中の国々と円満外交を結ぶことである。≫(「中庸」より)──新しい内閣の党首心得としてプレゼントしよう。もうひとつ。

【政治改革の要】
≪私はかつて日本の旧幕時代の各藩のいろいろな改革歴史を研究してみたことがある。この時に非常に感じたことは、どの藩でも恐ろしく行き詰って大改革をやったという歴史を見ると、必ず藩侯が誰か自分が全幅の信頼を置いて全権を委せられるような人物を用いておる。そういう全権を委せられた人物は必ずまた金融に関してはこの男、法律に関してはこの男、教育に関してはこれというふうに、自分が全幅の信頼を置いて委せられるような人物を必ず持っている。この組織のない政治改革というものはかつて成功したためしがない。小田原評定で国政が改革されたという例はいまだかつてない。≫(安岡正篤「陽明学十講」より)─そのためには、民主党では小沢・鳩山そして野党・自民党では伊吹・町村という「旧弊首領」を追い払う必要がある。それが未発に終われば、又菅内閣と変わらぬ「ねじれ政治」が待ち受けていることを肝に銘じておくべきだ。呂新吾の「呻き」が聞こえる!

【我が仲間よ】
≪今の士太夫(政治家・官僚・知識層)たちよ、鳩首して侃々諤々の論争をしているその時、自分の心に問うてみよ。果たして自分は真に天下国家のために“済世安民”を願って言っているのか。或は又、自身の妻子のために立身出世して富貴にならんことを欲して言っているのかを。世の治乱、民の死生、国の安危は、たゞこのどちらを念頭に置くかによって決まる。嗚呼、我が仲間は日に多くして、世は益々苦しんでいる。我が仲間が日に日に偉くなるに比して、世の中は益々窮乏している。世間の人々はどうして我が仲間たちのいることを喜ぶだろうか。≫(「呻吟語」より)≪世衰え俗下り、朋友中、平生最も愛敬する所の者と雖も、亦た多くは頭を改め面を換え、両端の説を持して以て俗の容るゝ所を希(願)う。意思はなはだ衰颯(すいさつ=衰えること)、哀れむべしとなす。≫(日頃は偉そうに言っている連中も、いざとなれば「頭を改め面を換え、両端の説を持して」=あっちの顔色こっちの声に媚びて皆の言い分を全部取り入れようとする。信念も何もあったものではない)≫(王陽明「黄宗賢に輿ふる書」より)