「本日も読書」

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魔術士オーフェンはぐれ旅 手下編

2015年11月30日 | ファンタジー・ライトノベル
これで本当に最後の、ラストエピソードというわけですか。
まずはメインのエピソードはマジクのそれから。

基本シリアスな本家のエピソードなんですが、ちょいちょいはぐれ旅シリーズらしい
ドタバタが。ただドタバタの割合は抑えめかなあ

というのも終始、マジクが原大陸にきてからの過去の話を絡めてくるので。
まあようは好きだったのであろう秘書の女性が、実はヴァンパイアで敵だった。
そしてマジクは彼女を殺したせいで、彼女の顔すら思い出せない。
といった話を直接では無く、間接的にどかどか出してくる。

そこにカーロッタ村を探るようサルアに頼まれて
そしたら村に行くと彼女と同じようになぜか顔が見えない女の子がいて……という話。

ほんとマジクは飄々としていそうで、実際はできていいないんだよねえ
そこが彼のいいところでもあり。
それにしても「暗い」と突っ込まれてますが、本当ずいぶん暗くなったねえマジク。
だけど最後は後継者意識が芽生えているようですよ。

あと母親はヴァンパイアだった、と確信を持って言ってますね。

まあ話自体は途中からはフェランディ商会のラッツベインらが乱入してきてw
元カーロッタ家にキャプテン・キースの財宝があるらしいので探してみよう、というw
カーロッタ村としても村おこしせんとなあ、という。

そのあたり、市も村もなんとか生き残りをはかりたい、というね。
そこに元革命闘士の襲撃。

結局、カーロッタってなに考えてたんだろう? みたいなことをちょっと想像する話でもあるし。
ラッツベインがちょくちょく核心をついてきてねえ。


サルアは王様になったが、一方で議会も復活し、王を逮捕する派遣警察も生まれて。
そういえばメッチェンが殺される話、ちょっと詳しくでています。
というか開拓当初の殺し合いとか、ちょいちょい出てくる。
ただすべて過去の話としてちょいちょい思い出のように、ポツポツ出てくるだけですが。
それで十分でしょ、分かるでしょ、ってことですね。

オーフェンの話は実はほとんどありません。
ただし女神未来のドラマCDがあり、脚本も入っているので、前巻の話ではありますが、そちらにエピソードはあり。


で、続いてキエサルヒマ大陸の話で、トトカンタのクリーオウの実家はどうなった?って話。
これがまた今までのネタ全部明かすって感じで。

エバーラスティン家は元王家の下にあった諜報を担った貴族だったこと。
大陸中に分家をつくり、王家がたおれたあとも諜報の仕事をしていたこと。
その本家の主がクリーオウの実家に居候しているっていうw

ボルカンを王に立てて建国を夢見ているんですもの、もうw
で、ボルカンとドーチンではないが、地人兄弟もいる。

で、執事養成機関と思われた岬の楼閣は、実は貴族たちの影の真の支配者だという指摘がw
冗談のように話が出ているんだが、ぼかされているけど実は。。。というw

クリーオウのお姉さんであり、かつてオーフェンと婚約しそうになったのんびりした感じの
マリアベルが、実は……というね。
さらにどうもボルカンも正義の味方になっているようで。いやはや。

だけど戦乱のなかなんでマリアベルのような女性が生き残れた、どころか屋敷も無事という、
このあたりの秘密の一端が明かされましたねw
そしてクリーオウの人間なのにお化けじみた強さも。。。血ですね。



そして本当の最後のエピローグはレティシャとフォルテの話。
まさかですよねー
まさかラストにこの夫婦の話とは思わなかった。

しかもマヨールら子供たちが去った屋敷で、それでもなお美しいレティシャが、フォルテと
普通の親のように悩み、寂しがるというね。
このエピソード。
かつてのチャイルドマン教室の面々を振り返ったり。
まあここでフォルテがねえ、ああ、この人はやっぱりオーフェンのお兄さんみたいなもんで。
教室の級長さんなんですよねえ、やっぱり。
というか最後を締めているのフォルテなんだよなあ。
この人、最後までいいところを持っていくねw

前にあったよねえ、暗殺者たちが塔に反逆したときとか。
ハーティアがさんざんな目にあったけど恋のお膳立てしたりとか。

まさか最後に家族の話になるとはなあ。
孤児であるオーフェンの話が、最後はオーフェンにとって、もうひとつの家族の話で終わるか。
いい話のような、切ないような、ああ、そうかそうか納得してしまうなあ、という。

だけどまあスッキリしましたねえ。

魔術士オーフェンはぐれ旅 手下編
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