観光案内や昔の絵葉書にも必ず登場する山居倉庫。
人が何度も訪れる観光地ではないですね。中に設置された庄内米資料館、これも二度来る人はいないでしょう。資料館も物産品販売所の酒田夢の倶楽は相変わらず作り話の「おしん」
「おしん」ではないですけどこの画像見て、ぜひ行ってみたいなんて人もいないでしょう。そう、日和山公園に行くと「おくりびと」の残骸、NKエージェントに使われた建物の扉がベニヤ板でまわりを加工されてみすぼらしく建てられています。写真撮るのも忍びない姿で。
山居倉庫の一角に面白いもの発見。
別段説明書きもありません。黒板塀の中にも見事な枝ぶりの松が、中を覗くと庭は立派に手入れされています。
あとからかつてJAに勤めていた人に訊いたところ、ここは御前会議をする所だそうです。御前会議?そう、旧庄内藩酒井の殿様を迎える所なのだそうです。御前会議は近年まで行われていたということです。その方曰く、あそこに勤めている人でも知らないだろうと。この画像を見て山居倉庫にそんなところがあったのですか、という方もいました。まあ皆さんこういった説明書きの無いものは素通りでしょう。
寄ったついでに買ってきたのが「湊酒田の飾り菓子」実物は小さいです。菓子の木型を使って作ってあります。観賞用で食べられません。いっぱい入っているのは高いので一番小さいものを。
2019年に倒産してしまった和菓子の老舗、その最後の店主が飾り菓子職人として復刻した「雛の飾り菓子」として紹介されています。
なんで180年も続いたこの店が、市内に何件も和菓子屋はあるのに。もう一件の大きな老舗は社長と面識もあるのですが、不採算店を廃止したりして何とか軌道に乗せたと以前会った時にお話されましたが なんとなくこちらの老舗の倒産理由もわかるような気がします。老舗の書店も倒産しましたがこの倒産した二店からは倒産してなるほどなあという同じ香りがしました。
ところでこの飾り菓子を見たら映画「一応の推定」を思い出してしまいました。酒田が舞台として登場する場面があるのですが、この映画の中で高利貸しに金を借りた和菓子店の主人が紙袋に隠し持った出刃包丁で高利貸しを刺し殺すのですが、
その持っていた紙袋が
なんだかこの倒産した和菓子店の袋によく似ています。
映画は2009年、和菓子店の倒産は2019年ですからなんの関係もないんでしょうけど。
この和菓子店の羊羹は美味しかったです。こんなうまい羊羹は他には無いだろうと思っていたのですが井の中の蛙、ある時東京で虎屋の羊羹を買ってきたらなんと、あまりの違いに呆然としてしまいました。もっとも値段も可なり違いましたけど。
山居倉庫の事を書いているうちに別の方向に行ってしまいました。
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