バカ犬

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ホワイトカラー・エグゼンプション

2006-12-28 | Weblog
前回も項目としては触れた、ホワイトカラー・エグゼンプション制度が国民の知らないあいだに、
厚生労働省と企業の意向にしたがって、労働政策審議会ですんなり決まった。
労働改革の第一歩という。

本当に、こんな風に重要なことが拙速に決められていいのだろうか。

労働基本法の一日8時間、週40時間という規制がなくなってしまい、残業という概念がなくなってしまう。だから、残業代はこのホワイトカラー・エグゼンプション制度の適用者には存在しない。
基本的には成果主義で、成果は必ずしも労働時間に直接的には関係ないという議論だ。
非常に企業よりの議論だ。

確かに職種によっては、この考え方が適用できるだろう。創造性を要求され、時間とは成果が直接関連がない職種にはいい方法かもしれない。

しかし、今の案のまま、年俸400万円とか700万円とかで適用範囲を一律に決めるのは論理的ではなし、妥当でもない。

もしこのまま国会を通れば、多くのサラリーマンの現在の収入から残業代がすっぽり抜け落ちてしまう。

こんなことでは、「将来を明るく見ながら、安心して働いて、結婚して、子供を作って、少子化を防ぐ」なんてことは全く成り立たない状況が生まれる。
結果は、「美しい国、日本」ではなく、将来は暗いものになる。働く人の仕事の時間は自然に長くなり、勿論、格差の固定化にも通じる。

メディアも何だかちゃんとは取り上げないし、野党も国民の前にこんな重大なことを明らかにする議論をしていない。

野党はここで頑張らなくては、存在意義がない。

本当は、決まったあとではもう遅いのだが…。

国民の側に立つ人は…

2006-12-08 | Weblog
国民のほうを向いている人は…

安倍内閣が成立してから、どうも拙速を加速させているようだ。

・企業減税と国民増税
・基本教育法の改正
・防衛庁の省への昇格
・郵政民営化反対議員の自民党への復党処理
・目的税の一般財源化についての与党との馴れ合い、骨抜き

そしていつも付きまとうのが、安倍さんの自己自身の考え方のあいまいさだ。

現実には、少子化、高齢化、若年労働者のニート化などの、社会全体のフアンダメンタルを変化させる動きが加速している。

・地方病院の医師不足
・産婦人科の医師離れ
・助産師不足
・保育園の不足
・子育てのための企業からの支援不足
・障害者支援の見直しからの医療難民の増加(病院や施設からの事実上の追い立て)
・格差拡大の固定化、貧者への課税増
・公務員の自己中心的な組織・権利保存のための予算・仕組みづくり
・国民健康保険の崩壊

かたや、企業側は国際競争力という名目で自民党へ寄付金を添えてプレッシャーをかける。
・イグゼンプション職位の推進
・直接派遣の合法化
・組合は何の意見も出せない


民主党は、何の反応も示さない。
共産党とか、社民党とかは全く力がない。

こうみると、国民の側に立った、将来のビジョンを持った政治の世界はもう存在していないように見える。こんな風に流されていくのでは、日本の次世代を担う人たちにすまないという気がする。

ちなみに、今日は「太平洋戦争が始まった日だ」ということすら、もうみんな忘れ去っている。