goo blog サービス終了のお知らせ 

アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

オニドコロ(鬼野老) - 夏のツル

2025-08-12 07:00:00 | みんなの花図鑑
(以下は 2022-08-10 の記事です)

オニドコロ(鬼野老)はヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性多年草で雌雄異株です。


雌花

トコロというのはヤマノイモの仲間のことで、漢字で書くと「野老」で、根茎のヒゲ根を野の老人に見立てて名付けられたらしいです。
中でも オニドコロ(鬼野老)は一番よく見る野老(ところ)で、単に「トコロ」といえば、このオニドコロのことです。





「ヤマノイモとよく似たトコロ(野老)と呼ぶ芋は,今では食べないが,神社の祭りや年中行事などに供え物として登場してくる。」(世界大百科事典「トコロ(野老)」)




雌花序は垂れ下がります。




垂れ下がるといっても、個々の雌花はつるから上向きに咲きます。




はじめは一本の棒のような子房も、受粉すると三角翼を成長させて・・・




相撲の行司の持つ軍配のような翼に成長します。







雄花

雄花です。(真ん中の果実は カラスウリです)




雄花序は花の数が少ないうちはヤマノイモのように上を向いて咲きますが・・・




花の数が増えてくると段々 下に垂れさがるようになります。



























 




オミナエシ、センニチコウ - 併修盆

2025-08-11 07:00:00 | みんなの花図鑑
(以下は 2022-08-04 の記事です)
オミナエシ(女郎花)

オミナエシの花は7月から咲いていますが、秋の七草のひとつなので 盆近くになると風情を増します。




そういえば、今年は 母の23回忌でした。母は2000年に亡くなりましたので、今年は数えで23年目なのです。




実は、母が亡くなって1年たたないうちに 父が後を追うように亡くなりました。
そういうわけで、今年は母と父の法要をいっしょに行います。
併せて行う法要を併修(へいしゅう) というそうです。




オミナエシの名の由来には諸説あるようですが、個人的には以下のような説明が好きです:




その昔、もち米で炊くご飯を男性が食べていたことから白い飯のことを男飯と言ったことに対し、女性は黄色い粟のごはんを食べていたので粟飯を女飯(オミナメシ)と呼ばれていました。その女飯(オミナメシ)の見た目とこの花が似ていることから「オミナメシ」→「オミナエシ」と言われるようになった……
というものです。





センニチコウ(千日紅)

安城デンパークにて
「ラスベガス・パープル」という名の園芸品種です。




「鮮やかな紅色の花弁のように見えるものは、小苞である。」(植物雑学事典「センニチコウ」)




「間に花がわずかにのぞいている。」(同上)




「5弁の白い花が開くと、黄色い雄しべが5本でてくる。」(同上)




「その後雌しべが伸びてくる。」(同上)




というわけで 「雄性先熟である。」(同上)






 



トウワタ(唐綿)‐ キョウチクトウ科

2025-08-10 07:00:00 | みんなの花図鑑

トウワタ(唐綿、学名: Asclepias curassavica)はキョウチクトウ科(旧分類ではガガイモ科)の多年草。
原産地は南アメリカ。寒さに弱いため、日本では一年草(wiki 「トウワタ」)




花は赤い花弁に黄色または橙色の副花冠を有する。シルキーゴールドと呼ばれる黄花品種もある。(同上)




原産地は 「北アメリカ、アフリカ」とする記述も見受けられます。




花後に出来る果実が熟して弾けると、中からフワフワした綿毛の付いた種が出てきます。





「トウワタ(唐綿)」の和名は、この種の綿毛に由来しています。




さやに納まった種子。




綿毛というより 冠毛 といったほうがぴったりですね













欄外で・・・・

空蝉、三連弾。






 

イヌビワ(ヒメイチジク)‐ 西浦海岸にて

2025-08-09 07:00:00 | みんなの花図鑑
(初出:2020-08-09)

西浦海岸の遊歩道を歩いていて 一番びっくりしたのは、 イヌビワの木がたくさんあったことでした。
ところで、 イヌビワの名前は 誰がつけたのか知らないですけれど、 クワ科イチジク属の木に ビワというのは不適当なので、このブログでは 別名の「ヒメイチジク」を用いることにします。




写真は、西浦海岸の橋田鼻遊歩道ですが、この陸地側が林になっていて、その一番手前に ヒメイチジクの木が多いのです。
「日本(本州関西以西、四国、九州、沖縄)の海岸や沿海の山地に自生する。」
とありますから、 私のほうが 知らなかっただけのようです。(私自身は 内陸の岡崎平野でしかみてませんので)




ヒメイチジクは 名前のとおり、イチジク(無花果) の小型版です。





イチジクやヒメイチジクの実は、 正しくは、花嚢または果嚢と言われます。 実のように見えますが、中に花を入れた袋のようになっていて、この袋の中で イチジクや ヒメイチジクの花は、人知れず咲き、人知れず受粉し、人知れず果実を作っています。




中には、 こんなに赤くなったのも。 ヒメイチジクの実は小さいですが食べれます。
ところで、ヒメイチジクの実は おいしいのでしょうか?
私は おいしいと思ったことはありませんが、 いくつかのblog では 甘くておいしいとされてる記事も見ました・・・




もう一つびっくりしたこと。
中には、 (画像では分かりませんが) 本物のイチジクに近い大きさのヒメイチジクもありました。 (^^♪





 

ヤノネボンテンカ - 布土海岸にて

2025-08-08 07:00:00 | みんなの花図鑑
(初出:2020-08-07)


ヤノネボンテンカは アオイ科の植物。 草本みたいな常緑低木ということです。
またとくに浜辺に咲きやすいということでもなさそうで、寒さに比較的強いので、野生化して浜辺でも育つということのようです。




ヤノネボンテンカの花の観賞価値のほとんどは 花弁の内側でなく、外側の縞模様にあります。 こんなふうに、 外側(裏側?)がよくみえるような咲き方をしていました。




見返り美人のような艶やかさ さえあります (^^)/




ヤノネボンテンカ(矢の根梵天花)の名は 葉ががやじりのような形であることに由来します。




アオイ科なので、雄しべ筒の中を雌しべの花柱が貫通して その先に柱頭を開きます。 柱頭は、最初は まっすぐ前に伸びているのですが、午後になると 画像のように スクリューみたいに捻じれながら展開していきます。
(写真を撮った時はそのことを知らなかったので、こんな画像しかありません。最盛期になったら、もういちど取り上げます。)