円安で、外国からの観光客も増えたようで、観光を目玉にしようという日本にとっては喜ばしいことです。しかし、夏っていうと、問題が山積。
まず、成田とか、羽田に降り立ったら、何が待ち受けていますか。耐えられない暑さと湿気。先ず空港で、蒸れたぬれ雑巾のようなもので顔を拭かれる、そんな感じがする。肌にまとわりつく湿気。気持ちが悪い歓迎です。
外国の人に日本に来てもらいたいのは、春か秋。最近の温暖化による気候変動で、日本が誇った(過去形)春と秋は、無くなった。四季の国、日本は、長い冬と、長い夏に押し込められて、春と秋が、短くなってしまった。冬もいいかもしれない。
町に出ると、人、人、人に圧倒される。記憶では、香港以外では経験できない人の密度だ。こんなに人が群れているところは少ないのではないだろうか。
人のことを書いたけれど、町に氾濫する余分なもの、それは音。感じないかもしれないが、雑音の真ん中におかれているように思う。横断歩道を渡るときだって、「もうすぐ信号が変わります。お早めに横断ください」とかいう。全く余分なことだ。
気になる電車のアナウンス。「次は目黒、東急目黒線は乗り換えです」…てなことを、当り前のようにやっている。親切だと思ってやっているのかもしれないが、ガキではあるまいし、そんなことは余分なこと。
電車のホームで流される発車を知らせる電子音も余分。時間が来たら、音もなくドアを閉めて発車すればいいのだ。日本中、音が氾濫している証拠でもある。ついでに言うと、出発に際しての、「駆け込み乗車はおやめ下さい」も余分だ。
音で、一番気になるのは、若い女性の高く甘ったるい物言い。
かわいい表現だと思っているのかもしれないが、馬鹿に見える。レディーはキャアキャアとは言わないように躾けられている。人前でキャアキャアいうのは、レディーではなく、ガキ。魅力ある女性は、どちらかというと落ち着いたアルトの声だ。
テレビの音作りも、キャーとワーとか言っていれば、かわいいし、嬉しいし、すばらしいもののように考えているらしい。
美味しい表現なども嘘っぽいところが、どの局を見ても見られる。噛んで、呑みこんで味わう間もなく、コメントする前から目の玉が飛び出るようなリポーターが何と多いことか。
特に夏、気になるのは、町の真ん中にネットをかけて置かれている生ごみ。ビニール袋の山。こんなに醜い物を、客が通る店の真ん前に出しておかなくてはならないとは。
オリンピックで名をはせた「おもてなし」。実は、その質が問われているのだ。