今週は将棋の話題が多いですが、本件にも触れない訳にはいかないでしょう。
今年度の羽生永世七冠の不調ぶりは、いまさら繰り返す必要はありませんが、序盤でリードを許すケースが多く、そのまま押し切られるか、ヒヤヒヤしながら逆転勝ちを収めるケースか、なので、安心して見られる将棋がありません。
特に今期のA級順位戦では、場合によっては降級か?という状況から、1月24日(金)の久保九段戦の激闘を勝ち抜き、そして29日(水)の木村王位戦も連勝して、何とかA級残留を決めました。ほぼ絶体絶命の状況から立ち直るあたりは、さすが羽生さんといったところ。
ちなみに、大山康晴15世名人は、69歳で現役A級棋士のまま亡くなりました。すなわち、降級なんて経験がなかったことになります。羽生さんと比較される唯一の存在が故大山15世名人ですから、まだ40歳台の羽生さんがここで降級する訳にはいかなかった訳です。
それにしても、この残留をきっかけに、また羽生さんの雄姿が蘇ることを願いたいです。大山さんが中原さんを追い詰めたように、中原さんが谷川さんを追い詰めたように、羽生さんも次の王者となる渡辺さんや豊島さんを追い込んでいく責任があるはず。そのあたりが羽生さんのモチベーションになると良いのですけどね。