浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

シャロン首相 支持率急落

2005年08月24日 | Weblog
 イスラエルのハーレツ紙は、入植地からの撤退が予定通り終了した24日、与党リクード連合支持者を対象としたアンケート調査を発表しました。 
 22,23日の2日間に行なわれたアンケートでは、シャロン首相が大きく支持率を失い、同僚のネタニアフ元首相が47%という高い数字を獲得したのに対して、30.5%しか支持を得られませんでした。この数字は、保守層の多いリクード連合の支持者に、今回の入植地撤退がいかに不人気であったかを示唆しています。ただ、イスラエルのメディアが「シャロンの三選なし」と報じるほどのものではないような気がします。イスラエルはリクード連合と労働党の二大政党がほぼ交互に政権についていますが、少数政党を巻き込んでの、また二大政党間での連立までもが行なわれる国だからです。あらゆる「手練手管」を駆使する計算高いシャロン氏がブッシュ政権から「イスラエルの明るい未来設計」への言質を取り付けていないはずはありません。

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