アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

樹に咲く花 (60) フクロモチ

2021-05-24 16:00:00 | みんなの花図鑑
ネズミモチの仲間のつづきで、フクロモチ。


フクロモチ(フクラモチとも)

花は花筒が長く、より白く、ネズミモチの仲間というより イボタノキの仲間といったほうが共感しやすい(と思うのは私だけ?)。




樹形と葉に特徴があり、一度気が付くと、すぐ見分けられます。
盆栽にしたらいいような樹形で、葉はネズミモチより小さいけれど 丸っぽくて厚みがあります。




ネズミモチが モクセイ科イボタノキ属で、学名は Ligustrium japonica 。
フクロモチは モクセイ科イボタノキ属で、学名は Ligustrium japonica var.rotundifolium
学名の var. は 変種の意です。rotundifolium は丸い葉と言う意味だそうです。




花序は(咲き始めは球状?で)一般的には 穂状で小花が詰って咲いています。




先ほども言いましたが、花の咲き方は ネズミモチよりイボタノキのほうに似ている気がします。
さらに、花筒の先が4つに裂けて開いているさまは 同じモクセイ科のキンモクセイやギンモクセイを思わせます。




ネズミモチの雄しべは花筒から飛び出していますが、このフクロモチのほうは飛び出してはいません。この点でもキンモクセイの花にちょっと似ています。



【参考】ネズミモチ










樹に咲く花 (59) コミノネズミモチ

2021-05-24 09:50:27 | みんなの花図鑑
きのうの 「ネズミモチ」の仲間です。


ネズミモチの仲間であってネズミモチやトウネズミモチでないことは 確かなんですが、実は 何なのか まだ答えが出てません。



この花は雄しべの葯が 紅いです(あずき色とも)。
ネズミモチやトウネズミモチだったら、雄しべの葯の色はこんなに紅くはありません。

〔参考 ネズミモチ〕

プリペットと呼ばれている花もネズミモチの花も おしべはたったの2本しかありません。最小構成のおしべです。
ただネズミモチ(やトウネズミモチ)の葯は このように(紅くなく)どちらかといえば 黄色です。





雄しべの葯が 紅い(あずき色)なのは おおむねプリペットと呼ばれている公園や生垣に使われるネズミモチの仲間(モクセイ科)です。
ところが それには2つの系統があり、ひとつは セイヨウイボタノキの系統で こちらが別名プリペットといわれる樹です。
もうひとつの系列が コミノネズミモチと呼ばれる系統で、こちらは 原産地から チャイニーズプリベット(Chinese privet)ともよばれてます。




呼び方ですが、プリペットではなく、privet なので カタカナにするなら プリベットとかプリヴェットとかでしょうか。

「プリベット(privet)はもともとヨウシュイボタ(セイヨウイボタ)を指し、更にイボタノキ属全般も指すようになりました。後者の意味ではコミノネズミモチもネズミモチもイボタノキもプリベットです。英語ではヨウシュイボタ Wild privet, European privet コミノネズミモチ Chinese privet ネズミモチ Japanese privet これらは葉や花などに差異があります。」(ある質問掲示板の回答より)

それで、上の回答のつづきに

「セイヨウイボタは日本には殆どないです
シルバープリベットの斑入りでないのはコミノネズミモチです」

とありましたので、日本では シナヒイラギモチ(チャイニーズ・ホーリー)が クリスマスホーリー=西洋ヒイラギ と名打って販売されているように、コミノネズミモチ すなわち チャイニーズプリベット(Chinese privet)が
単に プリペット として出回っているのではないか、と勝手な推測をし、仮の名を コミノネズミモチ としました。




きのうのネズミモチには クモが住んでいて? アブが来訪していました。
こちらは 今度は ハエ?です。
いつになったら ミツバチに出会えるのでしょう (´・ω・)