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最近は映画の感想がメインですが、
元は戦車模型のblogでした。

聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-

2011年12月30日 | 見た映画 評価2
公開中 成島出監督
    出演 役所広司、玉木宏、柄本明 他

新評価 2.0

原作が半藤一利と聞いて予想していた通り、
海軍善玉説に基づく周知のストーリー。
「70年目の真実」なんてうたっていますが、
太平洋戦争は陸軍の強硬派に引きずられて・・・。
なんてことを今でも皆信じていると言う事ですか?

この映画でも言っているように、
朝日をはじめとする無責任で無節操なマスコミや、
大衆も時代の閉塞感からアメリカとの戦争を求め、
そりゃアメリカに追い込まれた部分は有りますが、
皆が雰囲気に呑み込まれてはじめた戦争です。

しかも、この映画、市井の市民の視点を排除したので、
かなりドライに仕上がっています。
つまり山本五十六からみた戦争。
バカげた戦争に向かって突き進む国民から、
一軍を預けられた悲劇の将軍ですか。

長引く不景気に、首相は短期間で変わる、
多国間同盟に参加するしないで国内は分裂。
今は「この時代」と似ているからと警鐘ですか。
今のマスコミも大本営発表を垂れ流しですからね。
またはくだらん失言やねつ造でバッシングとか。

個人的に残念なポイントとして元帥の言葉で、
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて・・・」
よく人事の研修とかで出てくる言葉ですが、
『南雲との関係では機能していないやないか!』と。
こちらの意図が伝わらないもどかしさが見えました。

あと誰が誰の役なのか分かりにくい。
テロップとか一切なくても私は分かる方ですが、
中盤まで誰が宇垣纏か分からなかったとか、
なぜか西岡宗介参謀など架空の人物のいる不思議さ。
草鹿龍之介と源田実を1人で具現する意味が分からん。

まぁ途中で映画を見ていたおっさんが、
携帯いじりだすのも分からなくはない映画でした。
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THE CODE/暗号

2011年12月25日 | 日本映画 評価3
2008年 林海象監督
    出演 尾上菊之助、稲森いずみ、松岡俊介、
    テイ龍進、宍戸錠、松方弘樹 他
『探偵事務所5の暗号解読の天才の探偵507は、
 暗号解読の依頼により上海へ向かう。
 暗号の鍵は依頼者の美しい歌姫の背中の刺青。
 しかし上海マフィアに命を狙われ・・・。』

新評価 3.0

嫌いじゃない無国籍映画的な設定なのですが、
どうもね・・・時代設定に無理がありませんか?
21世紀に帝国陸軍の財宝を探すマフィアと、
マフィアを狙う元特務機関の人間。

えっ~と黒幕の皆さん歳はおいくつなんでしょう?
昭和20年に20代としても90歳近いはず・・・、
では、その娘の美しい歌姫って・・・。
皺やシミで背中の刺青がダメになっていません?

昭和40年代くらいなら無理じゃなかったかな。
あと歌姫さん・・・稲森さんでしたか!?
ぜんぜん分からなかった。
ちょっと、こちらも設定が無理がありました。

せっかくの尾上菊之助がもったいなかった。
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ワイルド7

2011年12月23日 | 日本映画 評価3
公開中 羽住英一郎監督
    出演 瑛太、椎名桔平、丸山隆平、阿部力、
    宇梶剛士、平山祐介、松本実、要潤、
    本仮屋ユイカ、中原丈雄、吉田鋼太郎、
    深田恭子、中井貴一 他

新評価 3.0

少ししか読んだことのない漫画が原作だし、
たしかTVドラマもあったはずだが記憶のかなた。
そんな訳で気分を一新して見たものの・・・。
良くもなければ、そう悪くもない。

ロケシーンとか頑張っている感は有るのですが、
銃撃戦も頑張った感はあるのですが、
どうにもスリルがない、手に汗をかかない。
分かってはいるけど、なんでかな~。

本仮屋ユイカや深田恭子と好きな女優さんも、
どうにもイマイチ感があるし、
敵のボスは誰だ、あの人(吉田鋼太郎)は?。
まったく巨悪感が足りなさすぎ。

そんな訳でも1000円で見る分にはOKだけど、
ミッション:インポッシブルを見た後では・・・。
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ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士

2011年12月21日 | 海外映画 評価3
2009年 ダニエル・アルフレッドソン監督
    出演 ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス、
    アニカ・ハリン 他
『前作で父親と殺しあったリスベットは互いに重傷を負い、
 同じ病院に収容される。一方、今まで父を保護していた組織は、
 自分たちの秘密が発覚するのを恐れ口封じに動き出す。
 その手はミカエルと彼の勤める雑誌社にも及び・・・。』

新評価 3.0

政府も知らない国の秘密組織と雑誌社の攻防と、
リスベットの法廷闘争の2本立てとなる本作。
う~ん面白かったというには物語が暗すぎますが、
引き締まった法廷サスペンス物でしたね。

母親は病で亡くなり、父親は組織に抹殺され、
兄が殺されるように手引きをして、
母親と自分の復讐はすべて果たしたものの、
天涯孤独になったリスベット。

第4作目での展開を期待したいところでしたが、
原作者の方が急死されたそうで・・・。合掌。
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ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

2011年12月20日 | 海外映画 評価4
公開中 ブラッド・バード監督
    出演 トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、
    サイモン・ペッグ、ポーラ・パットン、
    ミカエル・ニクヴィスト 他

新評価 4.0

このシリーズは全く見たことがありません。
どうも、この手の大型シリーズ作は興味がなくて。
でも今回はなぜか興味がわいてきて、
日本を応援してくれるトムさんに返礼ですかね。

一切、予習なしの飛び込み鑑賞です。
前作とのつながりがやはり有るようでしたが、
そんなことは関係なしにほぼ全編に渡って、
手に汗を握る展開。

アクションはやはり今時のハリウッド映画で、
激しい銃撃戦、大爆発、カーチェイス満載ですが、
機密コードとダイヤの交換シーンなんて、
昔の「スパイ大作戦」を彷彿とさせてニヤリでした。

おっと敵のボス、ヘンドリクス教授は今見ている、
「ミレニアム」のジャーナリスト・ミカエルじゃないですか。
トムがつけているサングラスもいいな、
オークリーのWIND JACKETかな?

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ミレニアム2 火と戯れる女

2011年12月19日 | 海外映画 評価3
2009年 ダニエル・アルフレッドソン監督
    出演 ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス、
    アニカ・ハリン 他
『ミカエルが務める社会派雑誌「ミレニアム」で、
 少女売春組織を追っていたジャーナリストが射殺される。
 現場にはリスベットの指紋のついた銃が落ちていた。
 リスベットの無実を信じるミカエルは調査を進めていく。』

新評価 3.0

ミレニアム・シリーズ3部作の2作目。
前作でちらほら出ていたリスベットの暗い過去を、
少しずつ紐解いていく本作はややしんどい。
リスベットはなぜ父親を殺そうとしたのか。

スウェーデンのもつ女性蔑視的な社会性か、
ソ連(ロシア)と近い地政学的な問題か、
社会的に左寄りな国民性ゆえか。
リスベットのルーツをたどる本作は暗い。

3作目に期待しましょう。
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ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女

2011年12月18日 | 海外映画 評価4
2009年 ニールス・アルデン・オプレヴ監督
    出演 ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス、
    スヴェン=ベルティル・タウベ 他
『40年前に16歳の少女が失踪した事件の個人的な再捜査を、
 大富豪から頼まれた失職中のジャーナリストのミカエル。
 最初は金銭的な理由で依頼を引き受けたが、
 事件の真相を調べるうちに事件の闇に引き込まれていく。』

新評価 4.0

大ベストセラーの小説の映画化。
いかにも北欧的な陰鬱な雰囲気の中で事件の犯人が、
実は大富豪一族の誰かだという謎解きは、
なんとなく金田一探偵の世界の様でもあり。

そこに探偵の助手として現れたパンク・ルックの女性。
彼女(リスベット)の持つ壮絶なバックストーリーが、
この映画のもう一つの芯となるわけですが、
彼女はかわいそうだが強い。

暴力や殺人やレイプのシーンも多くて、
あまり面白いとお勧めできる映画ではないですが、
悪を許さない、悪は滅ぼされるという観点では、
とてもすっきりする映画。
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ザ・ウォーカー

2011年12月15日 | 海外映画 評価3
2010年 アレン・ヒューズ 、アルバート・ヒューズ監督
    出演 デンゼル・ワシントン、ゲイリー・オールドマン、
    ミラ・クニス 他
『核戦争後のアメリカ大陸を横断する一人の男。
 彼は1冊の本を届けるために、
 荒廃した大陸を西に向かっていたが、
 ある町の支配者が彼の本に興味を持ち・・・。』

新評価 3.0

北斗の拳やマッドマックスの様な環境の下で、
男が命を懸けて届けるのは何の本なんだろう?
と言うのがポイントとなる(はず)の映画、
原題は「THE BOOK OF ELI」です。

つまり主人公のイーライの本となる筈ですが、
ELIってキリスト教の「主」のことじゃなかった?
と思いながら見ていると、やはりその通り。
聖書を西に届ける為に30年歩き続ける男。

でも、見ている皆も本が実は聖書って、
うすうす分かってるのですよね?
こうなると三蔵法師か?と言いたくなりますが、
アメリカ大陸は30年分の距離は有るのかな。

もう1回見るのなら、実はイーライは盲目かも。
と言う仮説で見てみよう。
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Dr.パルナサスの鏡

2011年12月14日 | 海外映画 評価3
2009年 テリー・ギリアム監督
    出演 ヒース・レジャー、クリストファー・プラマー、
    ジョニー・デップ、 ジュード・ロウ、コリン・ファレル、
    リリー・コール、アンドリュー・ガーフィールド、
    ヴァーン・トロイヤー、トム・ウェイツ 他
『悪魔と賭けをして不死を手に入れた博士。
 しかし、それ自体が悪魔の罠で、
 老いてゆく体を呪いながら、
 1人娘の成長を見守る日々であったが・・・』

新評価 3.0

相変わらずのギリアム節が健在なこの映画。
「バンデッドQ」なシュールな絵と、
「モンティ・パイソン」的な巡査のダンス。
既視的な絵が良いのかは別として・・・。

しかも撮影中に主役が亡くなったことを、
逆に上手くアレンジの材料にするところは、
さすが常に諦めない男を描く監督ならでは。
でも悪魔も優しすぎる気がするな・・・。
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花のあと

2011年12月12日 | 日本映画 評価3
2009年 中西健二監督
    出演 北川景子、甲本雅裕、宮尾俊太郎、
    市川亀治郎、國村隼 他
『剣の道を目指した父に剣術を仕込まれた武家の子女は、
 男顔負けの腕を持つが、今は決った許婚との婚儀を待つ日々。
 そんな彼女はかって試合で負けた平侍に恋心を抱くも、
 今は思いを断ち切って江戸からの許婚の帰りを待ち続ける。』

新評価 3.0

藤沢周平原作と言うことで鑑賞。主役は北川景子。
役によって良否の差が大きい彼女ですが今回はいかに?
結果的に女剣士姿での凛とした良さが出ていますが、
美人過ぎて表情が乏しく見えたのはちょっと残念。

今回も藤沢周平作は悪い奴は憎いほどに悪くて、
正義の剣士が最後にバッサリ切り殺す痛快時代劇・・・。
いやいや今回は本当に痛快なのか?
武家の子女が仇討ちを果たす理由がいまいち薄い。

悪役もただの悪い奴より、恥知らずで卑怯な奴に、
言いようのない嫌悪感を感じるのですが、
今回は悪役もいまいち味が薄かったかなと。
そう、恥を知らない奴が一番嫌いです。

でも途中から出てくる許婚がいい味がでていました。
最初は少し軟派に登場し男勝りな子女もやや軽蔑。
しかし、さすが父親が目利きをした許婚は、
子女の願いを聞くや意図を鋭く見抜いて手助け。

最後は藩の悪事をすべて平らげて万事をおさめ、
子女の尊敬も勝ちうると何とも見事な働き。
やはり旦那は嫁からの尊敬を得てなんぼ。
いや、それが一番難しいのですが。

相手の身分が低いとか、格が下だとかで、
人を騙したりする自尊心の高い方は、
ほんと勘弁願いたいですわ。
そんな話しは藤沢修平の小説だけに願いたい。
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