B-scale fan's log

Since 2004.4.16

最近は映画の感想がメインですが、
元は戦車模型のblogでした。

セントアンナの奇跡

2012年03月21日 | 海外映画 評価4
2008年 スパイク・リー監督
    出演 デレク・ルーク、マイケル・イーリー、
    ラズ・アロンソ 他
『第2次世界大戦中のイタリア戦線。偵察行動中の米黒人兵4人は
 ドイツ軍の奇襲を受け、1人のイタリア人の少年を助けるが、
 彼らは1人しか生き残らなかった。
 その生き残りの1人が、1983年に殺人事件を起こす・・・。』

新評価 4.0 (かな?)

なかなか複雑な背景を負った映画で、
この背景を理解していないと理解できないのか?
と言うとそうでもないのですが、
やはりチンプンカンプンな人も多かったみたいですね。
と言うことで簡単に背景説明を。

なんでアメリカとドイツがイタリアで戦うの?

舞台は1944年秋くらいの北部イタリア。
アメリカなどの連合軍が南イタリアに上陸して、
北上中にドイツ軍の防衛線にぶち当たっていた頃。
ケッセルリング元帥のゴシック・ラインですね。
ゴシック・ラインとはドイツ軍の防衛線の名前です。

アメリカ軍に黒人が居ても普通じゃないの?

第2次世界大戦当時はまだ黒人は差別されていて、
「奴らに銃を持たすなんてトンデモナイ」。という中で、
特別に作られた戦闘部隊ということで、
作戦指揮は白人将校がとっていました。
エレノア大統領夫人のくだりは噂話です。

イタリアってドイツの同盟国じゃないの?

次にイタリア人。同じ村にファシストの党員がいたり、
ドイツに反抗するパルチザンがいる。
でも村民みんながドイツ軍に反抗的で、
同郷の仲間をドイツ兵に売ったりしない。
主義主張より、にっくきドイツ兵ですかね。

ドイツ兵はほとんどみんな残酷ですね?

戦争中ですから・・・という以外に、
アメリカ軍と戦う背後をパルチザンに荒らされ、
パルチザン=ゲリラ兵でして無茶苦茶なんです。
ドイツ兵に対して残酷なんです。
だから兵士1人殺されたら10倍返しという話に。

ドイツ親衛隊は出て来ませんか?

「セントアンナの虐殺」シーンでは何故か?
武装親衛隊の士官が国防軍の兵士に命じて、
村人を殺していましたが、そんな組合せないない。
リー監督、そこはオカシイ。
実際は武装親衛隊・第16装甲擲弾兵師団ですね。

以上、長くなったのでこの辺で。あ、感想は・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒューゴの不思議な発明

2012年03月12日 | 海外映画 評価4
公開中 マーティン・スコセッシ監督
    出演 エイサ・バターフィールド、
    クロエ・グレース・モレッツ、ベン・キングズレー、
    ヘレン・マックロリー、ジュード・ロウ 他

新評価 4.0

予告CMだけを見て勝手にファンタジー映画と思って、
子供と見に行ったのですが、全く違っていました。
子供2人がほぼ主人公のような形ですが、
機械人形を修理したら財宝への地図を描くとかもなく、
それにヒューゴはなんにも発明してない・・・。

これは巨匠スコセッシ監督の映画への愛に満ちた映画、
児童書が原作でも子供が楽しむような映画ではなくて、
大人の世界の厳しさ寂しさを伝える物語で、
巨匠の個人的なメッセージ映画です。
そう「ニューシネマパラダイス」を見るような気分。

鉄道警察のサシャ・バロン・コーエンって、
「ボラッド」の人だ・・・。
主役の男の子は「縞模様のパジャマの少年」か。
ヒロインは「キック・アス」の娘なんだ。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

戦火の馬

2012年03月11日 | 海外映画 評価4
公開中 スティーヴン・スピルバーグ監督
    出演 ジェレミー・アーヴァイン、エミリー・ワトソン、
    デヴィッド・シューリス 他

新評価 4.0

暖かくなってきたので運動をしたいのですが、
なぜかここ数日おなかの調子が・・・。
なのでインドアに過ごすべく映画館に。
そう言えば2月は何も見に行かなかった。

そんな前日に友人からメールが来まして、
とあるコンテストの映像を眺めていたのですが、
なんだかつまらない風景ばかりと思ったり、
なので今回は特にカメラ割りを気にして鑑賞です。

そういえばジオラマ作っていたころは、
映画を見てはカメラ割りを気にしていましたが、
そのころからスピルバーグはお気に入り。
今回も引きの絵が美しく感動的です。

ジョン・フォード風と言えなくもないですが、
空間の広がり方や、人のおさまり方がよく、
ラストの夕陽の逆光の中での人の配置も素晴らしい。
だけどこのカットも風と共に見た気が・・・。

ところでこの映画、英仏独の人たちが出てきますが、
イギリス貴族も平民も同じ言葉に聞こえたのは別として、
どの国の人もなぜか喋るのは英語。
途中で英兵が独兵に「君の英語上手いね」って!?。

でもセリフ的には英国特有の言い回しが面白い。
父親の勲章を目の前に母親が「私のじゃないわよ」、
馬と別れを惜しむ少年に「犬じゃないんだぞ」、
妻が夫に「憎しみは増えても愛は減らない」なんて。

そういう言い回し結構好きなんですが、
余裕のないおっさんに言ったりすると、
結構、面倒くさい反応が返ってくるので、
これは日本では馴染めないのかな~。

まぁとにかく出てくる登場人物がみんな馬好き。
“馬おたく”と言ってもいいような人たちに囲まれ、
奇跡の馬は4年の戦争を生き延びるのですが、
ご都合的でもハッピーエンドな物語は大好きです。

そうそう菱形戦車おたくもぜひ見るべし。
良くできたマーク4戦車?が出てきますよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする