アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ギョリュウバイ - 梅はまだかいな?

2021-01-31 18:01:17 | みんなの花図鑑

オーストラリアやニュージーランドが原産の フトモモ科の木です。
ニュージーランドの国花です。




ギョリュウバイ(御柳梅)というけれど、ウメ(梅)とは何の関係もありません。




学名は Leptospermum scoparium。
Leptospermumは ギリシャ語のレプトス(細長い)および スペルマム(種子)に由来しています。




「原生地では蜂蜜の蜜源としても好まれ、蜂蜜はマヌカハニー(英: Manuka honey)と呼ばれている。」(wiki 「ギョリュウバイ」)




「マヌカハニーはピロリ菌駆除力、殺菌力を持ち、民間療法で、胃炎に対し、効果があることが報告されている」(同上)



雪氷 - 和志山古墳にて

2021-01-31 06:00:00 | みんなの花図鑑

きのうの朝は珍しく雪が (うっすらとですが)積もっていました。




町内に 宮内庁管轄の前方後円墳があるのですが、雑木林化していて 普段は写真撮っても輪郭が分からないので 分かりやすい写真が撮れません。




それで、朝起きて雪を見て 真っ先に この古墳に行きました。




何とか、いつもと違う古墳(私たちは 御陵と言ってますが)の写真が撮れたような気がしました。




そのあと、ナンテンに積もった雪とか、いつもの写真を撮ろうとしたのですが、もう雪が溶けだしていました。




これは カタバミなどの上に積もった雪が凍り付いたのを撮ったものです。









朝いちばんで撮った 和志山古墳の写真です。

和志山古墳は、一応、第12代景行天皇の皇子・五十狭城入彦皇子(いさきいりひこのみこ)の陵墓ということになっています。



でも掘り返して調べたわけでもないので、だれが葬られたのかは、ほんとうは確定していません。
奈良の景行天皇の御陵と同じように うっそうと木が繁っていて その根が墳墓を侵しています。


ニホンズイセン - コロナとカローラ(後編)

2021-01-30 18:00:00 | みんなの花図鑑

スイセンの花は 白い花弁の前に 黄色いお椀のような形をした「副花冠」をつけているのが特徴です。
「副花冠」というと難しく聞こえますが、英語で corona といいます。コロナの後ろの白い花弁の集まりを 花冠(英語で collora カローラ)と言いますから、「花冠と 副花冠」は「カローラとコロナ」、そう、車の名前みたいだというお話でした。




で、この黄色い コロナ(副花冠)、おしべが変化してできたものらしい、というのが前回のお話でした。




後編では、このコロナ(副花冠)が変化して 八重咲き花弁に変わるというお話です。
上のように、連続して丸かったコロナ(副花冠)の一部に襞(ひだ)ができて 花弁化しだしています。




近づいてみたもの。





これも 同じような状態にあります。




色々観察してみると、変化するのは コロナ(副花冠)だけでなく、コロナの中のシベに変化がみられるものがあります。上の画像では ちょうど クリスマスローズの蜜腺(花弁が変化したもの)のように筒形になった器官があります。




上の画像では コロナ(副花冠)が断裂して、一部が雄しべの内側に入り込んできています。




とまぁ 、いろいろありまして (途中経過を省略して)・・・ コロナは カローラ(花冠)になりました (^_-)-☆




八重咲きスイセンの花弁は コロナ(副花冠)だけでなく、おしべ、めしべも花弁化していることがあるといいます。


以上ですが・・・
カローラ(花冠)といえば、ずっと昔 こんな歌がありました (^^)/

「私のカローラ」Claudia - Provided to YouTube by The Orchard Enterprises
ソノシートの時代でした (^^)/
浜口庫之助さんのつくったCMソングは すごかったなー


ニホンズイセン - コロナとカローラ(前編)

2021-01-30 12:12:52 | みんなの花図鑑

キブサズイセンは フサザキズイセン の黄色の品種。地中海原産で、このフサザキズイセンが中国を経由して日本に渡って帰化したのが・・・




日本の スイセン 。スイセンを象徴するのが ここだけ黄色いお椀のような「副花冠」。
副花冠は 英語で corona といいます。ローマ字読みして「コロナ」といってますが、正確な発音は・・・


です。クリックして一度聞いてみてください。私には「コロナ」ではなく「カロ~ナ」と聞こえます\(^o^)/





スイセンの花
手前の黄色いお椀のような部分が 「副花冠」英語で corona (コロナ)[カロ~ナ] と聞こえます。
後ろの本来の花弁、花弁の集合が 「花冠」です。これは 英語で corolla (カローラ)と言ってます (^_-)-☆
コロナ(副花冠)とカローラ(花冠)、 どこかの車の名前と一緒です \(^o^)/




この 副花冠(コロナ)、何と 雄しべが変化してできたものだと言います。









コロナ・ウィルスが変異するように、スイセンの コロナも変化します。コロナ(副花冠)が変異して 八重咲き花弁になるというのです。








コウサイタイ、セイヨウアブラナ

2021-01-29 18:02:42 | みんなの花図鑑

いま畑で花を咲かせているアブラナ科の2種の花を比較してみます。
まず、コウサイタイ。




コウサイタイは アブラナ科アブラナ属です。原産地は中国。




コウサイタイは 菜の花のような花を咲かせ、花で見分けるのは難しいですが、茎が全身紫色をしているので、すぐ分かります。




4弁花です(アブラナ科はみな4弁花だそうです)。
花弁の集まりを「花冠(corolla カローラ)」といいますが、アブラナ科は 十字形花冠といいます。
コウサイタイは めしべの子房が やはり紫色をしているのが特徴のようです。




セイヨウアブラナ

「植物油の原料として栽培されているのは、ほとんどが別種のセイヨウアブラナ(西洋油菜、学名:Brassica napus)であり、在来種のアブラナ(Brassica rapa L. var. nippo-oleifera)は野菜として生産され、開花前に収穫されてしまうことが多い。」(wiki「アブラナ」)




「原産地は北ヨーロッパからシベリアにかけての海岸地帯で、日本には明治時代初期に導入された。早春、堤防や河川敷で開花している菜の花はカラシナであり、セイヨウアブラナではない。」(wiki「セイヨウアブラナ」)




「類似のセイヨウカラシナとは、葉柄がなく茎を抱くことで見分けられる。」(同上)




コウサイタイの花との 見た目の違いは めしべの子房も黄緑で、どこにも紫色が無い点でしょうか?


スミシアンサ 'フォルテシモ' ‐ デンパーク

2021-01-29 10:00:05 | みんなの花図鑑

デンパークの大温室(フローラル・プレイス)に季節になると登場するのだけれど、昔は 名札が無かった。




そこで 恐る恐る 花の名前を教えてくれるか 問い合わせた。




場所と 花の写真を添付して下されば、お答えできますよ とのこと。



「ありがとうございます。知りたい花は 添付の画像のものです。
場所は・・・
大温室の 入口から向って左手の ポインセチアのツリーの 1ブロック手前です。」



「お問い合わせありがとうございます。
花の名前については下記の通りです。

スミシアンサ‘フォルテシモ’
科名:イワタバコ科
学名:Smithiantha ‘Fortissimo’ 」



こんなに簡単にわかっちゃうんだ! もうやめられない (^^♪



カンザキアヤメ - ロウバイといっしょに咲く

2021-01-28 18:00:37 | みんなの花図鑑

冬の寒い時期に花を咲かせる珍しいアヤメ。




「カンザキアヤメ」はアヤメ科アイリス属の多年草で、原産地は地中海沿岸のギリシャ、小アジア、スペイン地方と言われています。
学名 : Iris unguicularis




アヤメの仲間は通常5~6月頃に咲きます。1~3月頃に咲くのはこの「寒咲きアヤメ」だけのようです。





よく似た小型の花に イチハツがあり、春一番に咲くというところから「一初」と名付けられたようですが、実際の花期は「4月下旬~5月中旬」のようです。





この網目模様、ジャーマンアイリスの模様と ちょっとだけ似てますね




ただし、ジャーマンアイリスの花期は 5月~6月で、網目模様の真ん中に ブラシ状の毛があります。



マンサク - まんず咲く

2021-01-28 10:08:34 | みんなの花図鑑

マンサクは マンサク科の落葉小高木。




学名 Hamamelis japonica(ハマメリス・ヤポニカ)
日本の本州の太平洋側から九州に分布する。(wiki 「マンサク」)




マンサクの名の由来に、「早春に他の花に先駆けて咲くので「まず咲く」→東北地方のなまりで「まんずさく」→「まんさく」となった」という説があります。




wikiのよると 本州での分布は「太平洋側」とあるのに、名前の由来が 東北地方の呼び方から、というのはちょっと違和感があります・・・




東北地方で マンサクの花の咲き方を見て 収穫を占う習慣があったそうで、
・マンサクの花が上向きに咲いた年は豊作
・マンサクの花が少ない年は凶作
というものです。確かに 収穫を占う重要な木だったらしいことは分かりますが、「真っ先に咲く」とは観点が違うような?!

まぁ、マンサクは「満作」で、由来は 「花が沢山ついて豊年満作だから。」というほうが説得力がありそうな気がしますけど (´∀`)





ロウバイ - 立ち上がる雄しべ(後編)

2021-01-27 15:00:00 | みんなの花図鑑

ロウバイの雄しべは 開花後 4、5日すると起き上がって雌しべを覆うというお話の後編です。
上の画像には 白いバナナの房のような雄しべと 糸くずのような雌しべが写っていますが、雄しべはいつもこのような位置にあるのではなく、おそらくこの2日前には 花被片に密着して横たわっていたのであり、この1日後には さらに雌しべのほうに集まり雌しべを覆うように密着するだろうという筋書きがあります(^^)/




映りが良くないので後回しにしましたが、一枚目の画像よりほんのわずか前の雄しべの状態です。
雄しべは雌しべから離れているし、雄しべの葯は 花被片の方向を向いて付いていますし、葯はまだ割れていないので花粉も出ていません。この花に虫が蜜を吸いに来たばあい、他の花で付けてきた花粉が めしべに付く形になります。




この花も 雄しべが立ち上がって めしべを取り囲もうとしています。
雄しべに取り囲まれる前に めしべは他の花からの花粉を受粉しているべきなのですが、どうやらこの雌しべにはまだ花粉が付いていません。




この画像も 前のとほぼ同じ時期です。「雌しべ活動期」から「雄しべ活動期」への移行期の花です。






この花は 雄しべがきれいに雌しべを囲んでいます。雄しべ活動期の始まりです。




雄しべの葯が割れて 花粉が出て来ています。




やや赤紫色をしている一番内側の花被片には 蜜が出ています。(上の画像では もう一回り外側の花被片に 光る蜜らしきもののが見えます)
この時期、蜜を吸いに訪れた虫たちは、めしべに触れることなく、雄しべの花粉を体につけて 別の花に運ぶ役目を果たすことになります。




雄しべの葯に襞(ひだ)が現われ、盛んに花粉が出ています。




同じ雄しべ活動期ですが、よくみると、雄しべの襞の中から めしべの先らしき器官が一本、顔をのぞかせていますよ(^^)/
受粉できなかったのでしょうか?




終期の雄しべです。
雄しべの付け根あたりから出ている 一番内側の花被片の花柄が 切れています。脱落が始まったようです。




花粉を出し終わった雄しべは これでもかというくらいしっかり雌しべを覆っています。





その雄しべの葯の襞(ひだ)をアップしてみました。
ケーキのモンブランみたい \(^o^)/




ロウバイ - 立ち上がる雄しべ(前編)

2021-01-27 10:22:48 | みんなの花図鑑

上の2つの画像は 同じ株に咲いていたロウバイの花です。ちがいはどこでしょう?
(花被片の色が 左は黄色で、右はそれが薄れてきていますが、光の加減です。あるいは 時間とともにだんだん黄色が薄れていくのかもしれませんが、今日の本題は ここにはありません)
ちがいは 6本の白い雄しべが、左は 広がって開いているのに対し、右は 中央に集まって握りこぶしのようになっていることです。





ロウバイの花の開花直後の状態(一枚目の画像で、左の状態)です。
白い6つのシベが 雄しべです。
このように 雄しべは花被片に密着して、正面から見ると開いています。




雄しべは花糸が太くその先に付いた葯も大きいです。でもよくみると 葯は花被片のほうを向いて付いていて、こちら側(正面)を向いていません。なぜでしょう?
さらに、めしべは、雄しべの付け根にある(中心にある)突起物のようですが、突起物すべてが 雌しべ ではないというのです。





小さな花を次々と覗いて調べていくと、同じ日でも、雄しべの状態の違う花に出会います。この花のおしべは 横たわっているのでもなければ、中心に集合しているのでもない、その途中の状態です。
そうです、花被片に張り付いていた雄しべは 開花後4日ぐらいすると、起き上がって雌しべのほうに集合しだすのです。




上と同じ時期の花ですが、雄しべが集まっていく方向に めしべの柱頭が光って見えます。
この糸くずのような部分だけが めしべで 一緒にある白い棒(2本見えます)は めしべではなく 仮雄しべなのだそうです。





だいたい開花してから 5日後には 雄しべはこのように めしべを覆うように取り囲みます。取り囲んだ直後は 葯(花粉の入った袋)はまだ開いていません。




それからしばらくして 葯が割れ、中から花粉が出てきます。葯は外側を向いているので、自分の雌しべに付くことなく、花を訪れた虫たちに付くようになっています。




上の花粉を出している雄しべの 拡大図です。


後編では、別のロウバイで、こんどは中心に集まった後の雄しべを観察してみたいと思います。