ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2022年J2リーグ第15節 ブラウブリッツ秋田vs横浜FC

2022-05-10 16:14:51 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の秋田の記事はこちら(8節・岩手戦、3-1)
※前回の横浜FCの記事はこちら(13節・群馬戦、3-3)

<前節からの変更>

秋田=11人とも変更無し……ではなく、前半で負傷退場した右サイドバックの才藤がスタメン落ち。代わって出場した藤山がその流れのままにスタメンを引き継いだ。必然的にベンチ外となった才藤の穴には、今季初めて下坂が入る。

横浜FC=ターンオーバーした前節(8人入れ替え)を経て、この日は7人入れ替え。センターバックが右=和田→中村拓海・左=中塩→右ウイングバックから亀川。空いた右WBにはイサカ・ゼインが入り、左WBは高木→武田。ボランチの片割れが安永→高橋、シャドーは2人とも代え、伊藤・松浦に代えてサウロ・ミネイロ長谷川。1トップは渡邉→小川。GKスペンド・ブローダーセンは群馬戦で受けた傷が癒えないのか、2連続でベンチ外。故障者が増えてきた現状を受け、先日特別指定で登録された近藤が初のベンチ入り。

スタメン

開幕ダッシュに成功したものの、徐々に燃料を無くしつつある横浜FC、前節とうとう初黒星を喫してしまい。(熊本戦・0-1)
何とか再度エンジンを積み直したい所でしたが、故障者が膨らみつつある中でGKブローダーセンまでもベンチ外となり。(群馬戦でキーパーチャージを受けた影響か)
前節に引き続き六反がGKを務める事となりました。
このように被害が膨らんでいる状況で、計ったかのように激しいデュエルが持ち味の秋田との試合が組まれるという、日程的にも苦しさが際立ち。

その立ち上がり、特異なサッカーを展開してくる秋田に対してどう立ち回るかが注目され。
普段通りの最終ラインからの繋ぎを根底とするのか、あるいはプレッシングを避ける振る舞いを見せるのか、といった所がポイントでしょうか。
そして横浜FCが採った選択は後者で、普段のボランチが最終ラインへと降りるミシャ式の形を放棄し、前線へ素早くロングボールを送る攻撃を展開しました。

ロングパスを供給し、秋田ディフェンスのクリアによるスローインを経て押し込むという、相手のお株を奪う入りとなった横浜FC。
しかし同じサッカー同士のぶつかり合いとなれば、普段から取り組んでいる方が練度が高くなるのは当然であり。
すぐさま秋田がペースを掴み、前半5分には左コーナーキックを経て、キッカー飯尾ニアにクロス→藤山フリックで中央ゴール前に送るもGK六反が何とかパンチング。
しかし跳ね返りを千田が落とし、後方から輪笠がシュート(枠外)と、ファーストシュートに繋げます。

横浜FCはデュエルを避けるといっても、ロングパスの供給先では当然前線の選手は秋田ディフェンスと競らなければならず。
逆に秋田のロングボールに対しても、ディフェンスは防ぐために競らなければならないので、当然ながら完全に避けるのは不可能。
そして後者の場面で反則を量産してしまう事で、遠目からのフリーキックでどんどんエリア内へボールを放り込み、プレッシャーを与えていく秋田の攻撃。
そんな試合なので、ゲームコントロールする立場(主審は高山啓義氏)からしても気を遣うものであり、17分の秋田のCKではゴール前に密集を作り。
ポジション争いの所で注意を与えたのち、クロスが上がったのちにファーサイドで横浜FC選手が倒れた事で反則の笛を吹くという具合に、ジャッジの基準を示す立ち回りを見せます。

中々フィニッシュへの道筋が出来辛い試合という事もあり、目立つのは反則のシーン。
24分には横浜FC・高橋が秋田・藤山のチャージを受けると、足を痛めて倒れ込んでしまうという被害がとうとう発生してしまい。
高橋は何とか起き上がり、片足ケンケンでピッチ外に出て治療を受けたのち27分に復帰。
その他FWがボールを収めた所でハンドを取られたりと、チャージ以外での反則も印象に残り、好機は中々生まれず。

そんな中迎えた30分の秋田の攻撃、左サイドで藤山がロングパスを供給、跳ね返りを拾った武が中村亮太とのワンツーでエリア内へ進入。
そしてボールキープから切り返してシュートを放つもブロックに当たったのちGK六反がキャッチ。
段々と秋田の圧力が強まってきた、という所で横浜FCは戦術を変更します。
ロングボール中心の立ち回りから、普段通りの戦いへとシフトし、これ以降はボランチが最終ラインに降りての組み立てを開始。
ボールポゼッションを高め、相手を押し込んで全員敵陣に入って攻めるシーンも目立ちました。

35分には左サイドでの前進から、奥を突いた亀川の戻しを受けた長谷川からクロスが上がると、ニアでの小川の落としを経てエリア内で展開。
ミネイロ→中村拓→高橋と経由し、放たれた高橋のシュートは秋田・千田が何とかブロックで防ぎ。
36分には岩武の持ち上がりから、パスを受けた長谷川がエリア内へミドルパス、走り込んで収めた小川がシュートするもGK田中がキャッチ。
攻撃への意識を高め、フィニッシュを増やしていく横浜FC。
しかし44分にはロングボールの競り合いで、小川が秋田・千田の頭部を肘打ちしてしまい反則・警告を受けるという、逆にチャージを犯してしまう場面も見られ。

結局スコアレスのまま前半を終えると、ハーフタイムを経て横浜FCは高橋→和田へと交代。
やはり前半チャージされた影響でしょうか、再び傷を残しての戦いを強いられ。

後半の入り、秋田はキックオフからの攻撃を前線へと繋げ、押し込む流れを得るもクロスは悉く防がれ。
その後横浜FCは攻撃機会を作らんとするも、秋田の守りの硬さの前に、戻して作り直すという場面が目立ち苦戦。
概ねそんな流れで推移していきます。
その最中に秋田はディフェンスの方法を変え、守備時は左サイドハーフ(高瀬、のちに茂)がWBの位置に降り、5バックの体制を採り。
横浜FCのフォーメーションに合わせる形で対抗します。

対策も受け思うように攻撃できなくなる横浜FCですが、それでも先制点を奪いにいかなければ勝利は掴めない。
後半7分、中盤からの手塚のミドルパスを右サイドでイサカが受け、細かいタッチでのドリブルから切り返してクロス。
中央で小川の胸トラップを経て、ミネイロが密集の中ジャンピングボレーを放ちましたがゴール上へ大きく外れ。
16分にはスローインからの攻撃で、手塚の縦パスが遮断されたこぼれ球を中村拓がダイレクトでシュートしますがGK田中がキャッチ。
多少強引な形からフィニッシュを放つも、ゴールを割る事は出来ません。

一方何度もボールを前線に送るも、シュートシーンを作れない秋田。
ベンチが最初に動いたのは16分で、齋藤恵太・高瀬→吉田伊吹・茂へと2枚替えを敢行します。
それでも、その後もクロスを上げるという段階で横浜FCディフェンスのブロックに防がれ、得点への匂いが膨らまず。

21分に横浜FCベンチも動き、長谷川・イサカ→伊藤・近藤とこちらも2枚替え。
初のベンチ入りとなった近藤を早速起用してきた四方田修平監督、以降グラウンドレベルでも、積極的に裏抜けする近藤にチャンスが舞い降りる事となり。
26分中盤での繋ぎから、降りて受けた小川がエリア内へスルーパスを送ると、走り込んだ近藤がGKと一対一の状況でシュート。
股抜きを狙ったものの、GK田中がそれを許さずセーブ、こぼれ球をクリアされて絶好機を決めきれなかった近藤。

28分に秋田が中村亮→小暮に交代、30分に横浜FCが武田→山下に交代と、両ベンチの采配も交錯しつつ時間は進んでいき。
攻撃機会は劣るもののフィニッシュでは優勢な横浜FC、その流れを継続させていきます。
31分にGK六反のロングフィードからの攻撃、右サイドから中村拓の斜めの縦パスが入ると、ミネイロのスルーを経て受けた伊藤がエリア手前からシュート。(秋田・池田がブロック)
直後のCKでは、キッカー中村拓のクロスをGK六反がパンチング、こぼれた所をミネイロがシュート。(枠外)

対する秋田は全くと言って良いほどシュートを放てず。
直線的な攻撃やセットプレーからクロスに持っていく事は持っていきますが、何か紛れが無ければ得点は難しいといった流れで、ズルズルと時間を浪費していき。

しかしその紛れが起きたのが、終盤を迎える40分。
左サイドで飯尾の裏へのミドルパスに走り込んだ武、奥で受けてクロスを送ると、ニアサイドで跳んだ吉田伊を越えてワンバウンド。
中央で拾った稲葉がシュートを放つと、ブロックされた跳ね返りを小暮が詰めてシュートし、横浜FC・岩武の頭でのブロックを掠めゴールネットに突き刺さり。
エリア内に人数を掛けた事で、合わなかったクロスが怪我の功名となる形で先制点を奪った秋田。

こうなるとシュートを放てなかろうが、少ない残り時間を守り切れば良い。
対する横浜FCは42分、再び近藤が裏に抜けてエリア内でミドルパスを受ける体勢に入り、今度はポストプレイを選択してミネイロに繋げるもシュートは撃てず。
追い詰められていくなか43分に最後の交代を敢行、亀川→渡邉へと交代。
渡邉・小川の2トップ体制にシフトし、和田が空いたCBへ降りるという布陣に全てを賭けます。

しかしその直後に秋田が、左コーナー付近でキープする体勢を作り時計の針を進め。
何とかその流れを切り、山下のドリブルが秋田・小暮に反則で止められる(小暮に警告)シーンを境に攻勢を始める横浜FC。
といっても既に流暢に組み立てている程の余裕は無く、2トップ(とシャドーの伊藤・ミネイロ)目掛けてロングボールをひたすら送り込む攻撃を敢行する事を強いられます。

エリア内へ送られるボールを伊藤や渡邉が折り返すなど、必死にゴールを目指さんとする横浜FCですが、それが実る事は無く。
やはりパワープレイは秋田にとって、自身がそれに近い攻撃を主体としているのもあり対処は慣れたものであり。
結局1-0のままスコアが動く事は無く、試合終了の時を迎えました。

秋田サイドが歓喜の輪を作る一方で、(全試合終了後)首位陥落という事実を叩きつけられた横浜FC。
その首位の座を奪ったのは、前年に似たような失速体験をした新潟というのが趣深くありますが、果たして同じ轍を踏んでしまうのかどうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする