2013年のG.Wの山行は、1年前から目標にしていたところがあった。
しかし、直前になって都合により行き先を変更せざるを得なくなった。
それでも北アルプスの山に登ることには違いはないし、どこに登っても山を楽しみたい。
今年も、雪がたっぷりの残雪期縦走を満喫する。
4/30 雨のち曇り
14時半、上高地を出発。この日は徳沢のテント場で幕営する。
G.Wとは言え、平日だったせいかテントもまばらで少し寂しくなるくらい静かだ。
翌朝の好天を期待して19時就寝。
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5/1 晴れ
テントから外を覗いてみる。
空一面の青空に山々が真っ白に輝いている景色が目の前に飛び込んできた。
このぶんだと今日は槍・穂高連峰が頂上から一望出来るな、よしよしいいぞ・・・
期待が膨らむワタシ。
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徳澤園横にある登山道から長塀山経由で蝶ヶ岳を目指す。
ここから登るのは2006年の正月以来であるから実に久しぶりである。
あの時、長い長い登り道でかなり辛かったなと思い出しながら出発。
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登っても登っても、延々と続く急登。しかも樹林帯なので展望もないから少々ウンザリしてくる。
それでも、頂上に着けば絶景が待っているぞ・・・と自分を励ましながら前に進む。
今年は気温が低いので例年のG.Wにありがちなグサグサの雪ではなくしっかりと固い。
おかげでアイゼンが効いて歩きやすいことには助かる。
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樹林帯を抜けて、やっと森林限界を越えたところでガスってくる。なんで・・・
頑張って登ってきたご褒美は今日はなしか?
絶景北アルプス一望を期待していたワタシ。山の天気は、そう思うようにはいかないのだ。
出発してから5時間、13時半に蝶ヶ岳山頂に着く。
記念撮影してから、テント設営に取り掛かる。
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15時前、一瞬だけガスが切れて槍ヶ岳が穂先を現してくれる。
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テントが設営できれば、あとは景色を見ながらとくに何もせずのんびり過ごす。
この時間がワタシは大好きで、何よりも贅沢に感じる。
鯉のぼりがそよそよ泳ぐ横で、持参した米が鍋で炊き上がるの待つ。
今日は上手く炊けるかな~、とワタシはただ待つのみ。
米炊きはリーダーの役割で、90%の確立で成功する。(ちなみにこの日は成功である)
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5/2 快晴
朝5時前に起床。モルゲンロートで赤く染まる山々が見える。
蝶ヶ岳のテント場は風が吹きさらしなので雪壁を高くしたが、おかげで静かな一夜を過ごせた。
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あまりにも天気が良く、この絶景をいつまでも眺めていたいと思いゆっくり朝の時間を過ごす。
このまま常念岳まで縦走しようか、ということもチラリと思ったがそのまま上高地に戻ることにする。
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下山は、長塀尾根は使わずに横尾へ降りる急坂を行く。
無雪期なら時間がかかるだろうが、残雪期ならば一気にザザ~ッと行くから早い早い!
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樹林帯に入る手前で槍ヶ岳が見える。今シーズンの見納めだ。
次回こそ、あのてっぺんに・・・!
当初の予定とは違う内容の山行となったが、久しぶりにのんびりとした縦走を楽しめた。
緊張感が抜けない登攀いっぱいの山登りも大好きだけれど、のんびり縦走も好きだ。
いやいや、山登り、なんでも大好きなのだと改めて実感する。
横尾から上高地までの登山道では、フキノトウがあちこちに芽を出していた。