武蔵野市の北側。武蔵野市役所の隣接地で見た奇妙なデザインの建物。
壁面にMUSASHINO ECO RESORTの文字が見えます。
外壁の斜めのこれなに。
中はこんな感じでした。よくある市民講座とか児童館のような感じ。
壁際に飾られていた写真で斜めのアレが何だったのかを知りました。
ここはゴミ焼却場だった施設です。斜めの鉄の壁はゴミ収集車が集めてきたゴミを焼却所前のピットに落とすためのゲートドアでした。
こちらがかつての焼却場の建築模型。平成28年まで使われていた焼却場を取り壊す際に、赤線の部分で切って右側だけを残しました。
赤線の左側部分は最初の写真の芝生に変わりました。だから最初に「外壁」と見えた部分も元は室内の障壁だったのです。
建築模型で見える天窓がそのまま天窓として残っています。(この写真は模型と180度反対向き)
「むさしのエコreゾート」と名付けられたこちらの施設は2020年にオープン。市民が環境問題を学べる環境啓発施設として利用されています。
デザイン設計監修は水谷俊博建築設計事務所。実施設計・施工は鹿島建設です。
1980年代に建てられた鉄筋コンクリートの建物の断面と知って見るとなかなか味わいが深い。
窓やドアなどはリフォームでつけられたものです。
ゲートの手前に深いピットがあって、今立っているこの場所の地下で毎日ゴミが燃やされていたのか。面白いものを見ました。
芝生の反対側にある2017年にオープンした新しい焼却場も見学していきます。
外壁周りにのテラコッタのルーバーと壁面緑化によって建物全体を武蔵野の森のように見せています。
現在、収集車はこのゲートから出入りします。
収集車の妨げにならないよう2階レベルのデッキが周囲に巡らされています。
今どきの焼却場は見学されることを最初から想定して作られることが多い。
谷口吉生が設計した広島の清掃工場はそのうち見に行くと決めています。
ゴミ焼却で生まれた熱を発電に回すボイラー部分。
従来のゴミ焼却場のイメージからかけ離れています。
可燃ごみピット。幅11m、長さ19m。 ピットの底までは23mあります。
左がコントロールセンター。右が焼却炉への投入口です。
コントロールセンターもガラス張り。
小型のゴジラ対策本部みたいでかっこいい。意外と若い職員さんたちは見られることに慣れている感じでした。