浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

パキスタン人は全て無罪

2005年07月27日 | Weblog
 エジプトの駐パキスタン大使は26日、保養地シャルム・エル・シェイクで土曜未明に起きた同時爆破事件に関連して容疑者とされていた6人のパキスタン人は全て無実と発表しました。事件後、捜査当局が胸を張って6人の氏名を公表していただけに、あまりにもあっけない「無実」の発表は驚きです。警察署に貼り出されていた手配写真をはがす警察官の表情も複雑だと現地からの情報は伝えています。
 面目丸つぶれの捜査当局は、汚名挽回というわけでもないでしょうが、国内特にシナイ半島で手当たり次第に若者を拘束し、これまでに200人を超える“危険人物”が連行され、取調べを受けているとのことです。
 また、捜査当局は、自爆犯の中に、昨年10月の同じシナイ半島のタバで起きた爆破事件の容疑者として逮捕されていた(後に釈放)ユーセフ・バドランというイスラーム急進派グループのメンバーが含まれていたのはまず間違いないとしています。これは、現在捜査当局がDNA鑑定をしているとのことですから現段階でバドラン氏の関与を断定するのは早きに失する可能性があると言わざるを得ません。

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