ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

琵琶湖西南2024春②大津市内散歩

2024年04月10日 | たびたび旅

三井寺の観月舞台から南に階段を下って大津市内を歩いて今日の宿に向かいます。古都の住宅地はどことなくそれ風の香り。

旧東海道。東海道の沼津から西のルートをほとんど認識していませんでした。大津が最後の宿場であと11kmでゴールの三条大橋です。

滋賀に来る前の夜にNHK「歴史探偵」で明治24年に起きたロシア皇太子ニコライ襲撃事件のことをテレビでなんとなく見ていました。
翌日の大津市内の旧東海道を散歩中にその事件の発生現場を通りかかりました。奇遇ってあるものです。

旧東海道より1本琵琶湖寄りにあるアーケード商店街。丸屋町・菱屋町・長等町の3商店街をまとめて「ナカマチ商店街」と呼んでいます。
大正時代にはすでにここにアーケード商店ができていたそうです。

京阪電気鉄道の京津線。路面電車で3両もあるのは初めて見ました。さきほど乗った石山坂本線もそうですが中心部では路面で、少し離れると専用線の軌道を走ります。
日本に20しかない路面電車(宇都宮開業でひとつ増えた)にまたひとつ乗車することができました。残りは福井、京都、岡山、宇都宮の4つです。

一日目の宿は琵琶湖ホテル。1998年竣工。デザイン監修はアルゼンチンの建築家シーザー・ペリ。あべのハルカスのデザインも担当しています。
曲線はさざ波、丸窓は客船、青は琵琶湖、緑は山をイメージしたということですが、当初は古都の景観を乱すということで批判も多かったようです。さもありなん。

湖側から見ると全く違うイメージです。全室レイクビュー。3km離れた場所で昭和9年から営業していましたが1998年にこの地に移転しました。

部屋から眺める琵琶湖。まじまじと琵琶湖を見るのは初めてかも知れません。東京23区を全部合わせたより更に大きいらしいです。
琵琶湖があったから鳥人間コンテストが生まれたと言っても過言ではありません。
いきなり山寺を2つがしがし歩いたのでRさんはここで休息。私はホテルのレンタル自転車で市内の建築散策に出かけました。

まずは大津駅を見てから滋賀県庁本館。1939年。登録有形文化財。
早稲田大学理工学部建築学科の創始者である佐藤功一の設計。佐藤功一は大隈講堂、旧群馬県庁や津田塾大学などを紹介済み。
現役の庁舎で中も端正できれいでした。中には「びわ湖○○課」という部屋がやたらたくさんあります。

4階の廊下から見えた中庭のしだれ桜がきれいだったので近くで見ようとしたのですが中庭に出る方法が分からず、県庁受付のお姉さんに案内してもらいました。
この写真を撮った後で受付に戻ってお礼を言って「きれいでした!」というと満面の笑顔で「おおきに」と言われました。これで滋賀がさらに好きになりました。

桜の名所、天孫神社。

日本基督教団大津教会。W.M.ヴォーリズ。1928(昭和3)年。滋賀に来たのでこの後たくさんのヴォーリズ建築を見ますがこれが最初の一棟でした。

昼に三井寺駅のすぐ横の場所で琵琶湖第一疎水の入り口と書きましたが、この場所はそこより300m湖に近い本当の入り口の場所。
見えている施設は琵琶湖第一疎水揚水機場。琵琶湖の水位が低くなったときに取水量確保のためにポンプ揚水する施設です。
背後の山の中腹に桜がもりもり咲いている場所が見えますが、そこが三井寺。

びわ湖大津館。昭和9年に建てられた初代琵琶湖ホテル。1989年に現在の琵琶湖ホテルの場所に移転後は滋賀県により保存活用されています。
設計は岡田信一郎となっていますが、信一郎は和風の外観意匠がまとまった段階で死去。実質設計は弟の捷五郎が行いました。

湖側から見た旧琵琶湖ホテル。滋賀県最初の国際ホテルとして昭和天皇やヘレン・ケラー、ジョン・ウェインなどの著名人が宿泊しました。

2階のテラスから見る琵琶湖。対岸の矢印の建物が現在の琵琶湖ホテル。部屋で休んでいるRさんにLINEしてこちらを見てもらったら、双眼鏡で私の姿が確認できたそうです。

夕食はホテル近くの浜大津やおとらさんで。予約の上、5時半に行ったらすでに満席近く、地元の人気店のようでした。
海鮮ユッケ、近江牛の串焼き、近江牛コロッケ、茄子とニシンの炊いたん、〆のざるそばなど。美味しかったです。

割と早めの夕食にしたのは琵琶湖名物の噴水を見たかったので。この時期だと18時~19時しかやっていません。
大津港マリーナのきれいな公園で見たのですが、私たち以外に見ている人は誰もいませんでした。そんなもんなの⁈

気温も下がって来たのでホテルに戻って部屋から眺めていました。やっぱり暗さが増してからの方が鮮やかです。
こんな感じで一日目終了です。
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