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DAZN観戦 2022年J2リーグ第18節 東京ヴェルディvsツエーゲン金沢

2022-05-27 18:17:07 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(9節・熊本戦、2-3)
※前回の金沢の記事はこちら(10節・甲府戦、2-3)

<前節からの変更>

ヴェルディ=2人を入れ替え。センターバックの片割れのンドカ・ボニフェイスがスタメン落ち、ボランチを務めた馬場をスライド。空いたボランチにはさらに山本がスライドし、インサイドハーフに森田が入る。前節負傷した左サイドバックの加藤蓮に代わり、こちらも右SBから深澤がスライド。空いた右SBには今季初スタメンの宮本が入る。尚、控えGKはこの所佐藤久弥⇔長沢と毎試合毎に変更されているのが珍妙。

金沢=4-3-1-2気味のフォーメーションをこの日も継続。CBの片割れを廣井→松本大輔へと変更。3人の中盤の底は、小野原が右→左へと代わり、力安に代わって入った平松が右と若干弄る。こちらも計2名変更。

スタメン

出だしの好調ぶりが一転、いつの間にか敗戦数が勝利数に追い付いてしまったヴェルディ。(6勝5分6敗)
失点数の増大は言うに及ばずですが、15節・新潟戦(3-4)では3点ビハインドを追い付くも、結局最後に勝ち越されての敗戦。
前節の秋田戦(3-3)では逆に3点リードを追い付かれて勝利を逃す試合を強いられるなど、ダイナミックぶりを演じる中で結局勝てずというもどかしい試合が目立ち。
最終ラインを2人入れ替えたのは故障者も絡んでいますが、守備のテコ入れに映るものですがこの日はどうなるか。

ボールポゼッション能力に陰りが見えている今季のヴェルディですが、この日は立ち上がりから好調。
前半3分最終ラインからショートパスを繋ぎ、一旦右から攻めるも戻されたのち左サイドへ、谷口縦パス→杉本フリックでエリア内左へ。
受けた山本が中央へ送ると、佐藤凌のスルーに走り込んだ杉本がシュートを放つも枠を捉えられず。
「3人目の動き」を意識したプレーの連続で好機を作り、主導権を奪います。
10分にもGK高木和からの組み立てで、今度はサイドチェンジの連続で前進ののち、エリア内右で受けた小池がシュート。
しかしGK白井のファインセーブに遭い、尚も山本が追撃するも枠外と、惜しくもゴールはなりません。

金沢のダイヤモンド型4-4-2というやや特異なフォーメーションを受けてか、ヴェルディもこの日はアンカーの山本が最終ラインに降りるシーンが多く。
CBを開かせたうえで、SB(主に左の深澤)がハーフレーンに絞り、ウイングとの択を常に迫っているといった形でしょうか。
そのためトップ下に位置する金沢・嶋田は(想定していたであろう)アンカーをケアする形を採れず、マンマーク基調の金沢ディフェンスは常時揺らぎの中にある、といった試合展開となりました。
11分にもロングパスのこぼれ球を拾った小池がエリア内右からシュート。
GK白井がセーブして右コーナーキックとなり、ショートコーナーからの繋ぎでエリア内左を突いた杉本がシュートするもこれもGK白井がキャッチと、とにかくGKが大忙しという状況を強いられる金沢。

こうなるとヴェルディは是が非でも先制点を奪いきりたい展開ですが、それが果たせないのは流れの悪さ故か。
18分には右サイドを宮本が攻め森田とのワンツーを経て奥からクロス、ファーサイドでの深澤の折り返しから、梶川がボレーシュートを放つも前に居た佐藤凌に当たってしまいゴールを脅かせず。
運の無さが露呈するシーンとなってしまい、その後も果敢にシュートを放っていきますが、目立つのはGK白井の好セーブという流れで時間は進んでいきます。

金沢はカウンターを狙いにいきたいものの、ヴェルディのプレッシングの前に中々難しく。
ビルドアップで落ち着かんとするも、32分には最終ラインでパスミスを犯してしまいヴェルディ・佐藤凌に拾われ、杉本とのパス交換を経てシュートを放った佐藤凌。
ここもGK白井がセーブするも、いよいよ破綻が近くなってきたと思わされるシーン。

しかしどう転ぶかは最後まで判らないのがスポーツというものです。
33分の金沢の攻撃、右サイドで松田が平松のスルーパスに走り込みクロスを入れる体勢を作ると、ブロックに当たったクロスが絶妙の軌道でニアサイドへと浮かび。
ヴェルディ・馬場のマークを外した林のヘディングシュートがゴールに突き刺さり、誰が見ても劣勢という中、まさかというべき先制点を得た金沢。

一方痛恨の失点となったヴェルディ。
噛み合わせの悪さは最高潮といった感じであり、以降寄せが速くなった金沢のディフェンスに対し苦戦を強いられます。
何とか終盤に再び攻勢を作り、エリア内へ小池を走らせる攻撃で得点を狙うも、惜しくも合わないというシーンを連発して果たせず。
結局0-1のまま前半を終える事となりました。

共に交代無く迎えた後半。
ヴェルディサイドは、攻撃の流れは作れているのだから何かを変える必要は無いといった思考で、その通りに立ち上がりから攻勢を続け。
しかし噛み合わせの悪さという、チームを覆う暗雲を振り払いたい状況なので、結果論になりますが動きを見せたかった所。
一方の金沢は、守備時にハッキリとした4-4-2の体制を採るようになり、嶋田が左SHの位置に。(攻撃時は変わらず嶋田トップ下の4-3-1-2のまま)

耐える姿勢を見せる金沢の前に、CKも量産する程の攻勢を続けるヴェルディ。
後半4分にはそのCKからの二次攻撃、左からの梶川のクロスがクリアされた所に深澤が走り込んでシュート。(ゴール左へ外れる)
7分には敵陣で長いパスワークを展開し、小池のエリア内でのポストプレイを経て梶川がダイレクトでシュート(ブロックに当たりゴール右へ外れる)と、押し込んだ末の2列目からのシュートという攻撃で脅かし。

しかしこの流れで注意したいのがカウンター、という不安も過り始め。
そして不安が的中したのが9分で、左から深澤がマイナスのクロスを入れるも、松本大輔にカットされてロングカウンターを始める金沢。
杉浦恭平が林とのワンツーでボールを運び、彼のパスを受けた嶋田がドリブルの末にエリア手前中央からシュート、ゴール右へと突き刺して完遂。
再び攻撃権を握られている中での得点で、追加点を挙げました。

2点差で大分楽になったといえる金沢ですが、直後の10分には遅延行為で林が警告を貰う(反則の後ボールを蹴る)など、劣勢故の苦しさは依然隠せず。
しかしヴェルディサイドの失意ぶりの方が目立ち始め、前線で溜めを作る時間を増やしていくなど、アドバンテージを活かす立ち回りも見られました。
そんな金沢の方が最初にカードを切り、18分に杉浦恭→丹羽へと交代。

一方、ボール支配にも陰りが見られ始めたヴェルディ。
21分に2枚替えを敢行し、両翼のバスケス・バイロンと新井を揃って投入(杉本・佐藤凌と交代、小池がセンターフォワードに回る)と、行き詰まった流れを突破力で打開せんとする体制に。
その思惑に応えるように、左サイドで仕掛け続ける新井を軸に好機を作るも、状況は厳しく。

23分に金沢が再度交代、嶋田・平松→須藤・大石へと2枚替え。
この際にピッチを出るのが遅れた嶋田が余計な警告を貰ったものの、オーソドックスな4-4-2へとシフト(大石が右SH・須藤が左SH)して守り切りを図る金沢。

一向にゴールに辿り着けないヴェルディ、それを嘲笑ったのはやはり金沢のカウンターでした。
27分クリアボールを収めた林が左へ展開すると、交代で入った須藤が推進力を見せ、エリア内に進入して中央からシュート。
GK高木和がセーブで防ぐも、右寄りで拾った大石が再度シュートを放ち、これもGK高木和がセーブ。
しかしすかさず詰めた大石の2本目のシュートにはどうする事も出来ず、決定的な3点目が金沢に入りました。

もはや総攻撃に入るしかないヴェルディ。
29分にその通りの交代を敢行し、森田・宮本→端戸・阿野へと2枚替え。
これで馬場・谷口・深澤の3バックになり、バイロン・新井の両ウイングはウイングバックに。
しかしこの2人は常時上がりっぱなしという体勢で、いわば純正WGの3-4-3(3-2-5?)といった感じでしょうか。

そのプレッシャーからか31分に金沢は再度後方でパスミス、拾った阿野がシュートするも金沢・松本大輔のブロックに阻まれ、跳ね返りを再度シュートにいきましたが枠外に。
以降敵陣で細かくパスを繋ぎ、何とか崩さんとするヴェルディ。
その過程で金沢は34分に林→力安へ、ヴェルディは38分に深澤→奈良輪へ交代(今季初出場)と、残りのカードを使いきります。

金沢はしっかり守備を固めつつ、マイボールの際は3点目と同様、須藤の推進力を活かしての陣地の回復に努め。
40分にはゴールキックから、ボールを受けたその須藤が果敢にミドルシュートを狙うもGK高木和がセーブ、4点目はならずも持ち味をフルに活かしに掛かる須藤。
時間を使いつつゴールを脅かし、3点差のまま終盤を迎えるという理想的な形となりました。

何とか1点を返さんと攻勢を掛けるヴェルディ、全員敵陣に入り攻撃を展開するシーンの連続。
この日序盤から見られたCBのボール運びも、終盤は何ら違和感なくなる程でしたが、願わくば最低でも1点差でこの展開にしたかった所。

45分馬場のドリブルから左サイドで繋ぎ、奥でカットインした新井のクロスを小池が合わせヘディングシュート。
しかしブロックに阻まれて引き続き左スローイン、奈良輪のクロスをニアサイドで再度小池がヘディングシュート。
意地の連撃といった感じで、前に出たGK白井の判断ミスもあり、フリック気味に放たれたシュートが右サイドネットを捉え。
既にアディショナルタイムを迎えていたものの、ようやく1点取ったヴェルディ。

尚も押しまくり、今度は端戸がヘディングシュートを放つ事2本。
特に2本目はバックヘッドの形で、ループの軌道でゴール上を襲ったものの、GK白井のセーブに阻まれたというもの。
最後まで後一歩に泣かされるシーンを頻発させました。

結局そのまま1-3で試合終了の時を迎え。
これで金沢が勝ち点でヴェルディを上回る事となり、無事これ名馬な金沢と、浮き沈み激しいヴェルディとの対比に映ったような試合。
再び3失点での敗北で、敗戦数が上回るという悪い事尽くめとなってしまったヴェルディ、建て直す術はあるでしょうか。

コメント
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