なんとなくな日々

SL残日録(個人的なメモ帳)

南無阿弥陀仏

2006年02月19日 22時46分06秒 | 本・雑誌
「吾輩は猫である」夏目漱石 旺文社の現代日本の名作5より(昭和50年9月1日初版発行) 読了 ☆☆☆☆☆
(初 出)『ホトトギス』 明治38年1月~明治39年8月まで10回にわたり断続的に連載
(単行本)上編 明治38年10月 中編 明治39年11月 下編 明治40年5月 大倉書店・服部書店
(内 容)
猫を語り手として苦沙弥・迷亭ら太平の逸民たちに滑稽と諷刺を存分に演じさせ語らせたこの小説は「坊っちゃん」とあい通ずる特徴をもっている。それは溢れるような言語の湧出と歯切れのいい文体である。この豊かな小説言語の水脈を発見することで英文学者・漱石は小説家漱石(1867-1916)となった。(岩波文庫解説より)

(自作への言及)
東風君、苦沙弥君、皆勝手な事を申候。それ故に太平の逸民に候。現実世界にあの主義では如何と存候。御反対御尤に候。漱石先生も反対に候。
彼らのいふ所は皆真理に候。しかしただ一面の真理に候。決して作者の人生観の全部に無之故(これなきゆえ)その辺は御了知被下(くだされたく)候。あれは総体が諷刺に候。現代にあんな諷刺は尤も適切と存じ『猫』中に収め候。もし小生の個性論を論文としてかけば反対の方面と双方の働きかける所を議論致したくと存候。
(明治39年8月7日 畔柳芥舟あて書簡より)

『猫』ですか、あれは最初は何もあのように長く続けて書こうという考えもなし、腹案などもありませんでしたから無論一回だけでしまうつもり。またかくまで世間の評判を受けようとは少しも思っておりませんでした。最初虚子君から「何か書いてくれ」と頼まれまして、あれを一回書いてやりました。丁度その頃文章会というものがあって、『猫』の原稿をその会へ出しますと、それをその席で寒川鼠骨君が朗読したそうですが、多分朗読の仕方でも旨かったのでしょう、甚くその席で喝采を博したそうです。(中略)
 妙なもので、書いてしまった当座は、全然胸中の文字を吐き出してしまって、もうこの次には何も書くようなことはないと思うほどですが、さて十日経ち廿日経って見ると日々の出来事を観察して、また新たに書きたいような感想も湧いて来る。材料も蒐められる。こんな風ですから『猫』などは書こうと思えば幾らでも長く続けられます。(「文学談」)‥‥東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリより

2月2日から読み始め19日にやっと「~南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。ありがたいありがたい。」に到着できた。読書時間は、約12時間。精読してたらもっとかかっただろう。社会や人間をみる洞察力とユーモアは、さすが名作といわれるに十分だった。
それにしても現代ではあまり使われたり知られていない用語、人物、事象などの注釈をみるだけでも時代の流れを感じさせた。
他の本の乱入にもかかわらず不満をこぼすことなく長い滞在期間を終えて図書室に戻る本に感謝

図書室で3冊借りる
「カリフォルニア・ガール」T・ジェファーソン・パーカー
「ひとり歩きの朝」新藤兼人
「キネマ旬砲」鷺沢萠

雨水

2006年02月19日 22時24分37秒 | 生活
水ぬるむ雨水。植物園で新聞タイム:朝日、読売、毎日、中日を通読。ここはスポーツ新聞がないのが弱点。でも図書室に比べ空いているのでありがたい。
2/19 中日
「ザ・サーチ」ジョン・バッテルの書評
グーグル(Google)はもともと十の百乗という意味の単語(Googol)のつもりが綴りが間違って通ってしまいスタートでつまずいたが、登場から数年で強力な検索エンジンに成り上がった。同じく新興のIT企業でも世間を騒がしている日本企業とはベースが違っている。というのはグーグルにはきわめて先進的な技術の固い基盤があり、その上に全てが構築されている。一方、日本の場合は、軟弱な技術の上に金融操作の危ない橋が乗っかていたことが明らかになりつつある。

アメリカのハイテク文化をその発端から追ってきたジャーナリストによる本書が明らかにしているのは、技術が時代を切り拓く伝統の連鎖である。IBM、パソコンの登場、アップル、マイクロソフト、グーグルとそのときどきの旗手が現れて人間生活をリードする。
単純検索から出発したグーグルは現在では、モノでも映像でも人間関係でも地図、古文書あるいは各種計算式に至るまでありとあらゆる必要に対応する。だから、サーチなのだ。グーグルが人々の経済生活を左右する現実を描く。

「サーチエコノミー」の章はとりわけ鮮烈な印象を与える。グーグルがアルゴリズム(コンピューターの処理手順)を微調整したあおりで自分のサイトの検索結果が目立たない場所に移ってしまい好調だったビジネスを失ったネット販売業者が嘆いている。
「グーグルは与える、そして奪い取る」インターネットに君臨する巨人は生殺与奪の力を備えつつある。(評者:枝川公一)

複数単語で検索エンジン使ってもあまりにも多くの結果がでるので最初のほうしかみないが、どういう基準で順番が配列されるのだろう。ブログが普及してから特に多くなったような気がするが気のせいか?

東芝強し

2006年02月19日 20時05分44秒 | テレビ・ビデオ・ラジオ
ラグビー日本選手権準決勝 2/19 (地上波生、CS録画
東芝府中は43-0で学生王者の早大に圧勝した。東芝府中は26日の決勝(秩父宮)で2連覇を狙うNECと対戦する。
東芝府中はFW戦をはじめ、随所で力量差を見せつけ、計7トライで早大を圧倒し、2大会ぶりの決勝進出を決めた。NECは後半に3トライを挙げ、トップリーグ2位の三洋電機に24-16で逆転勝ちした。 (共同通信)

2/12「ベストヒットUSA」
2/13「ビルボードTPO40」No1:Beyonce Featuring Slim Thug 「Check On It」
2/19「週間ブックレビュー」読みたい本なし

それにしても赤字のためか音楽中心のデジタルラジオ放送がグーンと減ってしまった。3年前には10以上あったのが、放送時間がどんどん縮小されチャンネルが減らされ今ではトホホ状態だ。CSの音楽チャネルで