バカ犬

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オリンピック聖火リレーの狙い

2008-04-23 | Weblog
北京オリンピックの聖火リレーが世界の各地で、チベット問題の絡みでの抗議、妨害にあったりして、混乱がおきている。

聖火ランナーを取り巻くブルーの中国の警備部隊も注目を浴びてもいる。世界中のメディアがそれを取り上げて絵にする。

しかしそこには、中国共産党の戦略立案者のほくそえんだ顔(?)が見えてくる。

聖火リレーの行われる各地には、必ず紅い、目立つ中国の旗を持ったたくさんの中国人、もしくは中国系市民が現れてくる。その数、存在感は圧倒的ですらある。

聖火リレー見ようとか、チベット問題で抗議しようとかの現地の市民たちを完全に圧倒しているように見える。本当の数は分からないが、メディアの伝えるところでは圧倒的であり、現地市民の存在を上回り、国歌を歌い、旗を振り、スローガンを掲げ、数の圧力をかけ、時には現地の市民たちとの物理的なトラブルとなったりして、横暴とさえ見えてくる。どこか組織立った動員が行われているのかもしれない。

ここに、中国共産党の戦略があるのではないかと思う。

即ち、
「世界中にどこでも、中国人はたくさんいて、その国で大きな発言権を持っている。下手に中国に都合の悪いことがおきれば、世界中で、中国人は抗議し、蜂起できる体制にある。」と暗に世界に知らせようと演出しているのではないかと…。

北京オリンピックの開催自体の宣伝効果より、世界各国に住み着いている中国系市民の圧倒的存在をじわりと、しかも強く世界に印象付けることができた。これは今後の国際社会における中国の相対的地位を押し上げることにつながる。リレーとそれにまつわるトラブルが、まさにその効果を狙った中国の読みではないかと思う。

近くアメリカを追い越して、世界の超大国として政治的、経済的な世界制覇を実現しようとする中国の目論見がこんなところに垣間見えてくる。