ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2022年J2リーグ第10節 ツエーゲン金沢vsヴァンフォーレ甲府

2022-04-18 16:05:43 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の金沢の記事はこちら(6節・長崎戦、1-0)
※前回の甲府の記事はこちら(4節・山形戦、1-1)

<前節からの変更>

金沢=センターバックの片割れでベテランの廣井が外れる。松本大輔不在のなか穴埋めを務めたのは本来右サイドバックの松田で、空いた右SBには毛利が5節以来のスタメン。また前節ボランチに入った力安に代わり、本来レギュラーの松本大弥が復帰。

甲府=前節勝利(大宮戦・3-1)の流れを受け、スタメンは11人とも不動。ベンチメンバーを飯島・大和→宮崎・石川と入れ替えたのみで、布陣を安定させて挑む。

スタメン

5戦無敗(3勝2分)と好循環を得ている金沢。
フォーメーションもいつでも4-4-2で安定……と思いきや、yahooの速報ページでは表記の揺れが見られ。
ダイヤモンド型4-4-2(4-3-1-2)や、サイドハーフを中央に絞らせた4-2-2-2といった形で表現されていますが、恐らくは流れの中で嶋田が頻繁に中に絞る~逆サイドに張り出すために起こっている現象でしょうか。
つまり大筋の基本形は変わり無い、と解釈しております。(しかし表記揺れが起こった試合は勝てていない……)
むしろこの日は、CBに松田が入るというイレギュラーな形の方が心配に映り。

その立ち上がり、金沢の攻撃は豊田へのロングボールを中心とした平常運行。
そんな立ち回りを相手に見せたのちの、前半6分でした。
最終ラインでの繋ぎから庄司が縦パスでスイッチを入れると、中央で受けた嶋田のスルーパスを、足下で受けた林が右へ流れてエリア手前からシュート。
ゴール左へと突き刺さり、縦に速い中央突破での攻撃を完結させたその様はまさに電光石火というべきでしょうか。
好調ぶりを先制点に繋げた金沢。

尚も8分、庄司が裏へのロングパスで林を走らせ、右サイドで受けた林がカットインでエリア内右を突いてから戻し。
受けた嶋田がヒールパスで戻すと、後方から松本大弥がミドルシュート(ブロック)と甲府ディフェンスを掻き回し。
この日左SHでスタメンの嶋田が、中央~右サイドでプレーしての崩しは効果覿面かと思われましたが、この好機は林が抜け出した際に追走しようとした甲府・北谷が足を痛めた事に拠るものといった印象でした。
倒れ込んで続行不可能となってしまった北谷、担架で運ばれて交代となります。(小林と交代、小林は左ウイングバックに入り須貝が右CB・野澤陸が左CBに)

早くもアクシデントに見舞われた甲府。
その後10分から金沢のコーナーキック攻勢も受け、リードを奪われた上に押し込まれる展開を強いられる。
そんな予感が過る立ち上がりとなりますが、持ち味のポゼッションサッカーでその不安を振り払います。
最終ラインからじっくりとボールを繋ぎつつ、選手の流動性を高めて好機を伺う立ち回りで、金沢ペースの雰囲気を変えに掛かり。
早期にポジションシフトを強いられた須貝も、以降は右サイドで盛んなオーバーラップを見せて好機に絡みます。

そして16分、中央→右への繋ぎを経て、降りて受けた鳥海がサイドを変えつつのドリブルで金沢ディフェンスをスライドさせつつ前進。
一旦手放したのち野澤陸のスルーパスを左サイドで受けた鳥海、そのままカットインでエリア内を突いてシュート。
GK白井がセーブするも、拾ったウィリアン・リラがすかさずシュートしてゴールネットを揺らし。

こうして早々に同点に追い付いた甲府は18分、浦上のロングパスを右サイドで受けた関口がドリブルでエリア内右を突き、スライディングしながらのシュート。(GK白井セーブ)
完全にペースを握った事を示すと、迎えた22分でした。
敵陣左サイドでの奪い合いを制した甲府、そのまま左サイドでの繋ぎを経て、鳥海が中央からミドルシュート。
ブロックされるも右サイドで須貝が拾って継続、関口のエリア内右への浮き球のスルーパスに走り込んで受けた須貝、金沢・松田のアタックを受けつつもキープしてシュート。
ゴールネットを揺らし、一気に逆転を果たした甲府。

反撃したい金沢ですが、甲府にボールもペースも握られている状況では厳しく。
26分にはクリアボールが豊田に繋がるも、前進しようとした豊田が足を取られてボールロストするなど、運気が巡っていないようなシーンも見られます。

そんな流れで迎えた29分、再び甲府がポゼッションを高めての攻撃。
右サイドでエリア内を突くも一旦最終ラインまで戻され、やり直して左からの攻撃を仕掛けると、野澤陸がドリブルで持ち運び中央へパス。
受けたリラがペナルティアークで反転しつつのシュートを放ち、ブロックされて左CKに。
キッカー長谷川はファーサイド大外へのクロスを選択し、高いボールをエリア外で収めた山田が、エリア内右角から再度クロス。
浦上が折り返したボールを鳥海がボレーシュート、三度ゴールネットを揺らして追加点。
あっという間の3得点で、一気に金沢ホーム(石川県西部緑地公園陸上競技場)の雰囲気を突き落としました。

先制点を取ったはずが一転、窮地に追い込まれた金沢。
その混乱ぶりは相当だったようで、33分には自陣でボールを受けた藤村が、棒立ちのまま甲府・長谷川のプレスを受けて奪われてしまうというシーンにも現れ。
何とか気を取り直した金沢、反撃を試みロングボール攻勢、豊田を狙うボール・林を走らせるボールを使い分け。
前半の終わり際にはサイドハーフのポジションを入れ替える(右に嶋田・左に平松となる)など、苦心を巡らせますがゴールには辿り着けません。

すると終盤の45分に再度甲府の好機、右サイドからの攻撃で山田がエリア内右へスルーパスを送り、走り込んだリラからマイナスのクロスが中央へ。
山田が合わせにいくもディフェンスに遭い混戦となり、こぼれ球を山田がシュートするもブロックされた末に、GK白井が抑え。
何とか4点目は防いだ金沢ですが、2点差のまま前半終了となります。

ハーフタイムを経て、交代は無かったものの、サイドハーフの位置を元に戻して臨んだ金沢。(嶋田が左・平松が右)
前半同様に最終ラインから繋がんとする甲府に対し、プレッシングを強めて攻撃権の独占を狙いにいきます。
その通りに甲府にパスミスを誘発させる流れとなるも、その最中の後半4分に決定機を迎えた甲府。
クリアボールを左サイドで収めたリラが溜めを作り、戻し→サイドチェンジを経て右で攻撃、関口のエリア内へのスルーパスに走り込んだ須貝からマイナスのクロス。
ニアサイドで長谷川が合わせて4点目か、と思われたシュートはゴールバーを叩いて上へと外れてしまいました。
またもエリア内のハーフレーンを突かれてのピンチに、命拾いしたといった印象の金沢。

しかしこの場面以外ではしっかりと相手のビルドアップのミスを誘い、反撃体制を整えます。
7分にはパスミスを拾った松本大弥から、縦パス→林ポストプレイ→豊田ダイレクトパス→平松と渡り、平松がミドルシュートを放つもGK河田がキャッチ。
着実に好循環を得ていき、迎えた12分。
敵陣右サイドでカットした藤村がすかさず中央へ縦パス、細かい繋ぎを経て嶋田からエリア内左へとスルーパス、走り込んだ長峰がクロス。
ファーサイドに上がったボールを捉えたのは豊田で、ヘディングシュートをネットに突き刺し。
1点差に迫り、反撃の狼煙を上げた金沢。

尚も押しまくり、左サイドから長峰が何度もスルーパスを送り、林を走らせる攻撃を展開。
こうして甲府に防戦を強いる事に成功しましたが、それは同時に甲府に5-4-1のブロックで構えられる事も意味します。
つまりはそこからの崩しを果たさなければ、同点に追い付く事は出来ない。

それを果たすべく21分にベンチが動き、3枚替えを敢行した柳下正明監督。
林・豊田・平松→大谷・杉浦恭平・大石へと交代します。
同時に甲府も、鳥海とリラに代えて宮崎とブルーノ・パライバに交代。

前線の選手を複数取り替える策を採ってきた両チーム。
24分の金沢、左への展開ののち再び長峰がスルーパスを送る攻撃、エリア内左へ走り込んだ大谷が奥からクロス気味のシュートを放つもGK河田がセーブ。
一方の甲府は宮崎のボールキープ力を交え、敵陣でパスワークを展開していく立ち回り。
そこから放たれるフィニッシュを、金沢は凌ぎつつの反撃。
今まではスルーパスの供給役だった長峰が、クロスを入れる役への移り変わりも見せ、同点を狙いにいきます。

そして29分に左CKを得ると、キッカー藤村のクロスが直接ゴールに向かい、パンチングで逃れようとしたGK河田の拳を掠めたボールがゴールに吸い込まれ。
同点かと思われたものの、合わせにいっていた大谷がキーパーチャージを取られてしまい残念ながら無効となります。

それでも諦めずに攻める金沢、32分に嶋田→小野原に、36分に毛利→力安に交代とカードを切っていき。
小野原はそのまま左SHに入るも、嶋田と同様中央に絞るシーンが多く、ボランチのようにも見え。
恐らくこれと嶋田の動きが合わさった事で、7節・熊本戦(2-2)のスタメンは4-3-1-2のように見えたのだと推測します。

それはさて置き、肝を冷やした甲府は以降GK河田のフィードが直接パライバや宮崎に収まり、彼らのキープ力で時間を作り。
その隙を突きたい金沢は、36分に甲府のCKを防いでのカウンターに持ち込み、GK白井のフィードを右サイドで受けた大谷のスルーパスに大石が走り込み。
そして大石から上がったクロスを、中央で杉浦恭が合わせヘディングシュートを放ちましたが、惜しくもゴール左へと逸れ。
逃げ切りを図る立ち回りを見せるも、隙を突かれる形を作ってしまう甲府、この辺りは前年からの体制変更の影響でしょうか。
それでも39分にはパライバがエリア内右からシュート(GK白井セーブ)を放つなど、金沢サイドに一定のプレッシャーを与えつつ時間は進んでいきます。(40分に甲府は長谷川・林田→三平・石川へと交代)

2-3のまま突入したアディショナルタイム、放り込みによる攻撃も交えながら最後の攻勢を掛ける金沢。
前線へのミドルパスがこぼれた所を小野原が拾い、ディフェンスに遭いながらも前へ運び、クリアされたボールを力安が拾い右サイドからクロスを入れる体勢へ。
力安から上がったクロスをファーサイドで松本大弥が折り返し、そして中央で小野原がシュート。
必死にフィニッシュに繋げたものの、甲府・野澤陸が頭でブロックして防ぎ、実る事は無く。
それでも攻めは止まず、最後に得たCKでGK白井も前線に上がるシーンにまで持ち込みます。
しかしこの左CKからのクロスはファーサイドの杉浦恭が折り返しに失敗、そして試合終了の笛が鳴り響き。
2-3で惜しくも敗戦となった金沢、前年もここまでは上位をキープ出来ていただけに、同じ轍を踏まずに調子を維持したい所でしょう。


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