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趣味人(シュミット)のプラジェクトX
シバウラ農用トラクタ
ようこそ !
趣味人(シュミット)の
プラジェクトX(ばってん)へ!
昼間はそうでもなかったんでが、昨夜は大荒れの天気。小台風のようでした。
先日読んだプラモデル史の本に感化され、古〜いプラモデルを引っ張り出してきました。
おそらく私のコレクションの国産プラモデルとして、1番古いものだと思います。
箱の天面とサイドです。
「三共ピーナツ」シリーズで名を馳せた、三共模型製のトラクタです。
実車の写真をそのまま使ってありますが、メカ剥き出しの力強い農耕機をよく表してあります。
現在の乗用トラクタは運転席は四方ガラス張りでGPSやAV機器も装備されたものもあり、海外のものでは数千万もする戦車なようなガタイのものが使われています。
現在、ハセガワが農耕機や建設機械をキット化していますが、「カタチにすれば何でも売れた」その当時の飛ぶ鳥を落とす勢いのプラモデル業界でも、珍しいアイテムであったことには間違いないようです。
もう捨ててしまいましたが霞ヶ関ビルとか、京都祇園祭りの山笠とか、手回しミシンなど様々なアイテムがプラモデルとして手に入り、夢中になって作ったものです。
話しを戻しましょう。
そのシバウラトラクタを生産していた会社のホームページを引用しました。
旧:株式会社IHIシバウラ
1942年(S17) | 東京石川島造船所(現・IHI)と芝浦製作所(現・東芝)の共同出資で松本に石川島芝浦タービン松本工場を設立、排ガスタービン過給機や弁類を製作 |
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1950年(S25) | 事業種目を変更して石川島芝浦機械株式会社を創立、内燃機関、ガーデントラクタ、消防ポンプなどを製造販売 |
そして現在は、北海道千歳市に本社機能を移転して[株式会社IHIアグリテック]と社名変更し、農耕機を主軸に様々な分野の機械器具を開発している、宇宙産業で有名なIHIの関連企業です。
1954年(昭和29年)に型式は違いますが、S-17乗用トラクタが発売され、三共模型のプラモデル発売初年度が1959年(s 34)年とWikipediaにあるので、昭和30年代後半にこのキットは市場に出たと思われます。
これを手にしたのは、オークションでも中古市場からでもありません。
街の古い模型店で店主さんのお宝を譲っていただいたもので、子供のころのリアルタイムで手にした訳ではありません。
サンキョーピーナツシリーズが当時 30円の時代ですから、300円はちょっと背伸びした価格帯ですね。
このマークは昭和38年6月に設立された[日本プラスチックモデル工業協同組合]のもので、マルサン商店、サンキョーに続きタミヤ、フジミ、ハセガワ、アオシマが加わり、遅れてバンダイもプラモデル産業に参入していきます。
昭和の空気が詰まった袋からキットを取り出してみましょう。
下に敷いた紙はA4サイズです。
バリ(金型の合わせが悪く、部品以外に溶け出した膜のようなもの)もほとんどない、暗緑色のプラスチックでモールドされています。
ボディー色に近い赤色でモールドされたランナーですが、左端が切り落とされています。
メッキパーツの一部を削ってみたら、赤色のプラスチックでした。
という事は、この枠自体も先の赤色のランナーにあったもので、切り離してこれだけメッキ加工したもので、ランナーの分岐具合がピッタリでした。
300円もするものならゴージャス感を演出しなければと、ゴムタイヤ4本、ゼンマイのユニット一式、シール、チューブ入り接着剤が金色の箱に切り込みが入ったものに収めてあります。
ゼンマイを巻いてみましたが、なんの問題も無く数十年の時をものともせず「ジャージャー」と懐かしい音が聴かれました。
単色片面A3に収められた組み立て説明図です。
扉絵は箱絵とは逆方向から撮った写真が採用されています。
農家さんから古くなって使わなくなった農機具を買い取る商売があり、レストアして輸出するのでしょう、古めかしいトラクタも磨かれて昔の逞しい姿を現していて、資料として写真に収めたいところです。
赤色のマーキングは画像加工したものです。
昔懐かしい焼き止め工作です。この軽く
の塩梅が難しく、小さな突起もパーツもドロドロに溶着させて、可動を諦めたものでした。これが4カ所も指示されています。
お次はたたき込みの指示です。焼くとか叩くとか、まるでスポ根ドラマのようです。
スポ根と言えば『巨人の星』『柔道一直線』『アタックNo.1』などのテレビ番組が放映され、ヒーロー・ヒロインに憧れて子供たちはこぞってスポーツクラブに入り、その影響でプラモデルに陰りをもたらした事も、「日本プラモデル 世界との激闘史』の中で語られていました。
私の場合も学業に部活に追われ、成人したら色恋沙汰に走り、殆ど模型店から遠のいていた時期がありました。
模型作りに復活出来たのも模型雑誌との出会い、中でも今まで見たこともない超絶技巧の作品を目にした時の、雷に打たれたような衝撃は今でも忘れません。
その脳裏に焼き付いた作品を目標に、一歩でも近づけるよう作り続けていますが、まだまだ満足なものは出来ません。
キットは進化して組み立て易くなり、取り巻くツール/マテリアルもこの数年で使いこなせないほど充実してきました。
作り続けている者からすれば、効率的で工作環境が良くなる一方で嬉しい限りですが、複雑化している工程をビギナーがどう捉えるがか諸刃の剣のようです。
現在のキット価格帯が高いか安いかは別として、それだけ買ったとしても完結しない。工具、接着剤、塗料、一番の問題は工作スペース。個室に机があれば楽勝ですが、それも目処がつかないとなれば本格的な趣味として成り立たなくなってしまいます。同じ金額を使うとなれば、ゲームに走る。テレビ兼用のモニターとゲーム機(ソフト)さえあれば、手も汚れないホコリも溶剤臭もない、スマートな趣味として取り組み易い。
「ものづくり日本」の根底にある手づくりの楽しさを今一度復活させ、プラモデルというホビーライフが消える事のないよう、既存のモデラーは作り続け買い続け、メディアはその楽しさを発信し続けていかなければならないと。
古めかしいキットを手にしながら、このワクワク感を若い人達にも共感してもらいたい………
今日もご覧頂き
ありがとうございました。m(_ _)m
今回は この辺で ごきげんよう (^o^)/
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