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DAZN観戦 2022年J2リーグ第9節 東京ヴェルディvsロアッソ熊本

2022-04-12 16:04:22 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(6節・山形戦、3-3)
※前回の熊本の記事はこちら(6節・水戸戦、0-2)

<前節からの変更>

ヴェルディ=センターフォワードの佐藤凌我がベンチスタート、代わりに入ったのは中盤の森田で、インサイドハーフには石浦が入る。GKは2戦連続で佐藤久弥がスタメン。尚、アンダー代表から戻ってきたはずの馬場はベンチ外が続いている。

熊本=伊東→田辺へと入れ替え。田辺は左ウイングバックなので、空いたトップ下には竹本が回る。こちらも2戦連続のスタメンGKとなった佐藤優也、ベテランの意地は炸裂するか。

スタメン

未だ無敗を続けているヴェルディ(5勝3分)、この日はホームに熊本を迎え。
昇格組ながら、プレッシングに特化した、決して油断のならない相手である事は疑いようが無いチーム。

思い出させるのが2節・栃木戦であり、スコアこそ3-0と快勝を彷彿とさせるものとなりましたが、内容的には楽では無かった試合。
栃木のプレッシングを受け、自陣深めでボールを失うシーンを多発させるなどらしくなさが目立ったこの試合のヴェルディ。
もう少し栃木に決定力があれば……という危うさを感じさせただけに、熊本に対しては対策を講じて上回れるのかが注目されます。

その不安を余所に、ヴェルディが攻撃権を支配する試合の入り。
縦パスを打ち込んでから、両ウイング(右=小池・左=杉本)を裏へと走らせるミドルパスを送る攻撃で熊本エリア内を突かんとします。

しかし暗雲が訪れたのは前半5分で、縦パスを受けた杉本が熊本・阿部のチャージを後ろから受けて反則、杉本は1分程倒れ込む事態となり。
起き上がりプレーを続けた杉本はかなり辛そうな表情で、早期交代の予感を孕ませます。
さらにこの反則で得たフリーキックから、齎されたのはカウンターによる熊本のファーストシュート(坂本ドリブルからパス→杉山遠目からシュート・GK佐藤久キャッチ)と、流れが切れてしまうには十分なシーンとなってしまい。

その危惧の通り、以降の熊本は得意のプレッシングを冴え渡らせてヴェルディに攻撃をさせず。
10分敵陣で半円状に繋いで右サイドへ展開ののち、竹本が中央へ流れ縦パス、田辺のポストプレイを経て阿部がダイレクトでシュート。(枠外)
左右のWGが中央でチャンスに絡むという、熊本色(というか、大木武監督の色か)を出した攻撃を見せると、熊本の独壇場という展開を描く事となり。
21分にはイヨハ理ヘンリーが前進から左→右へサイドチェンジ、受けた杉山が右サイド奥を突いて低いクロスを入れ、ニアに竹本が跳び込むも合わず。
23分には田辺の縦パスを中央で受けた竹本、そのまま反転シュートを放つもブロックされてコーナーキックに。
この右CKではキッカーの位置に河原と田辺の2人が立ち、田辺のフェイクを交えて河原がライナーのクロスを入れるというサインプレーを見せるも、落下点の杉山の前でダイレクトでカットされ実らず。

完全な熊本の流れの中、24分には熊本・黒木のチャージを受けたヴェルディ・石浦が再び1分程倒れ込む事態が発生。
おまけにこのタイミングで杉本が限界を迎えてしまい、早くも新井が投入される事となりました。(石浦は無事に起き上がる)

しかしどんな状況でも、流れを変えるプレーを見せるのがジョーカー。
直後の27分に左サイドをドリブル突破して好機を作る新井。(奥からクロスを入れるもフィニッシュには繋がらず)
これを境に再び攻撃リズムを掴んだヴェルディ、迎えた29分でした。
左サイドでパスを繋いで攻めるも一旦戻して逆の右へと展開、右サイドバックの山越が溜めを作ったのち奥へ切り込み、熊本・田辺を剥がしてクロス。
低いボールにニアサイドで森田が合わせ、ネットを揺らして先制ゴール。
本来センターバックの山越ですが、出場を重ねる事で洗練されてきたか、本職顔負けの突破力を発揮して見事に先制点に繋げました。

リードされた熊本、気を取り直して反撃に掛かりますが、これまで流れを作ってきた縦パスが中々通らずに苦戦。
前年よりも守備タスクを高め、好成績に繋げているヴェルディ相手に、リードを奪われるのは致命傷となり兼ねない。
そんな考えが過り始めたものの、それを覆したのが36分。
左サイドでパスを繋いで前進、一旦スルーパスを受けた坂本が奥を伺うも、戻して手前からのクロスを選択。
田辺から上げられた高いクロスがファーサイド奥を突くと、走り込んで右足で合わせたのは阿部。
対角線でのクロスボールから、さらにループの軌道で放たれたシュートにGK佐藤久は成す術無く、ボールは左ゴールポスト内側を叩いて突き刺さり。
早期に同点に追い付いた熊本。

再び押し込まれるのは避けたいヴェルディ、直後の38分に左サイドから攻め、新井のクロスが跳ね返されたのち今度は右サイド。
梶川のクロスに中央でボレーで合わせたのは左SBの加藤蓮で、前節のゴールを彷彿とさせるシーンだったものの、シュートはジャストミートせずGK佐藤優がキャッチ。
これを逃してしまうと、再度熊本が攻勢に。
しかもヴェルディは自陣でのミスで奪われて攻撃を受けるという嫌な流れに突入してしまいます。

何とか凌いでアディショナルタイムを迎えると、今度はミスを突いたのはヴェルディで、小池が敵陣でボール奪取してそのままドリブル。
しかしエリア手前で放たれたシュートはブロックされるという具合に、未だに得点への運気が上がらない今季の小池。
結局1-1のまま前半を終えます。

迎えた後半、再び熊本の攻勢が始まり。
長短織り交ぜた攻撃でヴェルディエリア内をひたすら突き、プレッシャーを与えていきます。
後半4分菅田の縦パスを受けた杉山がエリア内へスルーパス、走り込んだ高橋はヒールパスを選択し、受けた阿部がカットインからシュート。(ブロック)
8分にはFKからの二次攻撃で、右サイド奥に進入した阿部のクロスをニアサイドで高橋がヘディングシュート。(右サイドネット外)
熊本がボール支配率でも上回りを見せ、どちらが昇格組なのか全く区別がつかない展開となります。

そして11分、とうとうヴェルディ守備陣を打ち破る時が。
右サイドのスローインから中央→左へと繋いで逆サイドへ渡り、田辺がエリア内を突くミドルパスを送ると、竹本のフリック(脚)で奥へ転がったボールに坂本が走り込み。
そしてグラウンダーのクロスが入り、ニアサイドで高橋が跳び込むも、中央へこぼれた所を杉山が合わせシュート。
ゴールネットを揺らして逆転した熊本、ここまで後半一度もヴェルディに好機を作らせず勝ち越し点に辿り着きました。

尚も13分、竹本のスルーパスに走り込んだ高橋がエリア内でシュート(GK佐藤久セーブ)と、ゴールを脅かす熊本。
窮地に陥っているのが一目瞭然なヴェルディ、流れを変えるべく17分に佐藤凌を投入してCFに入れます。(石浦と交代して森田がIHに回る、同時に小池→バスケス・バイロンへと交代)
しかしすぐに効果は出ず、直後には杉山の右からのクロスを高橋がヘディングシュート。(GK佐藤久キャッチ)
19分にはスローインからの攻撃でクリアボールを菅田がエリア内へヘッド、高橋のバックヘッドでの落としを経て竹本がシュート(ゴール右へ外れる)と、熊本のフィニッシュ攻勢が続き。

21分のヴェルディ、左サイドで新井のスルーパスからエリア内左~左脇で攻撃を展開し、梶川のパスを中央で受けた山本がシュート。(GK佐藤優セーブ)
劣勢の中で流れを変えるべき一矢を放ったヴェルディ、その後攻め上がりますが中々決定機は生まれず。
23分に熊本ベンチも動き、田辺・竹本→藤田・伊東へと2枚替え。
それに加えてWGの位置を交換し、杉山が左・坂本が右へと回りました。

しかし26分には熊本は最終ラインでパスミスを犯し、そのボールを直接バイロンがシュート。(GK佐藤優キャッチ)
失点には繋がらなかったものの、押し込まれる流れを作ってしまいます。
その後ヴェルディは左の新井のみならず、右のバイロンの推進力も押し出しての攻撃。
28分にはエリアからすぐ手前の直接FKを得るも、キッカー・バイロンのシュートは壁を直撃。
29分には敵陣深めでのバイロンのカットから、クロスのこぼれ球を拾った新井がペナルティアークからシュート。(枠外)

そしてついに報われたのが31分でした。
左サイドでの山本のボール奪取から繋ぎ、新井の左→右のサイドチェンジは短くなるも、カットされたこぼれ球を狙って拾ったバイロン。
そしてエリア内へパスを送り、佐藤凌の難しい体勢で放たれたダイレクトシュートがゴールに突き刺さり。
同点に追い付いたヴェルディ。

シーソーゲームの様相となり、ともに手札を曝け出したような状態に。
ヴェルディはやはり新井の突破力を前面に押し出し、33分には立て続けにカットインからのシュートを狙いますがゴールを奪えず。(2本ともGK佐藤優がキャッチ)

熊本は34分には杉山・高橋→粟飯原・土信田へと2枚替え。(坂本が再度左WGへ回る)
さらに38分に坂本→東山へと代え、全てのカードを使いきります。
その間に双方CKを得たり、その熊本のCKからヴェルディがカウンターを仕掛ける(バイロンが長距離のドリブルののち、新井の左からのクロスに合わせるも枠外)など、文字通りどちらに転ぶか判らない展開に。

そんな状況故、致命傷となったのはやはり最終ラインでのミスでした。
40分、谷口のパスを伊東がカット、これが綺麗なショートカウンターに繋がり。
伊東から送られたエリア内へのスルーパスに、走り込んだ東山がシュートしてゴールネットを揺らし、再度の勝ち越し点を奪った熊本。
パスミスした谷口が、失点後思わずゴールポストを蹴ってしまうシーンが印象的となりました。

その後何とかボールポゼッションを確保し、追い付かんとするヴェルディ。(43分には森田・山越→阿野・宮本へと交代)
しかし押し込むものの、5バック体制で守る熊本を崩すのは難しく。
ATに得た左CKで、ショートコーナーからエリア内左を突いた梶川がマイナスのクロス、中央で受けた阿野が切り返しからシュート。
しかしGK佐藤優にセーブされ、後一歩及ばず。

結局2-3のままスコアは動かず、熊本が勝利に辿り着き。
ヴェルディにとっては弱点を曝け出してしまっての初黒星といった感じで、上位を維持するには克服しなければならない課題となったでしょうか。


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