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住宅エコポイントと断熱材

2010-12-04 20:48:11 | 日々の想い
yahooニュースで気になる記事が掲載されました。

<住宅エコポイント>断熱材不足 省エネ住宅建設が大幅遅れ

住宅エコポイントの人気の高まりを受け、代表的な住宅断熱材のグラスウール
が不足し、省エネ住宅の建設が大幅に遅れている。
従来のほぼ2倍の国産断熱材の使用が義務付けられており、
生産が追いつかないためだ。

今年10月までの消費量は昨年1年分の生産量に相当し、
約2万戸分のグラスウールが来春まで不足するとみられる。

このまま建設の遅れが続けば、建築代金の支払いが延び、
資金繰りに行き詰る工務店が増える恐れがあるとして、
経済産業省と国土交通省も実態調査を始めた。

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住宅エコポイント対象の「次世代省エネ基準」住宅がにわか激増したため、
材料の供給が追いつかなくなったという、嘘みたいな本当の話。


それも、「グラスウール」だけが不足でしょうか。

普段からグラスウールを多用している一般住宅メーカーが、
同じグラスウールで対応しているという図式が見えて来ます。


断熱材には

自然素材・環境リサイクル性に優れた
羊毛系、セルロースファイバー系、ポリエステル系があり、

熱伝導率が低く高断熱で気密に強い
ウレタンフォーム系、ポリエチレンフォーム系等があります。

設計主旨と意匠から、また建築哲学から、断熱材の種類は選択可能ですが、
今回の騒動で、圧倒的にグラスウールという状況が浮き彫りに。


自然素材系の断熱材を使用する工務店さんに聞いて見ると、
「不足?特にそういった話は聞いてないですね。」とのこと。
(住宅エコポイントの申請も無事に済んだ模様)

需要の少ない世界と言わないで。(笑)

性能と、意匠と、納まりと、コストと奮闘しながら設計作業。
地道に手作りで、頑張っています。


しかし、グラスウール不足に始まって、
他の断熱材に需要が移れば、こちらの品薄も時間の問題となりそうです。
どこまでシフトできるか、住宅エコポイント~断熱材狂想曲。

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「次世代省エネ基準」とは、

等級2 「旧省エネルギー(昭和55年)基準程度」
等級3 「新省エネルギー(平成4年)基準程度」
等級4 「次世代省エネルギー(平成11年)基準程度」←となっており、

この温熱等級は、数が増えるほどグレードが上がります。
ワインの等級などと逆なので、ややこしい感じですが、
果てしなく(だと困りますが)グレードアップが追記できるメリットがあります。

ちなみに等級1がありません。
ここは等級2に満たないものが入るのですが基準はありません。


関東地方【Ⅳ地区】の場合で比較

《グラスウール24Kの場合》
等級2「旧省エネ基準程度」 壁:厚25mm、屋根:35mm
等級3「新省エネ基準程度」 壁:厚35mm、屋根:50mm
等級4「次世代省エネ基準程度」壁:厚90mm、屋根:185mm
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