・「別離のとき」(原題:LE TEMPS DES SEPARATONS)ロジェ・グルニエ 2007/1 フランス 読む
1997年、傑作短編集『フラゴナールの婚約者』で日本の読書界に現れたグルニエは、幻滅の専門家、陽気なペシミスト、挫折の小説家と呼ばれる。この87 歳の現役作家による最新短編集。
戦時下の恋の行き違いを巧みに語った「別離の時代」ほか、「あずまや」「モンマルトルの北」「菩提樹のしたで」「オスカルの娘」「お生憎さま」「シンメトリー」「その日、ピアフとコクトーが……」「一時間の縫合」「秘密」の10作。人生における男女の出会いと別れを苦いユーモアで語って比類ない物語を、76歳の作家山田稔によるきわめつきの名訳でお届けする。(帯)