朝鮮日報から (社説)全国に賭博場を乱立させながら反省のない盧武鉉政権 |
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は「海物語」疑惑と関連し、20日ヨルリン・ウリ党幹部らに「私の甥は無関係だ。実務政策上の失敗に過ぎないことが明らかになれば、利権疑惑のないことが確認される」と語った。 翌日の閣僚会議では「当分は疑惑に悩まされるかもしれないが、真実が明らかになれば、むしろ参与政府(盧武鉉政権を指す)が清廉であることの証明になるので、自信もって対処してくれ」と要請した。 国民は国が賭博に染まっていることを心配しているのに、大統領は私の甥が関与していたかどうか、これが利権疑惑なのかどうかといった問題にしか関心がないようだ。安保体制の問題に続き、賭博問題も、真に憂っているのは国民だけだ。 韓国には今、全国にコンビニエンスストアの数よりも多い1万5000軒の賭博場が住宅地や学校の前、挙げ句の果てには子どもたちの自習室の前まで浸食し、夜通し営業を続けている。人口1万人に過ぎない鬱陵島にも賭博ゲームセンターは4軒もあり、繁盛している。 国中をギャンブル場だらけにしておきながら、「私の甥は・・・」 とか「利権疑惑は・・・」と繰り返すだけの大統領の対応には首をかしげてしまう。 前政権は国内利用者用のカジノ(江原ランド)を許可し、世論の総スカンを食らったが、当時射幸性ギャンブル産業が占める割合はレジャー市場全体の27.8%程度(2000年)だった。 現政権に入り、その割合はたった4年で51.3%(2004年)と2倍に膨れあがった。そして賭博場で現金の代わりに流通する商品券の乱発を許し、成人賭博ゲーム産業の規模を1年で5000億ウォン(約608億円)から30兆ウォン(約3兆6500億円)に膨らませた。 ギャンブル産業は庶民の糧を餌に成長している。日雇いの労働者、その日暮らしの自営業者、世間知らずの主婦、無力な老人といった社会の弱者が政府のギャンブル産業育成策のカモになった。 ギャンブル中毒で財産を失ったり、家庭を崩壊させたり、人生に失敗した人は数多い。今月13日には釜山で成人ゲームセンターに入り浸って1億ウォンの借金を作った30代の男性が首をつって自殺した。 ゲーム中毒になって会社を解雇されたサラリーマン、学費を使い込んで両親のクレジットカードを盗み、数千万ウォンを失った大学生、一家の生計手段である個人タクシーを消費者金融に差し押さえられた運転手など、政府のギャンブル産業育成策に巻き込まれ、身上をつぶした人たちの人生は悲惨だ。 統計によるとゲームセンター利用者の42.7%が月200万ウォン以下の低所得者層だ。現政権は人生に疲れた無力な庶民に働き口や働きがい、貯蓄の喜びを提供する代わりに、ギャンブルという麻薬を与えた。 賭博は常に財産や人生を台無しにする大多数と、その多数の犠牲により利益を得る少数の人たちとの関係で成り立っている。 そしてギャンブル産業育成政策もやはり、賭博場の経営者や、営業許可を出して後見人を買って出た権力、商品券業者ら数千名の利益のために、数百万人を泣かせる行為だ。 大統領はこうしてギャンブルに身を持ち崩していく国や人々を前にしても、「実務政策上の失敗」に過ぎないと主張するのか。 |
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/08/23/20060823000008.html
コメント
>ギャンブル産業は庶民の糧を餌に成長している。日雇いの労働者、その日暮らしの自営業者、世間知らずの主婦、無力な老人といった社会の弱者が政府のギャンブル産業育成策のカモになった。
とある。ここ5年ほどで,わが国の社会的格差は著しく広がったとされる。韓国の例をみると,カジノは「負け組」に打撃を与えるようだ。わが国のカジノ推進派は「わが国はカジノ導入において東南アジアに大きく遅れをとっている」と言っているようだが,カジノ「先進国」の状態を読むと,遅れをとってうれしい。カジノなど無用。
追記
「盧武鉉政権は庶民の血を吸う不道徳な政権」 |
27日で「民心をつかむための100日大長征」の59日目を迎えた孫鶴圭(ソン・ハクキュ)前京畿道知事が、自身のホームページに掲載した文章で賭博ゲーム「海物語」をめぐる問題と関連し、「庶民たちを売って政権を奪取し、そのかわいそうな庶民たちの血を吸って国を滅ぼそうとする不道徳者は、懲らしめられるべきだ」としながら、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権を強く批判した。 孫氏は「朴正熙(パク・チョンヒ)、全斗換(チョン・ドゥファン)の軍事独裁政権時代も財閥などはだまされたが、ここまで庶民たちを苦しめはしなかった」とし、「希望を失った庶民たちを賭博場に導き、最後の1滴まで血を吸い上げようとでもいうのか」と話した。 続いて、「全国民を絶望のふちへと追いやっておきながら、それでも物足りず、今度は国が先頭に立って賭博を制度化し、国民を賭博のどん底へと陥れた」と主張した。 戦時作戦統制権の単独行使問題についても、孫氏は「作統権を還収することが、まるで奪われた主権を回復することであるかのように国民をあおっている。盧武鉉政権が自主を掲げ、分裂と大衆煽動の政治を再び企てている」と非難した。 |
(http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/08/28/20060828000008.html)
>全国民を絶望のふちへと追いやっておきながら、それでも物足りず、今度は国が先頭に立って賭博を制度化し、国民を賭博のどん底へと陥れた
・・・たしかに、賭博など国が先頭に立って制度化するものではありませんな。