「本日も読書」

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参議怪死ス―明治四年、広沢真臣暗殺異聞

2014年07月16日 | book
これ全然知らなかったけど面白かったなあ。
明治維新がなって間もなくの世情が不安のときに、明治政府の重要人物である広沢さんが酷い殺され方をした、という話。

実際にあった事件だが、普通は大久保暗殺は知っていても、こちらの広沢の死は
「その他の暗殺」のひとつみたいな感じでよくわからない。
Wikipediaも意外と詳しくないんだよな。
だけどこの人、維新の十傑に例えられる超大物の志士。。。。というか十傑もあまり知られていないけどw

で、これはその暗殺事件に出くわした警官というか巡察使だっけ?が主人公で、捜査をはじめたら、とにかくいろんな不可解な出来事、圧力が加わって、主人公すらも命を狙われるはめになる、という。

上司や同僚、ライバル組織の弾正台(検察)が入り乱れ、真犯人は誰だ?と。
これが実はある絵巻を巡った陰惨な事件で、殺された連中は戊辰戦争のときに幕府に通じていたある公卿の家を襲撃していたという。

とにかく血生臭いんだが、スピーディーな展開と、明治維新間もなくの混乱感が伝わってきて、実はかなり面白い。
ぐんぐん読み進めました。
最後の結論は異聞らしく、いやーそれは無いだろ、と思ったけど、想像以上に手を汚している可能性があるしねえ。大久保利通が裁判見てたのって本当なんだろうか?

これってテレビドラマとかにしたらすげえ面白そうだなあ。
漫画をドラマ化しないで、こういう小説をドラマ化してほしいよ。
とくに明治時代はドラマってあまり思いつかないし。


参議怪死ス―明治四年、広沢真臣暗殺異聞
クリエーター情報なし
双葉社

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