らいちょうのあし日記

山登りが大好きで今日も日本のどこかで歩いています

耐暑トレ・芦屋ロックガーデンから有馬越え

2012年08月28日 | 六甲山

8月最後の日曜日は、久々に六甲山での山登りを楽しんだ。
この時期は暑いので、低山はほとんど行くことがない。
先週のような涼しい沢登りが楽しく快適であることは分かっているが体力がつかない。
やはり、たまにはロングコースをガッツリ歩いて汗だくになりながら筋力アップもやらねば・・・
よし、歩くぞ!と、芦屋ロックガーデンから有馬温泉まで12.4kmのコースに出かける。


こんなに暑い日でも、朝早くから阪急芦屋川駅は登山者で賑わっている。
登山口から風吹岩を越え雨ヶ峠まで休憩無しで歩いたが頭から煙りが出そうなくらい暑い。
最近、耐暑トレをしていなかったため暑さに身体が慣れていないようだ。
汗をいっぱいかいたので途中で梅干しを食べてナトリウム補給。
熱中症にならないように気をつけながら、先を行き本庄橋跡まで来る。
ここまで来れば山頂まであとひと頑張りという気になる。


山頂からは魚屋道を越えて有馬温泉へ下る。
ここからは、わりあい静かで風通しも良いので気持ちよく歩ける。
表六甲ほどの華やかさはないが、この裏六甲の静かな雰囲気が心落ち着く。


30分ほど下ったところにある休憩所でお昼休憩。
ベーコンと卵を焼いて自家製食パンにサンドする。
トマト・キュウリ、ブドウがこの上なく美味しく感じる。夏山には、生の野菜や果物が重宝する。
その後有馬温泉へ無事下山。約5時間の歩行だった。

暑いながらも歩いた後はさっぱりスッキリ、山登りってホント楽しい。

 

 


裏六甲・逢山峡~沢登り~

2012年08月20日 | 沢登り

裏六甲の逢山峡へ今シーズン初の沢登りを楽しんできた。
神戸で楽しめる沢があるなんて意外な気がするが、これが行って見て驚く。
ちゃんと、ナメやゴルジュ、滝だって出てくる!
まだまだ暑い毎日、こんなときは沢で思いっきりシャワークライミングを満喫するのが一番!
去年の赤木沢以来久々の沢登りに、かなりテンション高めのワタシは笑顔で出発。


神鉄有馬口駅から歩いてたったの30分で入渓出来るアクセスの良さ。
駅前には、逢山峡までの地図がハイキングコースとして紹介されていた。
この日はお盆休み最後の日曜日とあってか、川岸でBBQを楽しむ家族連れで大賑わい。
その横を邪魔にならないよう、沢シューズでジャブジャブ上流へ移動する。


少しずつ人もいなくなり、だんだん本格的な沢の雰囲気に変わってくる。


大きな堰堤は、しっかりした踏み跡のある巻き道がある。
特に迷うような箇所はなく、安心して沢を楽しむことが出来る。


ゴルジュが出てきて大喜びのワタシ。
さぁ、どうする?!泳いで突き進むか、諦めて巻くか?
まだ水は膝下までしか浸かっていないが、もう一歩先はかなり深そうだ。


「思い切ってGo!」と言われ、「えぃっ!」と初泳ぎに挑戦した。
しかし、すぐに足が着かなくなる深さにバタバタと溺れるように戻る・・・
そうだ、ワタシはカナヅチだった。
その後、リーダーが泳いで岩に取付くも沢シューズでの登攀は困難と見て巻くことにする。


猪ノ鼻滝まで来ると、いよいよ最後の登りだ。



滝の横をへつりながら近づき岩に取付く。
ここも途中、下半身はどっぷり水の中まで浸かる深さだ。
登りきって少し進むと橋が見えて、ここで終了。
入渓から2時間弱だった。

短いコースだが、近場で充分楽しめるところだろう。
次回は、もう少しロングコースの沢に挑戦したい。

 

 

 

 

 

 


素晴しきスイスアルプス~ブライトホルン登頂~

2012年08月18日 | 海外編

高度順応トレーニング2日目は、ブライトホルン(4,164m)を登頂することだ。
トレーニングとは言え、人生初の4千m峰登山であるからとても楽しみだ。
昨日のハイキングとは違い、しっかりと雪山用の装備をザックに詰めて出発。


ブライトホルンへは、ツェルマットからロープウェイとゴンドラを乗り継いで登山口まで行ける。
最終の駅、マッターホルングレーシャーパラダイス(3,884m)まではあっという間である。
山頂までの往復チケットはスイスカード提示で一人49.5CHF(約4000円)で購入。


ツェルマットの穏かな気候から一変、一気に辺り一面銀世界へ来たものだから寒さが身体に堪える。
ここは、登山客以外にスキーを楽しむ人たちも結構いる。
しかし、よくまぁこんな高い場所に立派な施設を造れたものだ。
富士山よりも標高が高いのだから・・・


ブライトホルンは、クレバスに気を付けなければいけないのでコンテでスタート。
最初はスキー場と並行して進み、途中から左に進路を変えてルートへ入る。
特に難しい箇所はないが、急に標高の高い所へ来て歩きだしたせいか息が切れるワタシ。
でも、こんなことではイケナイぞ!とザクザク進む。
しかし、ペースが乱れ途中でトップを交替してもらう。


二人とも息切れがあまりにも辛く、また重いザックがかなりの負担に感じる。
2時間のコースタイムだから、もっと簡単で物足りないくらいかと思っていた。
どうも4千m峰を甘く見過ぎていたようだ。
途中で何度か立ち止まりつつも、何とか山頂まで頑張って登る。


ブライトホルン4,164mに登頂。約2時間強で登ることが出来た。
山頂からは、スイスアルプスが一望。素晴しい絶景である。
頂上は片側が切れ落ちており、雪に覆われた細長いスペースがあるだけで、
山頂を示すものは何も無い。
あぁ、ここまで頑張って登って来れて良かった・・・
しばらく景色を堪能してから再びコンテで下山する。

ツェルマットに戻り、ほっとすると初めての4千m峰登山を無事に登頂出来たことを実感。
また、高度順応がいかに大切なものかを身を持って知らされる登山でもあった。

 

 

 



 

 




 


素晴しきスイスアルプス~ゴルナーグラートからツェルマットへ~

2012年08月12日 | 海外編

7月27日の夜に関西空港を出発、イスタンブール経由で翌28日チューリッヒに到着。
そこからは、列車に乗換えツェルマットへ移動。目的地までびっくりするほどスムーズに移動する。
観光立国スイスならではだろう。初めての個人旅行でも、すべてが分かりやすく便利なのである。

さて、今回の旅の目的はマッターホルン登頂である。
旅行ではなく遠征であることをわすれてはいけない・・・
ツェルマットでの行動予定がビッシリ書かれたスケジュール表を見る。
さぁ、まずは高所順応第1日目は、ゴルナーグラートからツェルマットまで標高差約1500mを歩く。
登りは、登山鉄道を使って一気に3090mまで上がる。あとはゆっくり下るのみ。
下るだけだなんて何だか物足りない・・・と思い、歩荷トレ気分でザックにいっぱい荷を詰め込む。
たまには、軽い荷で山を楽しんでもいいのでは・・・と思う。
しかしいざとなると、いやトレーニングだからと重いザックになってしまうのである。


ツェルマット駅8時48分発のゴルナーグラート鉄道に乗車、約30分で山頂駅だ。
ここでは、スイスカードを使って山頂までの片道切符を半額のCHF20(¥1700円程)で購入。
このスイスカードを事前に購入しておけば非常に便利である。
列車の往復切符及び現地滞在中、登山列車やゴンドラ等購入時割引に活用出来るのだ。


始めはガスって何も見えなかった景色が、標高2800m辺りから急に視界が明るくなる。
ローテンボーデン駅通過中、マッターホルンが少し見える。


山頂駅に到着すると、目の前に立派なクルムホテル・ゴルナーグラートが見える。
一度は泊まってみたい高級山岳ホテルだ。


準備体操をして、早速高度順応トレ開始。
標識には自転車マークがある。マウンテンバイクで走り抜けても気持ちよさそうだ。
真っ白なアルプスの山々を仰ぎながらゆっくり歩いて行く。
要所に標識があり道に迷うことはない。また登山道は広く、混みあうようなこともない。
まさにハイキング天国なのである!


リッフェルベルグ2582mまで来たところで、アルプスの羊の群れと遭遇。
カランコロンと首輪の鈴を楽しそうに鳴らして歩いている。
日本の羊と違って顔が黒くて、チリチリの極チリ毛だ。


まだ先は長いので、ここで昼休憩をとる。
日本から持参したフリーズドライのご飯と果物と質素だが、大パノラマの中だから何でも美味しい!


リッフェルベルグからフーリまでは約3時間の行程で、こんな景色がずっと続く。
お花畑も満開、そしてほとんど人とすれ違うことのない静かな山歩きを満喫できる。


15時前、フーリまで下りて来た。
このフーリというところが、またスイスらしいのどかな雰囲気の集落でワタシはとてもお気に入りになる。
みんな、テラスでお茶をしながらこの素晴しい景色を楽しんでいる。
なんて贅沢な時間の過ごし方なんだろう。


ツェルマットには16時前に無事に到着。
楽しい高度順応トレだったが、重いザックでずっと下りだったせいか少し筋肉痛・・・
考えてみると、今日の行程は奥穂高から上高地まで下りるくらいのものだ。
結構疲れるなぁ、と感じるのも当然かもしれない。
しかし、明日はいよいよ人生初の4千m峰ブライトホルンへ登らねばいけない。
しっかり休養して、明日に備えよう。


 

 

 

 


 

 


マッターホルンに挑戦

2012年08月07日 | 海外編

7/27~8/5までの10日間、マッターホルン登頂を目指してらいちょうチームは
スイス遠征に行ってきた。
この計画は一年前から具体的に考え始め、今夏実行へと至ったものだ。
今回のスイス遠征は、すべて個人手配で行い現地ガイドレスである。
遠征に関するすべてを自分たちで考えて決めていくというのは楽しい。
だが同時にいままでの山行の中で一番不安でもある。
でも、せっかく行くならとにかく楽しんで来よう!と、元気よく笑顔で出発する。


7/31 朝10時前、登山口となるシュバルツゼーに到着。
ここからヘルンリヒュッテまでは標高差約700m、2時間の行程である。
雲ひとつない青空の下にマッターホルンが輝いて見える。
これだけ晴れていても、空気が乾燥しているのでとても涼しく夏でも汗をかくことはない。


ヘルンリヒュッテまでは多数のハイキングコースがあり、
分かりやすい立派な標識がたっている。


最後の急登を行くとヘルンリヒュッテに着く。
ここまで来ると、今まで遠くに見えたマッターホルンが急に大きく目の前に聳え立つ。
ヒュッテ前のテラスは、超満員。日本の夏の山小屋と変わらない光景だ。
ここまでは、一般ハイカーも多く世界中からこのアルプスの景色を見るためにやって来る。


少し休憩した後、明日に備えて偵察に行く。登攀具を装着して空身で出発。
ヒュッテ裏から歩き始め、取付きまでは10分もかからない。


どこからでも登れてしまいそうなところがこの山の難しさだ。
ルートファインディング力必須である。
取付きから2時間程、時々迷いながらもルート確認をして下見を終える。


ヒュッテの夕食は19時からだった。スープにメイン、そしてデザートまであった。
隣席の、単独でここまで来られた日本人男性と話しが弾む。
明日は、現地ガイドと一緒にマッターホルン登頂を目指すとのことだ。
朝は起床3時半、3時50分までは出発禁止と受付け横に書いてある。
下見も一応してあるので、明朝は4時半出発と決めて21時に就寝。
この日のヘルンリヒュッテはどの部屋も満員だった。
普段テント生活に慣れているワタシは、こんなギュウギュウ状態では寝られないと心配。
ところが、グッスリ眠れた。もう、世界中どこでも眠れるかも・・・


8/1 朝3時に目が覚める。
もうすでにみんな起き出して準備に取り掛かっている。
予定通りに4時半に出発するつもりでいたら3時50分と同時にほぼ全員がスタートし始めた。
少し焦りつつも簡単な朝食を済ませ予定通り出発する。
日の出前の真っ暗の中、ヘッドランプの明かりを頼りに進んで行く。



出発から2時間、朝焼けに染まる山々が美しい。
現地ガイドの人たちは、かなりのスピードで登っているらしくまったく追いつけない。
もちろん、その先に姿も見えない。このことに、ワタシはまたもや焦りを感じる。


この辺りの岩稜地帯は硬くとても安定している。
しかし、ルートを見つけ出すことに苦労させられる。
高度をあげていくと頭上にソルベイ小屋が見えてきた。
小屋直下のクーロワールで初めてロープを出し、スタカットで登攀する。


ソルベイ小屋(4003m)到着は出発から3時間45分も経過。
ここまで3時間で登る予定だったため45分もオーバーしている。
だが、まだ体力・気力ともにまだ充分あり何とか山頂まで行けそうだ。
ここからはアイゼンを着けて、小屋横にある3級程度の壁から登り始める。


ソルベイ小屋から上部は、傾斜のある岩稜登りがひたすら続く。
登っても登っても、岩・岩・岩。いくら岩登りが大好きでも、こうなると楽しいばかりではない。
しかも、4千m超の登攀はいつもよりも身体が重く感じる。
また、この頃から下降してくるパーティとリッジ上で行き交い、
思うように先に進めず、またしても時間がどんどん過ぎてゆく・・・


山頂まであと300m地点まで来た時、もう体力的にこれ以上登り続けることが危険だと感じる。
登っても、今度は降りなければいけない。
しかし、せっかくここまで頑張って来たんだからと何度も頭上に見える山頂を見つめる。
迷っては少し登り、また迷っては・・・を3回ほど繰り返す。
もう、時間的にも余裕がなくなり下山することを決めた。このとき12時45分である。


時間がかかっても確実に安全に行かねば、と下降は登りよりも慎重になる。
結局ソルベイ小屋まで降りた時は、すでに15時15分にもなっていた。
この日初めての休憩を15分だけとって再び下り始める。

この後は、ひたすらヘルンリヒュッテを目指して降りる。
しかし、岩稜地帯の下りはルートファインディングが非常に困難で何度もルートを見失う。
降りては行きずまり、登り返してまた降りる。そんなことを何度も繰り返す。
もう今日中に無事に帰ることだけを考えよう、時間は気にするな・・・と。
幸い、スイスは緯度が高いので日没は21時過ぎだ。
何とか明るいうちにと思っていたが、陽が暮れてきた。そして、雷がアルプス中に響き始める。
もう少し、もう少し、とひたすら歩き続けやっと分かりやすい道まで来たところで大粒の雹!
雷は頭の上で鳴り響き、最後は小走りでヒュッテに駆け込んだ。
21時40分、ヘルンリヒュッテ到着。行動開始から17時間も経っていた。


8/2 翌朝、昨夜の激しい雷と雹がウソのように青空が広がる。
でも、気温はグッと低くなってヒュッテの前は雹で白くなっていた。
マッターホルンを見上げ、あそこまで登ってきたんだなぁと昨日のことを思い出す。
同時に、ここまで無事に戻ってこられて良かったと実感する。


登頂には至らなかったが、意外に残念だという気持ちはあまりない。
初めての山で、よく頑張ってあそこまで登ったなぁという充実感の方が強い。
そして、絶対にこの次は山頂まで登ってみせるぞ!と決意して下山する。

いままで登った山とは、まったく違う経験が出来た。
もちろん、4千m級の山なのだから気象・環境条件が異なるのは分かっている。
だが、今回私たち二人だけでこの山に挑戦したことで、登頂出来なかった要因が
よく分かった。
そして、そのことが今後の山登りを続けていく中で次なるステップにつなげられる。
マッターホルン、ありがとう!また、挑戦するぞ。