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B-scale fan's log

Since 2004.4.16

最近は映画の感想がメインですが、
元は戦車模型のblogでした。

パープル・バタフライ

2009年03月16日 | 海外映画 評価4
2003年 ロウ・イエ監督
    出演 チャン・ツィイー、仲村トオル、
    リウ・イエ
『1928年の満州。愛し合う若い日本男性と中国女性。
 しかし男性が東京に帰国したあとに、
 女性の兄が日本のテロリストに殺されたために、
 彼女は抗日組織に身を投じる。
 1931年。男性は日本陸軍の工作員としてきた上海で
 女性と再会をする。』

新評価 4.0 (良作)

仲村トオル出演しか知らず、そこに興味を引かれて鑑賞。
でも小汚い中国小娘はよく見るとチャン・ツィイー!?。
台詞もあまりない物語でよく分からず見ていると、
主演の2人は途中退場となって中国の恋人2人が登場。
次には人混みの駅舎で拳銃を乱射する美しいチャン・ツィイー。
展開が気になって、あっという間に終わってしまいました。

セピアっぽい画面に唇や血の赤い色だけ鮮明な画面。
表情のアップや、長回しなど台詞がなくても、
ヒロインと男たちの心理を描き出すのは上手い。
人の命が安い場所・時代ならでは過激さ。
単純な善悪でない重さ・殺伐さも素晴らしい。

最後のシーンはちょっと難しかった。
死んだはずの男と撃たれて怪我をしたヒロインが・・・。
最後のカット割りになってようやく理解しましたが、
編集の意図を見抜くのは少し時間が必要でした。

ラストの考証に難のある記録映像は余分です。

トゥー・ウィークス・ノーティス

2009年03月04日 | 海外映画 評価4
2002年 マーク・ローレンス監督
    出演 サンドラ・ブロック、ヒュー・グラント
『ハーバード大卒で社会奉仕活動に熱心な女性弁護士は、
 地元ニューヨークの古い建築物の取り壊し阻止のため
 大手開発会社の社長に直談判に訪れた。
 ちょうど顧問弁護士、しかも女性を探していた彼は、
 彼女の地元の公民館存続を条件に彼女を採用しようとする。』

新評価 4.0 (おまけ)

比較的「外れ」の少ないアメリカのラブ・コメ。
ロジックがもう完成しているからでしょうか。
ほとんどがハッピーエンドなのも個人的に好み。
上映時間も1時間半前後なので見流すには最適。

しかも「ラブソングができるまで」の監督なので安心。
いつもの様にいい加減なヒュー・グラントと、
化粧気が無いけど本当は美人のサンドラ・ブロック。
意外ながらこの組み合わせも絶妙。

社会活動家や金持ち、共和党への軽い風刺や、
ご都合主義な物語ですが肩肘張らず
歌手ノラ・ジョーンズや、元?不動産王ドナルド・トランプを、
見つけるのも面白いかも?。新庄も!?

007/慰めの報酬

2009年02月24日 | 海外映画 評価4
公開中 マーク・フォースター監督
    ダニエル・クレイグ主演
    出演 オルガ・キュリレンコ、
    マチュー・アマルリック

新評価 4.0 (素晴らしい)

前作同様にちょっと凝ったオープニング曲から始まり、
ガンサイト・シーンはエンディングだったり、
マネーペニーやQも登場しませんが、
間違いなく007と分かる作品。

心に傷を持つ2人の男女がともに反撃を行う物語。
エコなNPOの裏が犯罪組織と言うのは、
なかなか皮肉が利いていますが、
敵の犯罪組織がどうも、ただのテロ支援組織でない。
そんな雰囲気がしてきましたが、
これはやはり秘密結社スペクターですかねぇ?

そしてボンドの車はアストン・マーチンじゃないと。
ひさしぶりに拳銃がワルサーPPK!!
やはり、こんなところも007らしい。

007/カジノ・ロワイヤル

2009年02月24日 | 海外映画 評価4
2006年 マーティン・キャンベル監督
    ダニエル・クレイグ主演
    出演 エヴァ・グリーン、マッツ・ミケルセン
『英国諜報部のスパイで殺人の許可を得たボンドは、
 国際犯罪組織の糸をたぐるうちに、
 彼らの資金源のひとつの壊滅に成功した。
 組織の資金運用者のル・シッフルが損失補填のため
 カジノで高額のポーカーを開催すると聞いたボンドは・・・。』

新評価 4.0 (良作)

公開前にせっかく試写会に当選していたのに、
仕事で見にいけなかったことから始まり、
ずっーと見る機会を失っていた作品。
これを見ないと公開中の作品も見れません。

新ボンドのダニエル・クレイグ主演の第1作目。
公開時は「ミュンヘン」しか出演作を知らず、
ボンドのイメージと違うかな?と思っていましたが、
今までと路線の違うボンドでこれはありです。

と言うよりも小説版のボンドに近いですね。
タフで女性には少し冷たい殺人マシーンと言った。
ショーン・コネリーの様な色気やお茶目さは、
本来、小説版に有りませんから。

久々のイアン・フレアミング原作の映画。
昔の映画「カジノロワイヤル」は何故かパロディでしたが、
今回は舞台を現代に書き換えているのを知らず、
途中までこんな話だっけ?と戸惑いました。
カジノもバカラからポーカーに変わっているし・・・。

最後の最後になってになって、
"My name is Bond. James Bond"のお馴染みの台詞と共に、
もろ続編に続く終わり方。すぐ観に行くとしましょう。

ヘアスプレー

2009年02月13日 | 海外映画 評価4
2007年 アダム・シャンクマン監督
    出演 ジョン・トラヴォルタ、ニッキー・ブロンスキー、
    ミシェル・ファイファー、クリストファー・ウォーケン、
    クイーン・ラティファ、ザック・エフロン、
    ブリタニー・スノウ、アマンダ・バインズ、
    ジェームズ・マースデン
『ダンスに夢中なチビでデブな女子高生トレーシーの夢は、
 人気TV番組「コーニー・コリンズ・ショー」に出演し、
 憧れのスターの横で踊ること。
 ある日、番組のオーディションの開催を知ったトレーシーは、
 心配する母親の反対を押し切りオーディションに参加する。』

新評価 4.0 (良作)

アメリカで差別の残る60年代の学園もの。
当時風の爽快な音楽とポジティブな物語は素晴らしく、
評価をもう1段上げても・・・と思ったのですが、
でも「ハイスクール・ミュージカル」の様な虚構のハッピームービーや、
「ドリームガールズ」のような血を吐くような黒人物語でもなく、
差別や公民権運動を扱うにしても少しタッチが軽いかな?と。

トラボルタの特殊メイクでの女装の意図が不明だし、
TVで何度も見返したいとは思えないけれど、
素晴らしいミュージカル映画のひとつ。
音響の良い映画館でなら、また見たいかも。

ウォーリー

2008年12月06日 | 海外映画 評価4
公開中  アンドリュー・スタントン監督

新評価 4.0 (良作)

子供に誘われて見に行きました。
よく出来たSFアニメであり、風刺劇であり、
ロボット同士のラブストーリー。

独創的な映画で最初の20分は台詞もなくて、
ちょっと心地よく眠ってしまいましたが、
台詞を使わずにしぐさや機械音だけで、
ラブストーリーを演出したのはさすが。
やはり映画は想像力で楽しませて欲しい。

ハイスクール・ミュージカル劇場版の
予告映像が流れ始めましたね。
あとドラゴンボール実写版も。

40歳の童貞男

2008年11月12日 | 海外映画 評価4
2005年 ジャド・アパトー監督
    スティーヴ・カレル主演
    出演 キャサリン・キーナー、ロマニー・マルコ
    セス・ローゲン
『電気屋の商品管理係りのアンディはフィギュア・コレクターで、
 TVゲーム好きな独身男性で変わり者と見られていたが、
 ある晩、同僚と過去の体験談を話す中で童貞だとバレてしまい、
 翌日から同僚たちの彼を男にさせる為の作戦が始まる。』

新評価 4.0 (苦笑作)

きつめなタイトルで、下ネタが多いのですが、
強引なアメリカ映画でも、かなりしっかりした作り。

主人公は“いかにも”なオタクな身なりでなく、
それなりに普通で女性といいところまで行くのですが、
何回かのハプニングで最後まで達成できない体験から、
40歳でもう諦めちゃった設定です。

そんな彼に初めての女性を見つけようと、
3人の同僚たちは自分の経験から助言をするのですが、
それが正に三者三様。あたりまえです。
それに振り回される主人公も笑えます。

女漁りの末にようやく見つけた理想の女性に、
告白できるか?そしてできるか?
結末は分かりきっていますが、
そこでまた笑わしてくれます。

エンディングの爆笑ものの挿入歌ですが、
アクエリアスがどうのこうのと言う歌は、
エイジアの曲でしたっけ?

ロング・エンゲージメント

2008年11月09日 | 海外映画 評価4
2004年 ジャン=ピエール・ジュネ監督
    オドレイ・トトゥ主演
    出演 ギャスパー・ウリエル、
    ジャン=ピエール・ベッケル
『自傷行為で軍法会議にかけられた5人の仏軍兵士は、
 ドイツ軍の塹壕線の前に放り出される。
 その兵士の1人にマチルダの婚約者マネクもいた。
 5人の兵士は戦死したとされているが、
 マネクの戦死を疑うマチルダは戦後に事実を追いはじめる。』

新評価 4.0 (良作)

「アメリ」の監督と主演コンビ作ですが、
のっけから第1次大戦の雨の塹壕陣地から始まり、
やがて激しい戦闘シーンとなります。
FT戦車や75ミリ榴弾砲、ドイツ軍戦闘機も出てくるので、
そっち方面の好きな方も見たほうが良いかも!?

ようやくアメリ、じゃなくトトゥが登場。
相変わらずの不思議ちゃんキャラ健在ですが、
かたくなに戦死した婚約者の生存を信じていて、
親の遺産を資金に探偵や弁護士を使って真相を探求。
この辺りは推理ものっぽくも有りますね。

基本的に美しい恋愛映画なのですが、
それに汚い戦争の映像を挟み込む、
そのマッチングのさせ方が素晴らしい。
最後がハッピーエンドなのも良し。

ジョディ・フォスターに似た人が、
フランス語でしゃべっていましたが本人でしたね。

グッドナイト&グッドラック

2008年11月04日 | 海外映画 評価4
2005年 ジョージ・クルーニー監督
    デヴィッド・ストラザーン主演
    出演 ジョージ・クルーニー、ロバート・ダウニー・Jr
『1953年のアメリカは、マッカーシー議員による赤狩りにより、
 共産主義者どころか国民の自由までもが大きく揺れていた。
 CBSに勤める人気キャスターのエド・マローは
 国民の自由を守るためマッカーシー議員のやりすぎを
 追求する報道を始めるが、それは危険な行為でもあった。』

新評価 4.0 (良作)

ジョージ・クルーニーが出演・監督・脚本と入れ込んだ映画で、
実在したジャーナリストと、ある権力に酔った男との
半年にわたった緊迫した戦いを描いています。

映像的にはあまりセット数の多くない室内劇なのですが、
当時の大変に勢いのあったマッカーシー議員と、
その議員に楯突いて報道の自由、国民の自由を守ろうとした
ジャーナリスト達の姿を緊迫感を保ちながら見せたのは、
なかなか監督としての腕前も大したものです。

しかも彼らが守った報道の自由も、
資本主義の原則で衰退させらる様まで描かれ、
今の時代への皮肉と警鐘が効いています。

善き人のためのソナタ

2008年10月19日 | 海外映画 評価4
2006年 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督
    出演 ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、
    セバスチャン・コッホ
『東ドイツの国家保安省の優秀な尋問職員は、
 ある劇作家が反体制的である証拠をつかむよう命じられ、
 彼のアパートに仕掛けた盗聴器で24時間の監視を始めるが、
 実は大臣が劇作家の恋人を狙っているのが理由で・・・。』

新評価 4.0 (良作)

ある会社では組合による赤化工作を気にするあまり、
信頼できる(!)社員に密告を奨励し、
「君が誰と何を話したか会社は知っているよ」的な、
積極的なプレッシャーを社員に掛けていました。
その甲斐あって赤い組合は崩壊しましたが・・・、

別に東ドイツの例を出すまでも無く日本でも有った、
そんな昔に聞いた話を思い出しました。
その例からすれば権威主義的な人間は決して、
「ソナタ」を聞いたくらいで改心するわけでなく、
自らの惨めさに気づかないと改心しないと思うのですが?
この映画のそこは見誤ってはいけません。

私の働いている会社の話じゃ無いですよ。