「本日も読書」

読書と映画の感想。ジャンル無関係、コミック多いけどたまに活字も。

県庁の星

2006年05月06日 | book
これも帰省中に読んでました。

「県庁の星」
桂望美 小学館

映画化してると二宮さんってもっと若いのか、と。
まったくのおばさんだったとは…
面白かったですよ。
かなりアッサリ味ですけど。

最初は県庁さんが、主人公なのかなあって思っていたけど、
だんだん、特に後半になると主人公がどう思っているのか
というのが、見えなくなってくる。

それはあえて、なのか、わざとなのか、どうでもよかったのか、
果ては「映画を見ればわかるよ」なのか、さらには「続編が実は…」
とか、まったくわからないのですが(長いな)

ひとりのいかにも役人だけど、真面目な男が、
つぶれそうなスーパーに研修にきて変わっていく。
フツーの庶民がどう思うのかを知らされていく。

これはデフォルメされているとは言え、
その「役人」であり、しかし「真面目」でもある、
なんだか、そのへんがうまく出ていて面白いのだ。

それにこれは「役人」だけの話とは言えないもの。
「民間=庶民」ではないわけだし、庶民だからと
言って、本当に庶民のことがわかっているのか、
自分を省みてはなはだ疑問に思う。

民間にいたって客のことわからない人、たくさんいるし、
本作で触れられているように、不正をしていることだって
たくさんあるわけだ。
私だって、本づくりをしていて「読者の視点」で書け、と
言われても「わかんねぇわかんねぇよ、チクショー」と
飲んだくれる時もあるわけだ(ウソくせぇ…)

なにも不正をしているのは公務員ばかりじゃない。
そんなことはどこでもあるわけだ。
素朴なド田舎でも。
だけどさ、とことん真面目な奴ってのはそこからさ…

そんなことは横浜に戻ってから考えたんですけどねぃ。

だけど個人的に好きなのは、
詐欺師の女の子と、二宮親子の会話。
なんだか、スーパーの建て直しよりも面白かったかも。

県庁の星

小学館

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