浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

続く土地強制収用

2005年07月16日 | Weblog
 パレスチナ自治政府内務省が発表した統計によると、今年2月の「停戦合意」以降、3月から6月末までの4ヶ月間で、パレスチナ側に46人の死者、462人の負傷者が確認され、1,249人がイスラエル軍又は警察に連行されています。
 その間、イスラエル軍による軍事占領や封鎖は日常的に続けられ、「隔離壁」の建設も続いています。発表された数字を見ると、隔離壁の建設関連でイスラエルに強制収用されたパレスチナ農民の土地が約1万エーカー(1エーカー:約4,000平方メートル)に上るとのことです。これでは「停戦」といっても住民の目から見たら合意以前と何ら変わったところはありません。
 先程お伝えしましたが、数日前からイスラエル軍はパレスチナ急進派に対して、限定付きではありながら、空爆を行なっています。「憎悪の連鎖」が再燃の兆しを見せています。

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