好奇心を持って出かけよう!

タイトルは、願望です。3人の子どもと、仕事であっという間の毎日です。

柳澤桂子「いのちの日記」

2005年09月07日 | 本・マンガ
以前からどういう方なのか気になっていた、柳澤桂子さん。

昨年、朝日新聞に載っていた、子どもたちに向けたコラムは、某所で印刷物にして多くの小学生に読んでもらったぐらい、彼女の書く文に注目していたのですが、本を読んだのは初めてです。昨晩2時まで夜更かしして読んでしまいました。

この「いのちの日記」は、科学者として活躍していた柳澤さん(1938年生まれ)が病魔に倒れ、その中でどのように信仰を持つにいたったか、という話が、柳澤さんの小さい頃からのお写真や、年譜、短歌と一緒につづられています。(必要以上にプライベートが公開されている気もしますが)

p52「とくに私は深い宗教を求めていた。教会の日曜礼拝に行って、牧師さんのお話を聞くような宗教ではない。あるいは、法事や年中行事で仏壇やお墓にお経をあげていただけば気がすむような宗教でもなかった」

という心境の中で、

エックハルトの『神の慰めの書』に出会い、さらに、ボンヘッファーの「神の前に、神とともに、神なしで生きる」という考えに、非常に共感したそうです。。

(私は、エックハルトもボンヘッファーも読んだことがありませんが、そのうち挑戦してみたいです。ちなみに、エックハルトの根底にある「ものごとに執着してはならない」という考えは、スター・ウォーズと同じだ!、と思いました…。レベルが低くて申し訳ない。この話を同僚にしたらかなり苦笑されました。)

その他、「神秘体験はどうしておこるのか」という考察や、「宗教というのは、よほど古い時代から人間の脳の中に存在する神経回路に刻み込まれたものではないか。そのような神経回路を発達させる可能性が、人間の脳の中にはあるのではなかろうか。人間はそのような原基をもつから、何の宗教教育をあたえないでおくことは、その神経回路の発達を抑制してしまうことになる」と述べ、宗教教育が無理でも、倫理教育をすることの大切さが書いてありました。

夜中に読んだので、もう少しシャープな頭で読み返す必要性を感じますが、新刊なので、とりあえず、ご紹介まで。

柳澤桂子「いのちの日記」小学館

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