アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

樹に咲く花 (51) マユミ(真弓)

2021-05-02 18:11:59 | みんなの花図鑑

ニシキギ科のマユミですが、秋の果実のにぎやかさに比べると、花は地味です。
細かい花がいっぱい咲くので、ごちゃごちゃして無統一なように見えますが・・・



散形花序というのでしょうか、丸くまとまっているようです。




蕾と花。
マユミは 4数性で、花弁は4枚、おしべも4個です(果実も4つに割れます)。




それ(4数性)はいいのですが、マユミは雌雄同株・雌雄異株、両方の説がある様で困惑します。




「マユミは、雌雄異株とする情報もありますが、雌しべが短い花をつける個体が
あり、結実しにくい傾向があるだけなので、雌雄同株とするのが妥当です。」(みんなの趣味の園芸『マユミとは』)




つまり、マユミの花には雄しべが雌しべより長いものと、逆に雌しべの方が長いものの2つのタイプがあるそうなのです。
実際に観察してみると、実にいろいろな形があるようで、ソバの花のように、きれいには分類できません。




たとえば、この花などどうでしょう?
おしべとめしべ、ともに背が低いようですが・・・
雄しべのほうは 花柱が白っぽく扁平で、退化しているようにも見えます。






スイカズラ - またの名を金銀花

2021-05-02 10:23:37 | みんなの花図鑑
5月に入ったばかりなのに、もうスイカズラの花が咲いてました。
トップ画像は スイカズラの雌しべの柱頭。


咲き始めは白で やがて金色に変わるので、別名キンギンカ(金銀花)。




もともと5枚の花弁がくっついて花筒になっていて、先っぽが分かれて開いているのですが、5枚のうち4枚は上向きに立ち上がっています。のこり1枚だけが垂れ下がっています。よく見るとなんだかおかしい。

「花びらが立て看板になって虫を呼んでいるのはマメ科やスミレ科などによくあるが、それらの下側はハナバチなどが止まれるようしっかりできている。スイカズラは夕方から夜に飛ぶ蛾が相手だから、細く長い脚でつかまりやすいよう短冊型にしてしまったのかもしれない。」(Seesaa Blog・さらさらきらきら「スイカズラ」より)




葉腋から出る短い枝の先端に一対(2個)の花をつけます。




咲き始めは おしべとめしべは同じ高さにあるようですが、花が金色になるころには おしべは下がっていき、雌しべ1本だけが上を向いているようです。



スイカズラは 抹茶色をした 雌しべの柱頭がとても可愛いのです。




花は2個一組ですから、うまくいくと 緑の宝石が2個 撮れることもあります。




でも、夕方でピントの合う範囲が狭くて困ります。(花は夕方開花するらしいです)