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DAZN観戦 2022年J2リーグ第13節 ザスパクサツ群馬vs横浜FC

2022-05-03 16:58:39 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の群馬の記事はこちら(8節・水戸戦、2-1)
※前回の横浜FCの記事はこちら(5節・岡山戦、1-1)

<前節からの変更>

群馬=スタメン固定の傾向だったが、連戦&城和の出場停止により今季最多の4人を入れ替え。城和→渡辺・田中→高木彰人(今季初スタメン)・天笠→山根・加藤・北川(今季初スタメン)、そして普段通りの4-4-2と思われたものの……。

横浜FC=入れ替え数は群馬と同じ4人。左センターバックが中塩→武田・右ウイングバックが亀川→イサカ・ゼイン、左WBが高木友也→山下・FWが小川渡邉(今季初スタメン)へと代わり、小川は伊藤が外れた右シャドーに回る。3試合ベンチ外が続いているフェリペ・ヴィセウに代わるように、この日もサウロ・ミネイロがベンチ入り。

スタメン

開幕10試合で5勝(2分3敗)と、前評判を大幅に覆す成績を挙げていた群馬ですが、11・12節と連敗。
しかも前節は2-0から逆転を許すという痛恨の敗北を喫したうえ、不動のCBであった城和の退場処分を受け、練り直しを強いられた今節。

その相手が首位・横浜FCであり、果たして泣きっ面に蜂となるか、ないしは燃え上がり熱闘の渦に巻き込むか。
こうしたシチュエーションは、「組長」の異名を持つ大槻毅監督が率いるチームという事もあり、当然の如く後者の意気だった事でしょう。
浦和監督時代の2018年(当時は暫定)の札幌戦において、元監督だったミハイロ・ペトロヴィッチ氏率いる札幌に対し、ミラーマッチを敷くガチンコ勝負の体制を採った事もあり。
そしてこの日「ミシャ式」のシステムを採る横浜FCに対しても、3-4-2-1へと変更してミラーマッチで挑みました。

群馬のキックオフで始まると、ともに(4-4-2の)サイドハーフに予想されていた高木彰(右)と山根(左)が、同じ右サイドで攻撃していたシーンで違和感を覚え。
何かが違うと思いその後観察した結果、山根は高木彰の外側である右WBという立ち位置であり、右サイドバックと思われた小島は3バックの右CB。
平松が頂点となり、左側はシャドーに北川・WBに山中・CBに渡辺と、首位相手に果敢にミラーマッチの勝負を仕掛けた群馬。

そのキックオフからの攻撃でいきなりコーナーキックを獲得。(シュートには繋がらず)
前半7分には右サイドで山根・高木彰・岩上のパスワークののち、山根がドリブルで抜け出して右ハーフレーンからシュートを放つ(右サイドネット外側)など、横浜FCサイドの目線を変える効果はあったようで。

しかしすぐに状況を理解した横浜FCが対応力を見せます。
四方田修平監督率いるミシャ式のシステムといえど、ロングパスの攻撃が主体となる事が多いのが相違点であり。
群馬のマンマーク気味のディフェンスをロング・ミドルのパスや、斜めのグラウンダーの縦パスでいなし、攻撃権を支配していきます。
15分には長短織り交ぜた攻撃を見せ、右サイドでの繋ぎから手塚がエリア内へミドルパス、クリアされるも拾った山下がさらにエリア内右へミドルパス。
走り込んだイサカが足で折り返すと、中央で収めた長谷川がシュート、群馬・小島にブロックされたこぼれをさらに小川がシュート(GK櫛引セーブ)と連続フィニッシュ。

劣勢の中押し返したい群馬も、18分に左サイドでのスローインからの攻撃、エリア内左を突いたのちの戻しを岩上がダイレクトでエリア内へパス。
受けた高木彰がシュートするも、ゴール右へと外れ。
少ない攻撃機会をモノにしたい所でしたが、それが果たせず終わると、とうとう決壊してしまい。

24分高橋秀のボール奪取から横浜FCの攻撃が始まると、一度遮断されるもさらに長谷川が奪い、右ハーフレーン・エリア手前から小川がシュート。
GK櫛引がセーブしたのちクリアするも尚も中村拓海が拾い、手塚縦パス→渡邉ポストプレイ(2タッチ)→小川エリア内へ浮き球パスと流れるような攻撃を、長谷川がヘディングシュートで締め。
後方からの難しい合わせとなったものの、シュートはゴール右上を捉え、ポスト内側を叩いた末に吸い込まれ。
波状攻撃を先制点に結び付け、首位の貫禄を見せた横浜FC。

点差が付いた事で意識的にも強弱が生まれたのか、尚も攻め上がる横浜FCと、押し込まれる群馬。
30分にパスワークでサイドを揺さぶり続けたのち左手前から武田がクロス、クリアされるも尚も逆サイド手前から中村拓がクロスを入れ、長谷川がヘディングシュート。
GK櫛引がセーブしたボールがポストに当たり、群馬にとっては何とか命拾い。
しかしクリアボールを拾われ続けるため一向に攻撃機会が作れず、直後の31分でも小川のシュートをブロックするも、CKに持ち込まれ。
この右CKをキッカー手塚は中央へクロスを上げ、渡邉が合わせたヘディングシュートがゴール左へと突き刺さり。
しっかりと優勢の中追加点を奪います。

依然として試合の絵図は変わらず、横浜FCの攻勢は続き。
33分には再びの右CK、手塚のニアへのクロスを岩武がフリックし、ファーへ流れたボールを山下が足で合わせてネットに突き刺し。
しかしオフサイドとなり、またも命拾いした群馬でしたが、一向に光明が見えない展開。

その後は裏狙いのパスが繋がらなくなった横浜FCと、攻撃の形自体が作れない群馬が停滞感を齎し。
時間を浪費して終盤戦を迎えましたが、またもスコアが動きます。
42分群馬・山中のクリアミスを小川が拾った横浜FC、右への展開からボールを受けたイサカがドリブル開始し、そのままエリア内右を突き。
そして放たれたシュートが左サイドネットを揺らし、3点目を入れた横浜FC。
これが首位の力、というメッセージを発信し続けた前半となりました。

結局0-3のまま前半が終わり、窮地に立たされた群馬。
ハーフタイムで動き、山中・高木彰→奥村・加藤へと2枚替え。
奥村がボランチに入るに伴い、内田がボランチ→右CB・小島が右CB→右WB・山根が右WB→左WBと、激しいポジションチェンジも敢行されました。(加藤は左シャドーに入り、北川が右シャドー)

メンバーも変え、戦術の微調整も行えば、あと欲しいのはグラウンド上での流れを変えるプレー。
早速の後半1分に加藤の敵陣でのボールカットから、前進ののちエリア内左へパス、平松がクロス(GKスペンド・ブローダーセンキャッチ)とゴール前に迫り。
敵陣でのボール奪取からの攻撃という、判り易い相手の流れを遮断する行為を最初に行えた事が良かったでしょうか。

そして3分に同じくボール奪取から攻撃、敵陣右サイドで小島が奪ったのち、中央の加藤に渡り。
彼のパスを受けた奥村がエリア内を突いて右へ横パスを送ると、平松が合わせてゴールネットを揺らし、1点を返します。

その後は点差を詰められた横浜FCが反撃、4分に手塚のエリア内へのミドルパスを小川がダイレクトでボレーシュートも枠外に。
9分には左サイドで武田がボール奪取し、前進からのクロスを小川がヘディングシュートに持っていくも、GK櫛引がセーブ。
目下J2トップスコアラーの小川(10得点)ですが、この日は7本シュートを放った結果ノーゴールに終わります。
彼の日では無かった事も、群馬に味方した感があり。

迎えた12分、最終ラインから左サイドへ展開する群馬、加藤のスルーパスに走り込んだ山根がグラウンダーでクロスを入れ。
これを平松がファーサイドで跳び込んで合わせ、前に出て防がんとしたGKブローダーセンの右を抜いて2点目。
1点差に迫り意気上がる群馬、直後に北川→深堀へと交代します。

横浜FCも突き放さんと反撃に出ますが、裏へのスルーパスに傾倒した攻撃で、GK櫛引の跳び出しなどで群馬に対応されるシーンが目立ち。
単調になってきた感があり、ベンチもそれを感じたのか17分に小川・長谷川→ミネイロ・松浦へと2枚替え。(ミネイロがFWに入り、渡邉が右シャドーに回る)
しかしこれが逆効果で、前線からのプレッシングがままならず、群馬の勢いを止められなくなります。

そして22分、ここも最終ラインから左サイドでの組み立てで、攻撃の橋頭堡となっていた加藤・山根を経由してシュートレンジに入ったのは奥村。
中央やや左からの巻くミドルシュートでゴール右隅へと突き刺し、とうとう同点に追い付きます。
誰もが負けを覚悟した前半から一転、勝利まで後一歩という所まで盛り返し。

その後は追い付かれた側の混乱ぶりと、追い付いた側の勢いが交錯して若干空回りする絵図となり。
24分に群馬陣内で、ボールと無関係な所でミネイロが畑尾を押し倒し、反則を採らなかった主審(大坪博和氏)は雰囲気に押されて試合を止めドロップボールに。
直後にロングパスの落下点に入った平松が岩武に反則を受け、フリーキックの好機となった群馬は、キッカー・岩上のエリア内へのロビングを平松が合わせヘディングシュート。
GKブローダーセンがセーブし、詰めにいった深堀がブローダーセンと交錯。
しかしここも反則の笛を鳴らさず、痛むブローダーセンを見て試合を止めたという格好となった大坪氏、その後再開を巡って群馬サイドの執拗な抗議を受ける事となってしまいます。
何とか群馬・武藤覚コーチに警告を突き出す事で鎮静化させ。

ともかく危うく逆転される所だった横浜FC、直後の28分に2枚替え。
イサカ・高橋秀人→亀川・安永へと代え、亀川が左CBに入った事で武田が左CB→左WB・山下が左WB→右WBと、こちらも動きが激しく。
その後33分にボールを奪った横浜FC・手塚をホールドした奥村が警告を受ける等、激しさを増す中で警告が膨れ上がりつつあった群馬。
これでFKを得た横浜FC、クロスのクリアボールを山下がダイレクトでシュート。(ゴール左へ外れる)
直後の34分には逆に横浜FC・山下の反則で、群馬がFKから好機。
左サイドからキッカー岩上がクロス、ファーサイドで畑尾の胸での落としを経て奥村がダイレクトでシュート(ゴール上へ外れる)と、安い反則から生まれるフィニッシュシーンの応酬となり。

しかし36分には群馬が、右サイドでの平松のロングボールの収めから、スルーパスの連続でエリア内に走り込んだ深堀がシュート。
ゴール右へと際どく外れるシュートで再度熱戦の渦へと引き戻します。
直後に横浜FCは渡邉→クレーベへと交代。

ターゲット能力に特化したクレーベを、スルーパスでの裏抜けに使い好機を浪費していくなど、流れは依然として良くない横浜FC。
それを尻目に41分の群馬、山根ミドルパス→平松落とし→加藤→深堀と繋ぎ、エリア内に進入した深堀がシュートするもGKブローダーセンがセーブ。
際どいシュートを連発する群馬の攻撃に、3失点するまでビッグセーブが皆無だったブローダーセンも忙しさ満点といった印象を残します。
その守護神の奮起に応えたい横浜FC、44分にようやくロングフィード→クレーベフリックと本来の役目を見せてから流れを掴み。
45分には右サイドで手塚の浮き球パスを収めたクレーベからスルーパスが送られ、走り込んだ松浦からグラウンダーのクロス。
中央で受けた山下からラストパスが送られると、ミネイロが左からシュートを放ちますが、ブロックもありふかしてゴールバーを掠めてしまい決定機を逃し。

同点のままアディショナルタイムへと突入し、攻撃権を得た横浜FCが、クレーベのアクロバティックなボレーシュート(枠外)を見せるも得点は奪えず。
そして最後に決定機を迎えたのは群馬で、相手ミスから敵陣で数的優位となり前進、深堀が右サイドからドリブルで中央へ向かいエリア内へとラストパス。
左に走り込む加藤からシュートが放たれる……と思いきや、ダイレクトでのクロスを選択した加藤、結果誰にも合わず終わってしまいました。

そして3-3で試合終了の時を迎え。
殊勲の引き分けとなった群馬でしたが、後半の決定機の数々とラストシーンから、勝てた試合だったのでは……という雰囲気も残して終える事となりました。


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