鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

CDデッキのピックアップ交換

2023年04月15日 | Jazz

 基盤の半田修理、ピックアップも一度交換してはいるのですがCDに傷が多いようなものは再生すると音飛びがします。もう一台のCD プレーヤーでは問題なく再生できるCDです。

 下が不調のCDプレーヤー。出力調整をいじるというのもありましたけれど、下手にいじって焼き切ってしまう恐れがあります。ピックアップレンズはあちらの国製が多く当たりはずれがあるとの話がありましたのでそう高価なものではないし、レンズ掃除しても変わりないのでこの際交換。

 KSS-210A、送料込みで1,551円。

 取り付ける前にショートランド解除を忘れずに。光が反射していますが赤丸で囲んだ所です。これを忘れると音がでません。ピックアップレンズごとに違うので検索すればショートランド解除する場所の画像は出てきます。

 ユニットを取り外す前に念のために写真を撮っておきます。コネクターは色分けされているのですが間違わないように、こういった修理する場合は写真を撮っておくことをお勧めします。写真を撮っておかないと後悔することになる場合が多々あります、経験者は語る。

 交換はあっという間に出来ます。再度くみ上げて音出し確認。

 音飛びのひどかったCD を再生、今度は何ともありません。なんだか前よりも音が良くなったようです。コンデンサーの膨らみもなし、基盤もまだまだ使えそうですしプーリーベルトも大丈夫。これでしばらく使えそうです。


大正風景

2023年04月14日 | 鳥海山

 この葉書の発行は明治四十年~大正七年の間。大正七年としても百年以上前の写真です。

 山形懸牛馬共進會飽海郡協賛會とありますが牛馬とこの葉書、いったいどんな関係があったのでしょう。


中山河川公園から蕨岡大物忌神社へ

2023年04月12日 | 鳥海山

 誰一人いない雨の中山河川公園。貸し切りです。(去年は4/11で満開でした。)

 コロナの影響でこのところご無沙汰していた鯉のぼり、今年から復活です。

 洗沢川の右岸、左岸を一通り回った後は蕨岡大物忌神社へ。

 大泉坊、山本坊、般若坊の三つの旧宿坊を訪問してきました。般若坊では御当主と昔の話に花が咲き、鳥海山はあのころが良かったなあと。河原宿の先の御田ヶ原大神へ白玉を奉納した話など聞かせていただきました。

 山本坊庭園


山居倉庫

2023年04月09日 | 兎糞録

 観光案内や昔の絵葉書にも必ず登場する山居倉庫。

 人が何度も訪れる観光地ではないですね。中に設置された庄内米資料館、これも二度来る人はいないでしょう。資料館も物産品販売所の酒田夢の倶楽は相変わらず作り話の「おしん」

 「おしん」ではないですけどこの画像見て、ぜひ行ってみたいなんて人もいないでしょう。そう、日和山公園に行くと「おくりびと」の残骸、NKエージェントに使われた建物の扉がベニヤ板でまわりを加工されてみすぼらしく建てられています。写真撮るのも忍びない姿で。

 山居倉庫の一角に面白いもの発見。

 別段説明書きもありません。黒板塀の中にも見事な枝ぶりの松が、中を覗くと庭は立派に手入れされています。

 あとからかつてJAに勤めていた人に訊いたところ、ここは御前会議をする所だそうです。御前会議?そう、旧庄内藩酒井の殿様を迎える所なのだそうです。御前会議は近年まで行われていたということです。その方曰く、あそこに勤めている人でも知らないだろうと。この画像を見て山居倉庫にそんなところがあったのですか、という方もいました。まあ皆さんこういった説明書きの無いものは素通りでしょう。

 寄ったついでに買ってきたのが「湊酒田の飾り菓子」実物は小さいです。菓子の木型を使って作ってあります。観賞用で食べられません。いっぱい入っているのは高いので一番小さいものを。

 2019年に倒産してしまった和菓子の老舗、その最後の店主が飾り菓子職人として復刻した「雛の飾り菓子」として紹介されています。

 なんで180年も続いたこの店が、市内に何件も和菓子屋はあるのに。もう一件の大きな老舗は社長と面識もあるのですが、不採算店を廃止したりして何とか軌道に乗せたと以前会った時にお話されましたが なんとなくこちらの老舗の倒産理由もわかるような気がします。老舗の書店も倒産しましたがこの倒産した二店からは倒産してなるほどなあという同じ香りがしました。

 ところでこの飾り菓子を見たら映画「一応の推定」を思い出してしまいました。酒田が舞台として登場する場面があるのですが、この映画の中で高利貸しに金を借りた和菓子店の主人が紙袋に隠し持った出刃包丁で高利貸しを刺し殺すのですが、

 その持っていた紙袋が

 なんだかこの倒産した和菓子店の袋によく似ています。

 映画は2009年、和菓子店の倒産は2019年ですからなんの関係もないんでしょうけど。

 この和菓子店の羊羹は美味しかったです。こんなうまい羊羹は他には無いだろうと思っていたのですが井の中の蛙、ある時東京で虎屋の羊羹を買ってきたらなんと、あまりの違いに呆然としてしまいました。もっとも値段も可なり違いましたけど。

 山居倉庫の事を書いているうちに別の方向に行ってしまいました。

 


大堂社・でどしゃ

2023年04月06日 | 鳥海山

 大正時代の蕨岡大物忌神社拝殿。飽海郡誌に「鳥海山一之王子堂ヲ松岳山ノ半腹ニ建立シ之レヲ大堂ト称シ 」とあるように今も年配の方は大堂社(でどしゃ)と呼ぶそうです。
(龍頭寺ご住職談、蕨岡の先、唐戸岩のお嬢さんもおじいちゃんがそう呼んでいたといっていました。)

 この写真は大堂が松嶽山上、現在拝殿跡と呼ばれるところ、四百段の石段を上った所にあったころです。拝殿の裏は広く開いており拝殿の中は現在と異なり奥の扉を開けると鳥海山を拝することが出来るようになっていたということです。よく見ると周りの景色が現在と違うことがわかります。屋根も銅板葺ではなく檜皮葺です。これを現在の拝殿のすぐ近くまで木道を作りワイヤーで吊るして降ろしたそうです。工事は酒田の井上何某が請け負ったと。

 同じ時期に撮影された隋神門。神仏分離前は仁王門と呼ばれ、現在龍頭寺に立つ阿吽の像がここに祀られていました。当時は多くの人が参拝におとずれていた様子が伺われます。
 
 この二葉の写真は大正七年発行の橋本賢助「鳥海登山案内」の扉絵にも使われています。
 
 ※ 大堂社も仁王門も神仏分離前の呼称ですが、その時生まれていなかった人々に今も伝えられているというのはある意味が感じられます。