日本の名城・古城 城撮り物語

全国各地の名城・古城の現況を写真でレポートします。

小谷城の巻 織田信長に滅ぼされた浅井長政・於市

2016-10-19 16:49:43 | 近畿

今回の旅の主要目的の一つ、小谷城へいくためJR北陸本線・河毛駅にきました。
この建物は駅舎ではなく、コミュニティハウスです。駅は無人駅で、駅出口がハウスに直結、ハウス内は観光案内所、土産店となっています。


河毛駅とコミュニティハウスの接続部分

浅井長政とお市の像。河毛駅から小谷城址へはコミュニテイバスが運行されています。本数が少ないので厄介です。


正面の山が小谷山、その右側の尾根に小谷城が築かれました。







小谷城本丸跡への登山口。電車の都合、バスの都合で登山口に着いたのは4時を過ぎていました。本丸へは山道を40分歩きます。山間地の秋の日暮れは早く、下山の時は薄暮、あるいは夕闇の恐れがあり、今回は泣く泣く断念しました。獣避けの金網も恐怖感をつのりました。熊、猪、鹿が出没するようです。



小谷城戦国歴史資料館。本丸攻略はあきらめて資料館を見学しました。資料館の入口に100名城スタンプがあり、押してすぐ帰る人が多いようです。資料館でスタンプを押しただけで「小谷城へ行った」というのはあんまりだと思います。私もスタンプを押しましたが、私は必ず再訪し本丸を攻略します。

季節によって土日祝日限定で、山麓から尾根上の番所跡まバスが運行されています。そのバスを利用するのが近道かもしれません。マイカーだと簡単に番所跡までいけます。


泣く泣く河毛駅に戻りました。次回小谷城を攻める際は遅くとも午後一番には駅に到着する必要があると思います。



和歌山城の巻 紀伊徳川家5代藩主吉宗が徳川宗家を継ぎ8代将軍に

2016-10-19 16:49:12 | 近畿

和歌山市の中心部の市堀川。和歌山城の北外堀です。

北西の交差点から見る和歌山城天守と乾櫓

西外堀



吹上門跡、護国神社の鳥居


吹上門付近の石垣





西の丸庭園の入口

大天守(写真左)と乾櫓(右)。大天守のすぐ手前に小天守も見えます。

北堀

天守と御橋廊下

一の橋と大手門





大手門と一の橋

大手門

8代将軍徳川吉宗は紀州徳川家の5代目です。紀州徳川家初代は家康の十男・頼宣です。2代は光貞、3代は綱教で、ここまでは長子相続でしたが、4代は綱教の弟・頼職、5代がその弟の吉宗です。長子相続が続くのは難しい。その吉宗が今度は将軍家の8代となるから歴史のどんでん返しです。
吉宗のあと、紀州の6代目は光貞の甥、吉宗の従兄弟の宗直です。7代から10代までは宗直の系統が続きますが、11代は吉宗の系統から斉順、12代斉彊、13代慶福(のちの14代将軍家茂)と続き、慶福のあとは再び宗直の系統の茂承が14代当主を継ぎ幕末となります。
紀州家と将軍家の間でいったりきたりが繰り返されました。吉宗は御三卿(田安・一橋・清水家)の創設といい、徳川本家・紀州家の家系存続には大いに貢献しました。



一中門付近の石垣


和歌山城のシンボル、伏虎。和歌山城は虎が伏した形の虎伏山につくられた平山城です。虎伏山の山頂に本丸御殿、尾根上に天守を築きました。




本丸へと続く表坂




七福の庭。七福神を模した7つの石と舳先・船尾の2つの石で宝船を表現しています。



松の丸跡の石垣

本丸虎口


本丸御殿前の石垣。本丸御殿(虎伏山)は今は給水場になっています。


天守台の石垣

童謡「鞠と殿さま」の歌碑。作詞は西条八十、作曲は中山晋平です。


徳川御三家の和歌山城天守。豊臣秀吉の弟・秀長が最初に築城し、次に桑山氏、浅野氏が入城し、浅野氏が福島家断絶後の広島城へ移り、家康の十男頼宣が紀州藩を創設しました。真田信繁が九度山に蟄居していた時は和歌山城は浅野氏が城主でした。
ちなみに秀長のもとで普請奉行を務めたのは藤堂高虎です。藤堂高虎は何度も主君をかえたことでネガティブなイメージが強いですが、城造りの名人であり、和歌山城のほかに大洲城、宇和島城、今治城、津城、伊賀上野城を築いています。
城造りといえば加藤清正の名前があがりますが、藤堂高虎のほうが実績は上です。加藤清正は熊本城という名城をつくったのは事実ですが、どちらかといえば石垣積みの名人という気がします。



楠門(ニノ門)

和歌山城の沿革


乾櫓

ニノ門櫓

大天守と小天守。和歌山城の天守は連立式天守で、北西に乾櫓、北東に小天守、南東に大天守、南西に二ノ丸櫓と四隅に櫓を配しています。
戦前は天守等11棟が国宝に指定されていましたが、空襲ですべて焼失しました。戦後に二ノ丸門だけが木造で、他は鉄筋コンクリートで復元されました。名古屋城も空襲で焼失しました。御三家の城のうちで昭和に残った2つが戦争で失われたのは残念です。

三宝樹

小天守と天守入口


白虎

1/20の天守模型

天守内部





和歌山城の1/300模型

天守最上部

天守からの眺望西方向、二ノ門櫓(左)と乾櫓(右)

北方向、小天守と市役所

南方向、県立美術館と博物館

東方向、本丸御殿の虎伏山

全国の城番付。行事は名古屋城、和歌山城、二条城、明石城と徳川御三家・直轄・親藩の城。年寄は安土城、河内赤坂城、中世の城。取締は江戸城、大坂城と、将軍家の城。東西の大関は金沢城、鹿児島城、関脇は仙台城、熊本城、小結は福岡城、広島城と外様大名の城が石高順に並んでいます。

和歌山出身の有名人。野村吉三郎(海軍大将、開戦時の駐米大使)、陸奥宗光、松下幸之助、山葉寅楠(ヤマハ創業者)など。

ニノ門櫓への廊下

大天守

小天守

乾櫓


大天守


銀明水


裏坂の虎口

二ノ丸・中奥


東堀


岡中門付近

岡口門


岡口門


東堀

高石垣


二ノ丸


穴蔵状遺構


御橋廊下

内部

西堀

柳島

御橋廊下入口

西の丸


西の丸庭園



西の丸庭園入口

鶴の渓

鶴の門