伝右川は江戸時代初期に新田開発を目的に伝右衛門によって開削された農業用水路です。
川の右(南)が獨協大学キャンパス、反対側がかつて日本有数のマンモス団地だった公団の松原団地、現在はURのコンフォール松原に変わりました。
奥に向かって5分も歩くと東武伊勢崎線の「獨協大学前(草加松原)」駅。2017年に「松原団地前」駅から名称が変わりました。
獨協大学正門。奥に中央棟。左手の守衛所で見学に来た旨を伝えておけばキャンパス内は自由に歩き回れます。
中央棟の右側に4棟。キャンパス内には10棟ほどの校舎がありますが数字がついているのはこの4棟と敷地隅にある8棟だけ。残りは全て建て替わりました。
全ての校舎がこのように屋根付きの通路で行き来できるようになっているのはなかなか利便性が高い。
小さな庭を挟んで西館(創立50周年記念館)。2017年竣工。久米設計。
建物の建物の間に程よく植栽が配置されていて寛げる雰囲気。この部分は草加松原のイメージ。
40周年を記念して2007年に完成した天野貞祐記念館。NTTファシリティーズ一級建築士事務所。
獨協大学は明治初期にできた独逸(ドイツ)学協会が元となってできた大学なので、校舎もドイツの著名な建築をイメージして設計されています。
センターのドームが特徴的な天野貞祐記念館はドイツ国会議事堂がデザインの元になっています。
天野貞祐記念館1階。ドーム下は5階まで吹き抜けで円周に沿って階段、中央を2本のエレベーターが通っています。
秋ヶ瀬のさいたま市桜区役所の吹き抜け階段を思い出しました。
最上階から見上げるドーム。あの階段を登るのは恐ろしい。
35周年記念館。アリーナと学生食堂。
人工芝のグラウンド。奥に見える高層のマンション群の場所も20年前は4階建ての団地がびっしり並ぶ一帯でした。
URまちとくらしのミュージアムの展示の中に松原団地はなかったか調べた、団地の建物の配置の変遷を見せるパネルの中にありました。
まさか翌月にここに行くことになるとは知らないでぼーっと見てたな。
グラウンドの向かいに東館。2010年竣工、石本建築事務所。こちらはドイツのペルガモン博物館がモデルだそうです。
グラウンドに面したこの大階段はグラウンドで行われる競技の観戦場所にもなるそう。卒業アルバムの集合写真もここで撮るそうです。
ぐるっとまわって再び正門前に戻って2012年に完成した学生センター。こちらも石本建築事務所の設計。
1階は学生ラウンジや雄飛ホール。上にクラブ・サークル活動で使用する部室や武道場などが入っています。
最初に見た4号館の壁と同じ色がこちらでも。この濃いブルーがスクールカラーでした。
音楽練習室、ダンススタジオなどサークル活動に必要な場所がしっかり用意されています。今の学生はいいわね。
体育会系部室が並ぶフロア。元々建物があった場所が部室棟があったところでした。
伝統ある部の看板をちゃんと設置できるように考えなかったところは石本建築事務所のミスですね。
5階からルーバー越しに見る草加の街並み。
コンパクトですが端正で機能の充実した獨協大学キャンパスでした。全学部、全学年が一か所で学生生活を送れるってなかなか珍しくなりました。
生まれ変わった草加松原団地と合わせてこれからも栄えて行くことでしょう。