参院選で日本人はまた、見事に安倍さんに騙されてしまった。5兆円越えの年金基金の棄損など、マイナスのイメージの物事は、すべて参院選後へというのが功を奏して、またまた、日本国民は安倍さんに操られた。
野党のだらしなさがあったことは間違いない。民進党、こんな名前の党があったっけ…と思うような名前を付けて、ひんしゅくだった。
だが、本当にこのまま、安倍さんにまかしておけばいいのだろうか。
アベノミクス選挙と称して、一昨年の末に衆院選をやって大勝し、その後は言論統制、改憲、集団的自衛権の獲得に走った。安保法制が成立したときに、あれだけ盛り上がった反安倍内閣の風はぴたりと止まった。安倍さんに、「3か月もたてばみんな忘れるさ」とうそぶかれたとおりだった。
参院選も、経済をテーマにして大勝したが、今回の内閣人事でわかるとおり、戦前回帰への布石をちゃくちゃくと打っている。稲田防衛大臣、危険な右に偏った人が日本の防衛戦略を練るという。彼女は、右翼政治団体「日本会議」の国会議員懇談会のメンバーでもある。
安倍さんは経済成長2%を掲げ、経済に圧力をかけているが、GDPの成長率は1.3%。人口が減り、将来不安が高まる中で、消費に向かう人は減る。大国であろうともがいても、世界の中で日本の相対的な地位が低下しているのは否めない。身の丈にふさわしい、生活レベルの高い、北欧なみの中くらいの国を目指すのが妥当ではないだろうか。
ついでに書いておくと、東京都知事選で大勝した小池百合子氏も日本会議のメンバーだ。右に傾斜した二人の女性が、重要な地位に付いた日本は、今、曲がり角かもしれない。
<日本会議 国会議員懇談会メンバー wikipedia>