俺の日々是精進!

気が付きゃなんだかアウトドア派になってた男のブログ

テラスの女②

2014-10-17 20:56:28 | 稲川さん風 体験記
…その女は執拗に私に肩だか、腕だかをなすり付けてくる

ぐりぐり、ぐりぐり、ぐりぐり、
ぐりぐり、ぐりぐり、ぐりぐり、

…とぉ、あんまりしつこいもんで
徐々になんだか腹が立ってきましてねぇ
ただ、一方的にやられてるってのも
癪に障ってきたもんでしてね

一発ぶん殴って、懲らしめてやろうと思ったんですよ…
幽霊に拳骨が効くなんて話は聞いたことがありませんがね?

でぇ…意を決してね、
タオルケットをバッと履いで
拳骨をガッと振りかざしたら…


……………………居ない…


…消えてたんですよ、それまで肩をなすり付けていた女が…

私はじとぉ…と何とも嫌な汗をかいていて、握り拳をかざしたまんま
ぽかーんとしている…

…テラスの方を見れば、
夜風でもってカーテンがパタパタと揺れている…

どうせ夢だろと言われれば、
もしかしたら夢だったのかもしれない…
………それは私にもわからない

…でもね、あの時の肩の感触は
…まだはっきりとぉ
…覚えてるんですよねぇ………



…………この事があってからですよ
私はね、誰も泊まりに来てない日の夜は

網戸だけで寝ることはあまりしなくなりましたよ……ええ…


……ドーンッ‼︎




テラスの女①

2014-10-17 20:54:06 | 稲川さん風 体験記
…このお話なんですがね
正直言って私自身も半信半疑なんだ
と言うのもねぇ…

どぉも、現実だったような…
…現実じゃなかったような…

そんな不思議で妙な話…

……ある夜、季節はそうですねぇ
窓を開けて、網戸にしていれば快適に眠れる…そんな季節でしたよ

でまぁ、テラスの戸を網戸にして
テラスに通じる戸も開けた状態でベッドで眠っていた

夜風がすぅっと入ってきて、寝心地の良い夜でしたよ

………それまではね

…とぉ、何だがふっと起きたような
起こされたような…
そんな感じでぼやぁと意識が戻ると…

テラスに通じる戸、ちょうど冊子の上に女が立ってる
私は横になってて眼は瞑っているんだけども

はっきりと「女」だと解るんだ
服装や髪型とか、どんな顔だとかはわからないんだけども…

「女」というのははっきり解った…

(これはやばい、やばいのが来た!どっか行ってくれ!!)

タオルケットを頭まで被って、その女がどっかに行ってしまうのをずっと待ってた

汗がじとぉと出て、なんとも嫌な間でしたよ…

…とぉ、その女がベッドのそばまで来る

(どっか行ってくれ‼︎どっか行ってくれ‼︎)

ずっとそう思ってたんだけども、その女は、
タオルケットにくるまってる私の肩に自分の肩をなすり付けるように押し当ててきた。

ぐりぐり、ぐりぐり、ぐりぐり、
ぐりぐり、ぐりぐり、ぐりぐり、

私はもう、怖くて
タオルケットにくるまって
何も見ないようにして、ずっと耐えてた…