米国株式は年初から堅調に推移して、史上最高値を更新し続けています。特に、時価総額が1兆ドルを超えているアルファベット(グーグルの親会社)、アップル、フェイスブックや、あと少しで1兆ドルに届こうとしているアマゾンだけで、市場全体の15%程度を占める状況。PERが40倍、50倍と高く買われている銘柄が、より割高へ買われる傾向が止まらない一方で、PERが1ケタ台・PBRが1倍以下の銘柄は全く再評価されないまま、低位で放置されています。
この傾向は国内株式にも当てはまります。日経平均やTOPIXの指数を引っ張っているのは、一部の成長株と言われる銘柄群だけで、多くの銘柄は再評価されないまま低PER・低PBRを余儀なくされています。
過去を遡ると、この状態がさらに進んでしまい、成長株式の株価バブルが弾け飛んだのが2001年頃のITバブル崩壊。GAFAによる時価総額比率がさらにアップし続けている現在は、この時に近いと言われています。
一方で、割安銘柄にスポットが当たって、これらの銘柄群がある日突然、Qレシオなるもので再評価されて上昇し始めたのが、1986年当時の国内株式市場。この時に、ウォーターフロント銘柄として再評価されたIHIや新日鉄といった銘柄は、そのあと20年~30年経過したのち、本当に言われていたとおり、新たな業界として生まれ変わったのですが、株価は30年以上前に「先食い」されてしまいました。
さて、ここからの日米株式ですが、2001年のように、ここでアワが弾けて終わるのか? それとも、ここからが本当のバブルの始まりなのか?
自分の30年来の「感」て奴で言うと、どうも後者の気がしてなりません。だって、過熱感がないだけでなく、中央銀行も、ヘッジファンドも、長期投資の年金ファンドも、今から「割安銘柄をさらに売り続ける主体」は、もうどこにも存在しませんから。誰かが、1986年当時の野村證券のように「シナリオで火を点けたら‥」、もう燃え盛る炎を止めることは出来なくなると思います。
本当のバブルは、 忘れたころに‥ 屁理屈とともに‥ やって来るのです!