エルサレムには、イスラーム教第3の聖地「アル・ハラム・アル・シャリーフ(神殿の丘)」が
あります。この場所はユダヤ教の聖地でもあります。2つの宗教の聖地が同居するところにこの場所の悲劇があるのですが、長きにわたり神殿の丘を「実行管理」してきたイスラーム教徒にとって、ユダヤ教徒が強行参拝することは、イスラーム教への冒涜となります。
神殿の丘に9日から多くのパレスチナの若者が集結、徹夜で警戒に当た . . . 本文を読む
イスラエルのシャロン首相はこのところの発言で、西岸地区における入植地の拡大政策を掲げています。これは、エルサレム郊外にあるマアレ・アドゥミム入植地(写真参照。西岸地区最大の入植地で住民数約2万8千人)とエルサレムを約3,500戸が入る建物で回廊のように結んでしまおうというものです。
シャロン政権は昨年、30年近く占領を続けてきたガザ地区から全ての入植地を引き揚げると表明、国際社会から賞賛を浴 . . . 本文を読む
イスラエルは中東の中にあって生活水準も格段に高く、欧米の生活レヴェルにあると言っても過言ではありません。必然的にその消費行動も“国際レヴェル”で、最近になってこの小国も「ゴミ問題」が深刻化しています。
かねてよりパレスチナ側からイスラエルが軍事占領の陰でパレスチナ地区にゴミを不法投棄しているとの声が上がっていましたが、イスラエル側はそれを事実無根と退けてきました。しかし、ここのところに来て、不 . . . 本文を読む
シャロン首相は4日、国会の外務防衛委員会でイスラエルが拘束しているパレスチナ人の内約400名を近く釈放することで前向きに検討中であることを明らかにしました。
マスコミはこの動きをイスラエル側の和平への積極姿勢と取り上げていますが、皆さんすぐ忘れるんですね。今年初め、確か900人の釈放を閣議決定したはずなのに2月に500人が釈放された後、放置されていました。要するに、閣議決定の残りを実行するだけ . . . 本文を読む
国連のラーセン中東問題特別調整官は3日、訪問先のシリアで記者会見をし、レバノンに駐留するシリア軍が4月末までに完全撤退すると発表しました。
これまで完全撤退を渋るシリア側と5月に予定されているレバノンの選挙までの完全撤退を主張する国連側との間で話し合いが続けられていましたが、ようやく合意するに至ったようです。 . . . 本文を読む
お伝えしている「大統領府発砲事件」は、大きな波紋を呼んでいます。
大統領府のあるラマッラにはあちこちに兵士の姿が見られ、町中に緊張が走っています。
事件後、表面的には目立った動きはありませんが、治安部隊の一部に不穏な空気が漂っています。それは青年層に強く見られ、発砲事件の主役達に対する同情の声も強く出ています。
そんな動きを察したのでしょう。アッバース大統領は2日、緊急会議を開き、大統領府 . . . 本文を読む
昨日お伝えした15人の武装グループによる「大統領府襲撃事件」の詳細が判明したので、既報情報の訂正を含めてお伝えします。
15名の武装ゲリラ達は、大統領府の中に住んでいた「アル・アクサ殉教者旅団」のメンバーで、外部から大統領府に銃撃を加えたのではありませんでした。大統領府(英語では、President's office、アラビア語ではムカータと呼ばれる)は、広大な敷地にいくつもの建物が立ち並んで . . . 本文を読む
ハリーリ前首相暗殺後、レバノン情勢が不穏な動きを見せ続けています。
シリア軍がベカー高原周辺まで撤退した後も各地で武装グループの小競り合いや爆弾騒ぎが続いており、1日もベイルートの郊外のキリスト教地区で爆発が起きました。幸いにして10数名が軽傷を負っただけで済みましたが、かなり強力な爆弾が使われており、政治的な意図が感じられるものです。
政治面では、カラミ首相が内閣総辞職をした後、再度首相に . . . 本文を読む
「和平路線」を突き進むアッバース体制に一部の若者達が反発しています。
30日夜には、武装したアル・アクサ殉教者旅団の15名が大統領府に発砲、当時建物の中にいたアッバース氏やスタッフにけがはなかったもののそのまま街に流れ込み、商店数ヶ所に発砲をして逃げ去るという事件がありました。
武装グループの主張によると、事件はイスラエル軍に追われてアル・アクサ本部に逃げ込んでいた6名が治安部隊によって本部 . . . 本文を読む