危険な瞬間

2006-08-29 | music
リヒャルト・シュトラウス「アルプス交響曲」を聴く。
H.ブロムシュテット指揮、サンフランシスコ交響楽団演奏。
ずっと以前に購入したCDで、今ネットで調べたら、違うジャケットのものが販売されていた。
夏の終わりに聴いてみるのもよかろうと、棚の奥から?ひっぱりだした。

曲の情報

ヤマハさんの「名曲ガイド」http://www.yamaha.co.jp/edu/student/museum/guide/009/index-003.html
によると、

 リヒャルト・シュトラウスはオーケストレーションの名人として有名であり、その才能が遺憾なく発揮されている分野の一つが交響詩です。彼の交響詩は10曲ほどの作品が残されていますが、1915年完成の《アルプス交響曲》は最後に作曲されたものです。シュトラウスは1908年に、ドイツ南部、アルプス山脈の裾野に位置するガルミッシュ・パルテンキルヘンという街に別荘を構えました。《アルプス交響曲》はこの別荘に滞在していた折りに構想されたのです。

 この作品は続けて演奏される24の部分からなり、それらにはタイトルが付いています。「夜」における描写の後、別荘の裏手にみえるアルプスの峰峰からの「日の出」を経て、「登山」が始まり、下山すると日が暮れ、再び「夜」となるまでを描写していきます。森の中に入ったり、小川の流れや「滝」、「花咲き乱れる草原」に沿って歩くさまが見事に音楽で表現され、「オーケストラで描写できないものはない」というシュトラウスの言葉が思い出されます。また、この作品では100人を越えるオーケストラが必要となるのですが、そのなかには珍しい楽器が使われています。たとえば、「山の牧場」でのカウベルは、のどかに草を食べる牛を思い起こさせます。下山時の「雷鳴と嵐」では、ウィンドマシーン(風音器)やサンダーマシーン(雷鳴器)を使って激しく吹きすさぶ風や雷を表現しているのです。このように、《アルプス交響曲》は、音による一大絵巻という感じの音楽ではありますが、それがこの作品の魅力ではありません。この大作はソナタ形式を下敷きとして構築されているとともに、いくつかの動機(たとえば「登山者の動機」)が活用され、全体を有機的に統一しているのです。

ーとのことである。

意外に短く50分程度。朝の通勤時間だけで全体を聴けてしまう。
以前ボストンでオペラ「サロメ」を見て、シュトラウスの陶酔的音楽にぞっこん状態になったことがある。
アルプス交響曲も非常に美しい。
ブロムシュテット指揮のCDではブルックナー7番に感心したことがあるが、この演奏はそれ以上の完成度ではないか。
組み合わせの「ドンファン」も美しい。
(「危険な瞬間」はアルプス交響曲第11トラック)