アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ナガミヒナゲシとハナグモ(閲覧注意)

2021-05-08 18:01:09 | みんなの花図鑑

ナガミヒナゲシ(長実雛芥子)は ケシ科・ケシ属の一年草です。
上の画像は ヒナゲシの花に ヒナゲシの実をくっつけて撮った「子房と果実」の比較写真です。

(このあとクモが出てきますので、嫌いな方は残念ですが 閲覧お控え願います)



撮影場所は 柳川瀬公園(豊田市)です。
たまたまですが、クモがいたので、一緒に撮ってあげました (^^)/



クモの種類が分かりません。スマホの Google Lensアプリもとんと効力がなく、頓珍漢な答えを出すばかりです。




目が可愛い (^^♪




さて、ナガミヒナゲシのほうですが、地中海沿岸の原産で、1961年に初めて東京で確認されました。
虞美人草とも呼ばれるヒナゲシの仲間です。
ナガミヒナゲシはヒナゲシ(虞美人草、コクリコ(仏)、シャーレーポピー)よりも花が小さめで、実が細長い形状をしているのが特徴です。




カメラに撮られるのが嫌いらしく、マクロレンズを近づけるとそっぽを向いてしまいます。




中央部のめしべの柱頭が変わっていて、4本から8本の筋状になっています。
















受粉すると、だんだん扁平になり、柱頭のすぐ下に のぞき窓が出来ます。ここから種子が散布されます。



ヤブデマリ(ノリウツギ)ガクアジサイ

2021-05-08 10:26:47 | みんなの花図鑑
ヤブデマリと(ノリウツギと)ガクアジサイはよく似ています

ヤブデマリ

ヤブデマリは スイカズラ科ガマズミ属(ビブルヌム)に属します。なので、昨日の 「ビブルヌムとはガマズミ属」で取り上げても良かったのですが・・・



ヤブデマリを取り上げると、ノリウツギも ガクアジサイもと芋づる式に取り上げなくてはならなくなるので、花の形状から 「えいやっ」と2つに分けました。



今日取り上げる花の特徴は「装飾花と両性花」。生育場所や所属こそ違え、みな「装飾花と両性花」という共通した花の咲き方をします。
外側の花弁のような白く大きい部分が「装飾花」です。もともと萼片だった部分ということです。
中央の ぶつぶつした花の部分が 「両性花」で、おしべ・めしべのある花の部分ということです。



いちおう、山地の谷筋などの湿った林内が好きなようですが、当地では それ以外の場所でも観られます。(写真は すべて4月22日、岡崎わんParkにて撮影)



(ノリウツギ)

ウツギの名が付きますが、ノリウツギは アジサイ科アジサイ属の落葉低木です。
ヤブデマリは ガマズミ属でしたが、ノリウツギからは アジサイ属に変わります。
(あいにく最近撮った画像が無いので 2018年7月、蓼科大滝へ向かう川沿いの道で撮ったものを載せます)



ノリウツギの分布は以下のとおりです:
「北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の林縁などに自生する。奈良県の大台ケ原はノリウツギの自生地として知られている。」(wiki 「ノリウツギ」)



「和名の由来は樹皮に含まれる粘液を和紙製造の糊に用いたことから。」(三河植物観察「ノリウツギ」)
花弁化した白い大きな装飾花が特徴なんですが、「園芸品種も多数あり、装飾花だけの品種も多い。」(同上)




ガクアジサイ

(以下、すべて4月18日、安城デンパークのフローラルプレイス内で撮影)
いわゆるアジサイ(周囲の装飾花だけで構成されるアジサイ)の原種となったアジサイ。
「6月から7月にかけて開花し、白、青、紫または赤色の萼(がく)が大きく発達した装飾花をもつ。ガクアジサイではこれが花序の周辺部を縁取るように並び、園芸では「額咲き」と呼ばれる。」(wiki 「アジサイ」)



中心のツブツブ部分(両性花の部分)があるからこそ 装飾花の部分が引き立つとも考えられますが・・・



「ガクアジサイから変化し、花序が球形ですべて装飾花となったアジサイは、「手まり咲き」と呼ばれる。」(同上)



ガクアジサイの生殖機能を持つ両性花の部分です。
ガクアジサイは 萼片の変化した装飾花をもつから「萼アジサイ」なのではなくて、
両性花の周りに咲く装飾花を「額縁」に見立てたのだから「額アジサイ」なんですね?
そうすると、よくみる装飾花だけのアジサイ(ホンアジサイ)は 中に絵のない額縁だけのアジサイってこと??