らいちょうのあし日記

山登りが大好きで今日も日本のどこかで歩いています

夏山縦走後半編・中央アルプス西横川沢登り

2011年07月27日 | 沢登り

前半は、上松Aコースから木曽駒ヶ岳縦走を1泊2日で歩いてきた。
だが実は、今回の山行は最終日の西横川沢登りがメインイベントであった。
私たちにとって、アルプスでの本格的な沢登りは初めて。
もちろん沢登り用のシューズを履いて歩くのも初めてであった。
それでも、今年の夏山は必ず沢登りをやるぞ!と、1年前から決めていたので今回の西横川は大変楽しみにしていたものだった。
今回、同行のK氏に沢の登り方を色々と教えて頂き次回は二人だけでも行けるようにするため気合いはいつもの倍以上で本番に臨んだ。
(前日は、翌日への期待と不安で胸がいっぱいで大好きなお酒もほとんど咽喉を通らなかったワタシ・・・)


しらび平から少し道を下り、橋を渡った所からが沢の入口。
草木を掻き分けて、2つ堰堤を越えれば二俣になった箇所に出てきた。
東横川と西横川の分岐点で、私たちは左の西横川を登っていく。
大岩がゴロゴロしているところを沢シューズの初めて履く感覚を確認しながら慎重に進んでいく。


最初のうちは、滝の流れも緩く傾斜もないので、難なくクリア。快適、沢登り~


沢登りをさらに楽しませてくれるナメ歩き。
これこれ、ワタシはナメが見たかったのです。


だんだんクライミングの技術も求められるような箇所も出てくる。
巻き過ぎて、本流からそれ過ぎないように登ることがポイントだと理解。
時には流れに突っ込み、滝に打たれるのも沢登りならではの楽しみ方を初めて実感!


30メートル大滝の前で、遡行図確認中のK氏。
その横で、ワタシは慣れない沢登りに少々疲れ気味・・・
でも、まだ先は長いぞ~、頑張るぞ。


登ってきた道を振り返ると随分と標高を稼いだことに気付く。
おぉ、よくここまで登ってこれたなぁ、と普段の登山とはまた異なる達成感があった。


いくつもの滝を越えて、沢登りのコツも少しずつ分かってきたような気がするワタシ・・・
自分でどこをどうやって登っていくのか考えるのが楽しく、夢中になってしまう。

 


小さな滝をいくつか越え、開けたガレ場を詰めると奥の二俣に突き当たる。
ここは左側の30mのルンゼ状の滝から取り付き、段状の岩を慎重に越えていく。


落石に注意しながら登っていくらいちょうリーダーと待機中のワタシ
この大滝を越えるとどんどん水量は減り、ついに涸れてしまった。
急傾斜をさらに登り詰めて行くと右上にリアルなレリーフがあり、トラロープや古い梯子を見つけた。
赤テープがぶら下がっていて、ここが長谷部新道出合いであった。


長谷部新道はもっと廃れているものと思い、分かりにくいのではないか心配していたが、
分かりすぎるくらい踏み跡がしっかりあった。
安全な場所で、沢用シューズから登山靴に履き替えて一路、千畳敷を目指す。


しばらく歩けば、行く先に千畳敷のロープウェイ駅舎が見えてきた。
ハイマツがしっかり生えていて樹液が手に付きベタベタになった。


長谷部新道を1時間弱歩いた頃、ようやく千畳敷に到着した。出発から約5時間の行程だった。
ポンッと出たところが一般観光客の散策路で、ガサガサとヘルメットを被った大人三人が
ぞろぞろ出てきたから、その場にいた方たちは、なんだこいつら・・・?と思われたはずだろう。
千畳敷からは、昨日と同じくロープウェイに乗ってしらび平に降りそこからはバスで駒ヶ根駅へ向かう。
交通の便が悪い為か、バスで駅まで向かった乗客は私たち三人だった。
観光客のほとんどはマイカーらしい。

初めての沢登り山行は、大成功でした。そして山を登るのにこんなに楽しい歩き方があったんだ!と実感。
まだまだ知らないことがたくさんあります。もっともっと、ずっとこれからも登り続けよう!

 


夏山縦走前半編・木曽駒ヶ岳(上松Aコース)

2011年07月21日 | 縦走

2011年最初の夏山は、初めての中央アルプス縦走と沢登りからスタート。
今回の計画発案者は、前回5月に剱岳でご一緒だったK氏。
約2ヶ月ぶりの再会で3日間の山行を共に楽しんできました。

山頂へ約7時間の上松Aコースは、駒ヶ岳ロープウェイが出来てからはほとんど登る人がいないという。
だが、このコースはあのウォルター・ウェストンが登った道でもあり、歴史あるコースでもあるのです。
もっと、人気が出てもいいのになぁと思います。
快晴の三連休初日、正午に上松駅でK氏と合流してタクシーで敬神の滝小屋まで移動すること15分と近い。
5合目の水場は渇水していることがあると駅の観光案内所で聞いたので、念のためにここで水を6ℓ補給。
ザックにそれぞれ分担して持つと、ずっしりと両肩に重みが増す。
最近、歩荷トレをしていなかったので結構、慣れるまではキツイ・・・やはり、普段から鍛えておかねば。


敬神の滝小屋は避難小屋には見えない立派な造り。
ここからが登山口で、すぐ脇に冷たくて美味しい水が流れています。


登山道は、とても歩きやすく整備されています。
途中、ギンリョウソウの群生がたくさんあり、キノコもポコポコ生えて
楽しく歩けます。


これがギンリョウソウで、別名ユウレイタケ。
葉緑素を持たないので全身真っ白、なんとも不思議な高山植物です。


5合目の金懸小屋は、これまた避難小屋とは思えないほど立派なものでした。
普段はテント泊ですが、ここ中央アルプスはテント設営許可地がほとんどなく、
小屋を使わないといけません。ちなみに、ここの水場は渇水していませんでした。


さっそく宴会~。今夜はご飯を炊いて、卵肉そぼろ丼と切り干し大根サラダです!
おぉ、なんて豪華なんでしょう。重くても、生野菜やら卵や米を担いできた甲斐がありました。
ワインとウイスキーで乾杯して、いただきま~す。
最後は、登山道で見つけた三つ葉のスープで締めでした。
(ワタクシは酔っ払って途中から記憶がない・・・)


翌朝3時半起床、5時過ぎに出発する。夏山は日中暑いので、早出・早着が原則。
金懸小屋からは、朝焼けと雲海の幻想的な景色に御嶽山が大きく見えます。


らくだの背を越えてしばらく進むと視界が開けて、三ノ沢岳が見える


8合目で大休止して再び歩くこと30分、森林限界まで来れば一気に中央アルプスが見渡せる。


この先、一箇所だけガレて歩きづらいところがあったが特に問題なし。
落石さえ起こさなければ大丈夫でしょう。


三ノ沢岳の奥に空木岳が見える。いつか、あの山まで縦走してみたいものだ・・・


お花畑がいたるところにありました。可愛いチングルマは今が一番見頃。


高山植物を愛でながら、しばらくすると玉ノ窪小屋に到着。
ここまで来れば、山頂はもう見えている。


行く先には頂上木曽小屋が見え、どんどん登っていく。


木曽駒ヶ岳山頂に到着すると、まるでお祭りのような感じでびっくり。
ロープウェイを使って登ってきた登山客がここまで多いとは驚きです。
なんだか、いろ~んな人がいて面白かったけど。
記念撮影をして、テント場で昼食をしてしらび平まで下山のつもりで歩き出すが・・・


快適な馬の背を通過中、何にも気付かずどんどん標高を下げていくこと1時間ばかり。
分岐の標識を見て、なんか違うぞ、あれれ?道が違う!
再び引き返すが、このまま下山すると時間的に遅すぎるので千畳敷からロープウェイを
使ってしらび平まで下りることになった。


宝剣山荘から千畳敷までは、またまた多くの登山者で大賑わいでした。
結構、標高差あってゴロゴロ石が続き、上松Aコースの方が歩きやすいと思う・・・
下に見える赤い屋根の建物が千畳敷の駅。


駅からは千畳敷カールが一望で、中々の見晴らしでした。
この後、超!混雑のロープウェイは2時間待ちで、結局しらび平に着いたのは19時前でした。

ロープウェイを使えば、一瞬で山頂近くまで着いてしまうけれど、今回初めて歩いた上松Aコースは
ゆっくり、じっくり、静かな山行を満喫できました。
こんなに素適な登山道、もっとみんなに知ってもらいたいなぁ。穴場のコースです!
中央アルプスの魅力を充分感じられます。今なら、高山植物が満開ですよ。






 

 

 



 


夏の沖縄・座間味へ、シーカヤックの旅

2011年07月09日 | 日常のこと

梅雨明けした夏真っ盛りの沖縄へ7月1日から4日まで、3泊4日で行ってきました。
今回は、山仲間の一人が沖縄で結婚式を挙げるというので、その日程に合わせて出かけてきたワケです。
夏の沖縄は初めて、シーカヤックも初めて、無人島も初めて、と初めて三昧で
山登りとはまた違った海の魅力を体感してきました。
出発の朝、神戸は雨降りで傘を差して出かけたが、沖縄那覇空港に到着すると快晴。
結婚式直前で忙しいはずの友人Sさんが車で迎えに来てくれた(彼は、沖縄に移住してます)
車で泊港まで移動して、いらない荷物はホテルに預け無人島行きの格好に着替える。
予約してあるクイーンザマミ高速船の往復チケットを購入して準備完了。
Sさんから手作り沖縄料理の差し入れをたっぷり戴き、お礼を言ってさぁ、出発!


那覇・泊港から座間味島まで約1時間の船旅。
晴れていて気持ち良いのでず~とデッキで過ごしたが、まぁ高速船のスピードには驚きました。


慶良間列島が見えてきた。海の青さと島周辺の白い砂があまりの美しさに感動!
那覇から少し離れれば、もうこんな別世界があるなんて知りませんでした。


座間味島に到着後、タクシーで阿真ビーチへ移動。ちなみにタクシーは電話をしないと
来てくれません。
1時間の船旅で、まだ身体がゆらゆら揺れているような感じのワタシ・・・


阿真で山仲間のHさんと合流。今回の座間味無人島シーカヤック計画者である彼はひと足先に
着いて、出航準備をしてくれていた。
ライフジャケットを身に付け、荷物をカヌーに詰め込み、漕ぎ方を教わっていざ無人島・安室島へ。
私たちはタンデムのカヤックに乗り込み、海に滑り込むともう、子供のように大はしゃぎ・・・


大海原へ出発~と、言うほど大げさなものではありません。
波は穏かで、無人島の安室島は座間味からとても近いのです。
海は底まで透きとおって見えるくらいクリア。でも、一番驚いたはシュノーケルを付けて海に潜った瞬間!
水族館で見る可愛いお魚さんたちがいっぱい泳いでいて、珊瑚の間を楽しそうに出たり入ったりしているんです。
ここからはもう夢中で、時間が経つのを忘れてお魚さんたちと一緒に泳いでいました。



防水カメラで、初めて海の中を撮影。
お魚たちの楽園です


無人島の安室島でテント設営。海でのテント生活はさぞかし暑いのでは・・・と思っていたが、
意外と風があって涼しい。
山のテント生活とは違って、時間を気にせずの~んびり、まったり~。


夕陽が沈むのを眺めながら、乾杯。沖縄で飲むお酒は、もちろんオリオンビールと泡盛です。


太陽が沈み、暗くなってくるとヤドカリさんたちが、わんさか出てきた。
ホントに、わんさかですよ!並大抵の数ではありません。大きいのは、ちょっと避けたいけど
小さなヤドカリさんは可愛いので手に乗せても平気。


楽しかった無人島生活を名残惜しみつつ、翌日の夕方には那覇本島へ戻った。
街の中に帰ってくると、さっきまでいた無人島が夢の世界みたいに感じる。
そう、山登りで縦走して帰ってきた時と同じ気分・・・

日曜日、みんなで結婚式に参列してお祝いをして翌日神戸に帰った。
戻ってからも、楽しかった沖縄のことを思い出してはニンマリしているワタシです。